おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”

9/7の2本目は、韓国で誰もが知る大女優の競演。唯一無二の“深くて濃い60年来の友情”の物語。このタイトルに込められた思いとは？
『最後のピクニック』

韓国の映画やドラマを見たことがある方は必ず目にしていらっしゃると思います。ザ・韓国のハルモニ（おばあちゃん）！「韓国の母」と称えられる往年の二大女優ナ・ムニさんとキム・ヨンオクさんの競演が実現しました。
実生活でも親友であるお二人は、「二人一緒でなければ、二人とも出演を諦めるかもしれない」と宣言したそうで、この作品への並々ならぬ愛情を示しました。
その物語とは…。

ソウルで一人暮らしのウンシムは、事業の不正が暴かれ多額の借金を背負った息子から、助けてくれと泣きつかれています。
そんな混乱の中、10代の頃からの親友グムスンが故郷の南海からやってきます。ウンシムの息子とグムスンの娘が結婚したので、二人は姻戚関係でもあるのです。
息子に腹を立てたウンシムは、久しぶりに再会した親友と街へ飛び出し、その勢いで一緒に60年ぶりに“宝島”と呼ばれる自然豊かな故郷へ帰り、一人暮らしの親友のグムスンの家に泊まります。
グムスンにはもう一人息子がいますが、疎遠になっていました。
故郷でウンシムは、学生時代、彼女に恋をしていたテホと再会、忘れていた記憶を一つ一つ思い出し、懐かしさに心が躍ります。
しかし、ウンシムが長年故郷を離れていたのには理由があったのです。
彼女の未来を決定的に変えてしまった16歳の頃の出来事と、波乱に満ちた人生が明かされていきます。
そして、互いの“今の真実”を知ったウンシムとグムスンは“最後のピクニック”に出かけます。
「生まれ変わってもあなたの友達になる」と誓う2人が決めた道とは…？

号泣です！
おばあちゃんたちの友情、子を思う母の愛、時代に乗り切れず他人のせいにする子供達の身勝手さ、高齢者が疎まれる時代の理不尽、止められない老化、自分らしく最後を迎える選択…人生にとって重要なことが沢山詰まっている素晴らしい作品です。

いつかは誰でも絶対年をとるのに、残念ながら若い時はそれに気づかないんですよね…。
人生の幕引きの時、誰とどう迎えたいのか…自分の最期に備えることが今を生きることなのかもしれません。

『最後のピクニック』
9月12日(金) 新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー

公式サイト：9/12（金）公開・映画『最後のピクニック』公式サイト
出演：ナ・ムニ、キム・ヨンオク、パク・クニョン
監督：キム・ヨンギュン
オリジナル・サウンドトラック：イム・ヨンウン「Grain of Sand」
2024 年／韓国／114 分／ビスタ／5.1ch／字幕翻訳：根本理恵／G
原題：PICNIC 소풍
配給：ショウゲート
© 2024 LOTTE ENTERTAINMENT & ROCKET FILM All Rights Reserved.