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10/19の2本目は、“ローリング・ストーンズの女”と言われ彼らに多大な影響を与えた女性のドキュメンタリー
『アニタ 反逆の女神』

アニタとは、イタリア生まれの女優アニタ・パレンバーグのこと。1960年代から70年代の文化や風俗に大きな影響を与えました。
ローリング・ストーンズのファンの方なら、その存在をよくご存知だと思います。

彼女は、1965年ローリング・ストーンズの公演を観に行き、リーダーのブライアン・ジョーンズと付き合うようになります。
やがて、キース・リチャーズと恋に落ち、ブライアンが亡くなった後はキースと結婚。3人の母親になりますが、末っ子を10ヶ月で亡くします。ドラッグの問題もあり逃げるように引っ越しを繰り返すファミリーには、さらなる決定的な悲劇が待ちうけていたのです。
しかし、嵐が吹き荒れる地獄からアニタは不死鳥のごとくよみがえります！その快進撃をとくとご覧あれ！

映画で共演したミック・ジャガーをも虜にしてしまった魔性の女アニタは、「ローリング・ストーンズの女」と言われていますが、単なる彼らの「女」ではありません。
彼らの創造の源となり、彼らのファッションを一変させ、彼らの音楽そのものにも関わり、誰の影にもならず自分自身を生き抜いた人だったのです。

この作品は、アニタの死後発見された未発表の回顧録を元に、息子マーロン、 娘アンジェラ、そして彼らの父キース・リチャーズが、愛おしくも痛切な家族の秘話を語り、友人らがアニタの影響力のとてつもない大きさ深さを教えてくれます。
回顧録の声は、スカーレット・ヨハンソン。
未公開のホーム・ムービーや家族写真から浮かび上がる、ストーンズと過ごした激動の日々とその後の年月。アニタ・パレンバーグは常に状況に立ち向かい新しい価値観を創造する女性だったのです。

名前は知っていましたが、こんなにすごい女性だとは思ってもいませんでした。封建的で保守的な時代に、こんなにロックな生き方ができる女性がいたとは驚きです。
何より、一度落ちてからの再起が素晴らしいのです！「負けっぱなしは嫌」という信念を貫いたところが最高にカッコよかったです。

最後に、アレクシス・ブルームとスヴェトラーナ・ジル、二人の監督の言葉を借りましょう。
「アニタは、パートナーとの関係のなかで自分の仕事をどう成立させるか、母であることと自由への欲求との間で葛藤していました。そうしたテーマは、現代にこそ通じるものです。」

『アニタ 反逆の女神』
10月25日(土)より新宿K’s cinema、UPLINK吉祥寺他全国順次公開

公式サイト：http://anita.onlyhearts.co.jp/
監督：アレクシス・ブルーム/スヴェトラーナ・ジル
出演：アニタ・パレンバーグ/キース・リチャーズ/マーロン・リチャーズ/アンジェラ・リチャーズ/ケイト・モス/フォルカー・シュレンドルフ/スタニスラス・クロソウスキー・ド・ローラ/サンドロ・スルソック/ジェイク・ウエバー/ブライアン・ジョーンズ/ミック・ジャガー/マリアンヌ・フェイスフル/ジェーン・フォンダ/ジェイムズ・フォックス/アレン・ギンズバーグ/ジャスパー・ジョーンズ/アンディ・ウォーホル
声の出演：アニタ・パレンバーグ/スカーレット・ヨハンソン
2024年/アメリカ/英語・フランス語・ドイツ語/113分/1.78:1/
原題：CATCHING FIRE: The Story of Anita Pallenberg/日本語字幕：福永詩乃
配給：オンリー・ハーツ
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