ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

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2025.09.14

サンデー早起キネマ・番外編『ファンファーレ!ふたつの音』

毎週おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
今回は番外編。アベンジャーズとして出演した「あさぼらけ」で9/10にご紹介した作品です。

フランスで260万人を動員し、各国の映画賞で数々の賞を受賞した笑いと涙の感動作
『ファンファーレ!ふたつの音』

©Thibault Grabherr

 

生き別れになってその存在さえ知らず、正反対の道を歩いていた2人の兄弟の物語です。
世界的なスター指揮者のティボは、ある日オーケストラの練習中に倒れ、白血病と診断されます。骨髄のドナーを探す中で、実は自分が養子で、生き別れた弟ジミーがいることがわかります。
もちろんジミーも、兄の存在を知るよしもありません。かつては炭鉱で栄えたものの今は寂れてしまった町で、学歴もなく地元の学食で料理人として働くジミーの唯一の楽しみは、町の吹奏楽団で仲間たちと演奏すること。トロンボーンを吹いています。
裕福な家に引き取られ指揮者となったティボとは正反対ですが、ジミーと交流するうちにティボはジミーに絶対音感があることに気づきます。
ジミーからの骨髄提供で、回復したティボは、これまでの運命の不公平を正そうと、ジミーを何がなんでも応援することを決意。やがてその決意は、 二人の未来、楽団、そして町の人々の運命をも思いがけない方向へ動かしていくのです。

兄のティボを演じるのは、『セラヴィ!』などでセザール賞に5度ノミネートされたフランス屈指の俳優バンジャマン・ラヴェルネ。
指揮もピアノの腕も素晴らしい!よほど練習されたんだろうなと思います。
弟のジミーには、近年出演作のオファーが絶えない新たな才能ピエール・ロタン。トロンボーンはこの役で習ったそうですが、アマチュアの最高レベルまで達したそうです。

監督・脚本は、2020年カンヌ国際映画祭に正式出品された『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』のエマニュエル・クールコル。
前回は実話をもとにした演劇の話でしたが、今回はオリジナル脚本の音楽がつなぐ絆の話です。
ベートーヴェン、モーツァルト、ドビュッシーからラヴェルの「ボレロ」、シャルル・アズナブールにダリダと、クラシックの名曲から現代のヒット曲までが作品中に鳴り響き、音楽好きにとっても重要な作品です。

ティボとジミーは、子供達にはどうにもならない大人の事情で引き離されてしまいましたが、何十年も経った後に出会い、新たに兄弟愛を築いていく姿に引き込まれます。
偶然なのか血筋なのか、二人とも人生の中心に音楽があるんです。
そして、ちょっと荒っぽくて口は悪いけど、ジミーもとってもいい人なんです。それは、いい人に育てられたからなんですよね。
この作品の好きなところは、いやなことを言ってしまったり、言われてしまった時に、ユーモアで切り返す場面が沢山あるのが、すごくいいんです。
人間っていいなと思える本当に素敵な作品です。そして、最後は、人間力と音楽の力に大泣きです!

『ファンファーレ!ふたつの音』
9月19日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町 他全国公開

公式サイト:映画『ファンファーレ!ふたつの音』公式サイト|2025.9.19 Fri ROADSHOW
監督・脚本:エマニュエル・クールコル『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』
共同脚本:イレーヌ・ミュスカリ
出演:バンジャマン・ラヴェルネ、ピエール・ロタン、サラ・スコ
フランス/2024年/103分/仏語/カラー/5.1ch/原題:En Fanfare /英題:THE MARCHING BAND/
日本語字幕:星加久実/字幕監修:前島秀国
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
配給:松竹
© 2024 – AGAT Films & Cie – France 2 Cinéma

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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