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『ジェニー・ペンはご機嫌ななめ』

タイトルは可愛いですが、長編2作目のジェームズ・アッシュクロフト監督が描いたのは、密室と化したケアハウスで味わう孤独死より恐ろしい逃げ場のない悪夢です。

法と正義を守る強い信念のもと長年判事を務めてきたステファンは、裁判中に、脳卒中で倒れてしまいます。
車椅子生活となり郊外のケアハウスに入居しますが、気難しく、人付き合いが苦手なステファンにとって、見知らぬ老人たちとの生活は気に入らないことばかり。
しかし、最大の脅威は、誰よりも長くそこで暮らしているデイヴの存在だったのです。彼はジェニー・ペンという名のドールセラピー用のパペットを手に、陰湿ないじめで老人たちを支配していました。入居者たちは、デイヴの悪事の数々を知りながらも、報復を恐れ黙って耐えていました。
正義感からデイヴと敵対したステファンは、いじめの標的にされてしまいます。繰り返される理不尽で屈辱的な嫌がらせ、そしてエスカレートする邪悪な行為…正義のために戦い続けてきた男の人生最後の戦いは、想像を絶する死闘と化していくのです。

主演は映画界屈指の二大名優。
『レイジング・ケイン』『教皇選挙』などで強烈な個性を発揮しているジョン・リスゴー。
そして『シャイン』『英国王のスピーチ』など数多くの名作に出演するジェフリー・ラッシュ。
2度目の共演にしてキャリア最高の熱演で激突します。本当に“激突”という言葉がピッタリです。

とにかく凄いのがデイヴ役のジョン・リスゴーのサイコパスな怪演!
ずっと虐げられてきた人生が、最後に思わぬ場所で花開き、パペットのジェニー・ペンを手はめて、歌ったり踊ったり、嬉々として入居者をいじめる姿に唖然とします。
誇りある人生を歩んできたステファンが、最後に出逢ってしまった最悪の事態。それでも諦めずに死闘を繰り広げる姿に、思わず拳に力が入ります。負けないでっ!

「監視カメラはないんかい?」とか「職員、しっかり~!」とか、ツッコミどころもあるのですが、人生って良くも悪くも最後まで何が起きるかわかりません。こんな余生は絶対に嫌!避けられるすべての準備をしようと心に誓いました。

『ジェニー・ペンはご機嫌ななめ』
6月12日(金) より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
公式サイト:映画『ジェニー・ペンはご機嫌ななめ』公式サイト
監督:ジェームズ・アッシュクロフト
脚本:エリ・ケント、ジェームズ・アッシュクロフト
原作:オーウェン・マーシャル
出演:ジョン・リスゴー、ジェフリー・ラッシュ、ジョージ・ハナレ
2024年/ニュージーランド/英語/カラー・ビスタサイズ(1:1.85)/104分/映倫:G/
日本語版字幕:松浦美奈
配給:エデン
©2024 Hyenas Rule Ltd

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