おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
3/30は、「胸の奥の想いはなくならない」と信じられる3本をご紹介。
2本目は、誰もが迎える“死”を通して“生”を鮮やかに描き出す
奇想天外でユーモラスな心温まる母と娘の物語
『終わりの鳥』

余命わずかな15歳の女の子チューズデーのもとに、ある日、喋って歌って、大きくなったり小さくなったり変幻自在なインコのような鳥がやってきます。
それは、死期が近づいている者に“終わり”を告げるため地球を飛び回っている鳥、その名も<デス=DEATH>だったのです。
「死ぬ時が来た」…でも残していく母親ゾラが気がかりなチューズデーは、ジョークで<デス>を笑わせ、外出中のゾラが帰ってくるまで自身の最期を引き延ばすことに成功。
死んでゆく者たちの悲痛な声が頭の中に鳴り響きパニックを起こした<デス>を鎮め、体をきれいにしてあげようと洗面ボウルにお湯を張ります。
常に卑しいものとして扱われてきた<デス>は、チューズデーの唯一無二の優しさに親しみを覚え、気が合った2人は音楽に合わせて一緒にラップまで口ずさみます。ノリノリです!
やがて帰ってきたゾラは、チューズデーのそばにいる鳥に驚き、愛する娘から<デス>を全力で遠ざけようと、とんでもない暴挙に出るのです。

監督は、クロアチア出身のダイナ・O・プスィッチ。これが長編監督デビュー作品、脚本も担当しました。
誰にでもいつか必ず訪れるのに遠ざけてしまう“死”を、おしゃべりするポップな鳥の姿に視覚化。“死”の苦悩にも触れるなど、奥行きのあるストーリーに仕立てました。

誰かが亡くなる所に必ず存在する奇妙な鳥・デス…最初はホラーかと思ったのですが、なんとファンタジー!
しかも、知れば知るほどデスはとびきりお茶目ないい鳥だったのです。
さらに、賢くウィットに富んだチューズデーとの弾む会話に、ほっこりしたりクスっと笑ったり。2人が口ずさむアイス・キューブのラップがこんなに沁みるなんて!!

命あるものにとって避けられない死。受け入れ難いものでもあります。でも逆に、死が人を救うこともあるのです。
死ぬことについて、いろいろ考えさせられました。
そして、死を考えることは、生きる<生>を考えることにつながるのだということも。終わりがあるから今が輝く、残されたものの覚悟とは?

『終わりの鳥』
4.4(Fri)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開!
公式サイト:映画『終わりの鳥』公式サイト 4/4(金)全国公開!
監督・脚本:ダイナ・O・プスィッチ(初長編監督作品)
出演:ジュリア・ルイス=ドレイファス(「VEEP/ヴィープ」)、ローラ・ペティクルー(『恋人はアンバー』)
原題:TUESDAY/2024 年/英=米/110 分/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:佐藤恵子
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©DEATH ON A TUESDAYLLC/THE BRITISH FILM INSTITUTE/BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2024

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