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2/1の2本目は、ヨーロッパで急増する“デュオ安楽死”を決めた両親とその子たちの心の機微を描くスペインの家族ドラマ
『両親が決めたこと』

“デュオ安楽死”をご存知ですか?安楽死が許されていない日本ではそれほど馴染みがないかもしれません。
2024年2月、スペインの大手新聞ElPaís(エル・パイス)は、「オランダのドリース元首相(93)が妻と共に手を繋いで同時安楽死を遂げた」と伝え、夫婦同時安楽死が急増していると報じました。
夫婦の同時安楽死は、“デュオ安楽死”や“ジョイント型”と呼ばれています。
スイス連邦裁判所は、「高齢夫婦のどちらかが終末期に安楽死する時、そのパートナーは健康であっても共に安楽死することができる」と認めているそうです。

これは、情熱の都バルセロナで、“デュオ安楽死”を選んだ両親と子どもたちの物語です。

80歳の舞台女優クラウディアは末期がん。癌は脳にも転移し、錯乱や半身麻痺と自我の喪失が近づく中、彼女は“自分で人生の幕を閉じる道”、安楽死を選択します。
子育てよりも舞台優先で生きてきたクラウディアを支え、今なお愛してやまない夫フラビオも、静かにその決意に寄り添います。
夫婦は、一緒に旅立つため、“デュオ安楽死”ができるスイスに行くことを決意し、3人の子どもたちに伝えます。
“共に旅立つ”という突然の告白に、戸惑い、反発し、涙する3人。果たして、2人の選択は?

人の死を語っているのに、温かくユーモアもあり、まったく暗さを感じないから不思議です。
しかも時折、家族の心情が母の職業だったミュージカル調で表現され、本筋と見事に融合。
2024年トロント国際映画祭の新たな挑戦作を評価するプラットフォーム部門で最高栄誉「作品賞」を受賞しました。

死は訪れるものだと思っていましたが、自分で選ぶことができたらどうするのだろう。さらに、自分ではなく周りの大切な人たちがそれを選んだとしたら、どうするのだろう…いろんなことを考えてしまいました。
原題の『Polvo serán』は「塵に戻るだろう」という意味だそうです。
確かに、人間は生まれてやがて塵となるんですよね。この作品で、死というものを達観する視点を与えられた気がします。

『両親が決めたこと』
2月6日(金)シネマート新宿ほか全国順次公開
公式サイト:映画『両親が決めたこと』公式サイト
監督:カルロス・マルセット
脚本:カルロス・マルセット、クララ・ロケ、コーラル・クルス
出演:アンヘラ・モリーナ、アルフレード・カストロ、モニカ・アルミラル・バテット、パトリシア・バルガロ、アルバン・プラド
2024年/スペイン、イタリア、スイス/英語、スペイン語/106分/16:9/G
原題:Polvo serán 英題:THEY WILL BE DUST
配給:百道浜ピクチャーズ
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