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5/25の2本目は、人間と動物との関係に疑問を投げかける、実話に基づいた傑作法廷コメディ
『犬の裁判』
メガホンをとったのは、これが初監督作品となったフランスの女優レティシア・ドッシュ。
「何度も人に噛みついた犬の飼い主が起訴され裁判になり、町全体を巻き込む大騒動に発展してしまった」という実話にヒントを得てこの作品を作りました。
この作品では、飼い主ではなく犬が被告人、いえ、被告犬なのです。
さて、その物語とは…
裁判に負けてばかりで事務所から解雇寸前の危機に瀕している弁護士アヴリルは、次の事件では必ず勝つと決意します。
そんな時、ある男から弁護を依頼されます。愛犬のコスモスが3人の人を噛み、罰金の支払いとコスモスの安楽死を言い渡されたというのです。犬は物とみなされ、「人を三度噛んだら安楽死処分」という法律があるものの、かけがえのない伴侶を失いたくないと。
見過ごすことができず引き受けることにしたアヴリルは、「犬は物ではない」と主張。それが受け入れられ、犬が被告になり、中世以来初の犬の裁判が開かれることになりました。
犬の命がかかった裁判が、にぎやかに時にコミカルに展開され、町の人々はコスモス派とアンチ・コスモス派に分かれて大騒ぎ!
はたして、アヴリルは犬の裁判に勝つことができるのでしょうか?そしてコスモスの命は?
犬を人とみなした裁判に、動物学者や精神科医、哲学者、宗教家までが証人として出廷。この法廷のやり取りが真剣で大真面目なほどバカバカしくて笑っちゃいます!
主人公のアヴリルも演じたドッシュ監督は、作品の元になった実話を聴いた時「不条理で、不穏で、たくさんの疑問がわいてくる、これこそ私のコメディだと直感した」と言います。さらに、「深刻なことを語る場合にはコメディが有効だ」とも。
本当に、笑っているうちに、あれよあれよと私たちも物語に巻き込まれ、当事者になってしまうのです。
そして、人間が動物や環境とどうかかわっていかなければならないのか、性差別、暴力など私たちを取り巻く問題に気づかされます。大事なのはそのことについて考えなければならないのだと。
コスモスを演じたサーカス犬、コディの可愛さと素晴らしい演技が、背中を押してくれます。
コディは去年のカンヌ国際映画祭で、パルムドッグ賞に輝いているんですよ。
『犬の裁判』
5 月 30 日(金)より シネスイッチ銀座、UPLINK 吉祥寺 他にて全国順次公開
公式サイト:http://kodi.onlyhearts.co.jp/
監督:レティシア・ドッシュ(初監督作品)
脚本:レティシア・ドッシュ、アン=ソフィー・バイリー(『My Everything』監督、2025横浜フランス映画祭出品)
出演:レティシア・ドッシュ、フランソワ・ダミアン、ジャン・パスカル・ザディ、アンヌ・ドルヴァル、コディ(犬)
マチュー・ドゥミ、アナベラ・モレイラ、ピエール・ドラドンシャン
2024年/スイス・フランス/フランス語/81分/1.85:1/原題:LE PROCES DU CHIEN/字幕:東郷佑衣
配給:オンリー・ハーツ
🄫BANDE À PART – ATELIER DE PRODUCTION – FRANCE 2 CINÉMA – RTS RADIO TÉLÉVISION SUISSE – SRG SSR – 2024
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