斎藤工さんといえば、俳優としては、もちろん、フィルムメーカー、
モノクロ写真家としてマルチに活動されています。
この度、“齊藤工”名義で、企画・原案・脚本・撮影・写真・声そして
総監督を務めた映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』が、公開中。
斎藤さんは、映画に精通していることでも知られていますが
そもそも誰にも頼まれずに自ら脚本を書いていたそうです。

「いま現代的なテーマのひとつがコンプライアンスです。
逆説的ですが、日本で俳優が映画を作ること自体、色眼鏡で見られるし、
斉藤工が作った映画を認めてやるもんかと言われていないのに
言われる前提でいつも”もの”を作っていて、その逆境設定で
エネルギーをバネに作れないか。
『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』もそうなんですが、一見、ネガティブなテーマを
映画として変換していくことが映画というフィルターの最大の使い道だと思っています。
国内の半径のリアクションも気にしますが
映画という言語は世界共通語なので、一見ネガティブな自分に向けられた風を
集めて、発電して海を越えたところに投げる。そして国内に帰省する。
これなら自給自足的に”もの”が作れるんじゃないかという
フォーマットが近年見え出してきたところですね。」

映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』はアップリンク渋谷他で上映中です。