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12/8は、人間を再発見できるヒューマンドラマを3本ご紹介。

1本目は、 “勇気あるやさしさ”は人の命まで救える！涙で洗われた心に、あたたかな希望の灯がともる衝撃と感動のヒューマンドラマ
『ホワイトバード はじまりのワンダー』

2018年、世界的大ヒットとなった『ワンダー 君は太陽』を覚えてらっしゃいますか？
普通ではない見た目で生まれてきたオギーが、初めて通い始めた学校でいじめられ、くじけそうになっても、家族に支えられて困難に立ち向かっていく爽やかな希望の物語。私も大好きです。
その『ワンダー』のもう一つの物語がこの作品。オギーをいじめていたジュリアンのその後のお話なのです。

オギーいじめで退学処分になったジュリアンは、ニューヨークに転校してからも自分の居場所を見つけられずにいました。
そんな中、画家として世界的に活躍しているジュリアンの祖母サラが、パリからやって来ます。孫が起こした一部始終を知るサラは、ジュリアンの言葉に心を痛めます。それは、「あの経験で学んだのは、人に深入りしないこと。意地悪もやさしくもしない。ただ普通に接する」という言葉。その言葉に意を決したサラは「あなたのために話すべきね」と、封印していた自らの少女時代の話を始めるのです。
時は1942年、ナチス占領下のフランス。ユダヤ人であるサラと彼女の両親に危険が迫っていました。そしてついに、サラの学校にナチスが押し寄せユダヤ人の生徒を連行していきますが、同じクラスのジュリアンがサラを救い、自分の家の納屋に匿ってくれます。
脚が不自由でクラスでいじめられていたジュリアンに全く関心がなく、彼の名前すら知らなかったサラを、ジュリアンと彼の両親は命がけで守ってくれたのです。
納屋から一歩も出られないサラの唯一の楽しみは、ジュリアンから学校の勉強を教えてもらうこと。豊かな知性と気高い精神を持つジュリアンに惹かれていくサラ。日に日に二人の絆が深まる中、終戦が近いというニュースが流れるのですが…。

監督は『ネバーランド』『プーと大人になった僕』『007/ 慰めの報酬』など、両極のジャンルで、突出した才能を発揮してきたマーク・フォースター。

思いもよらない展開に大号泣！
サラが見つかってしまうかもしれないというハラハラとは裏腹に、納屋の中の2人が空想の翼を広げ作り上げる世界がとても清らかでキラキラ輝いているのです。
『ジョジョ・ラビット』や『ヒトラーに盗られたうさぎ』に通じるような、実際の戦場を描かずとも子供たちの目を通して語られる戦争の恐ろしさは、何物にも代えがたいほど胸に迫るものがあります。
そして、 奇跡を起こすのは人間であり、どんな世の中でも捨てたものではないという希望の種をきっと見つけることができます。
争いが絶えないこの時代に本当に必要な力を手渡してくれることでしょう。

『ホワイトバード はじまりのワンダー』
12 月 6 日（金）TOHO シネマズ シャンテ他全国ロードショー公開

公式サイト：https://whitebird-movie.jp
監督：マーク・フォースター 『ネバーランド』『オットーという男』
脚本：マーク・ボムバック、R.J.パラシオ
出演：アリエラ・グレイザー、オーランド・シュワート、ブライス・ガイザー、ジリアン・アンダーソン、ヘレン・ミレン
2024 年｜アメリカ｜英語・仏語｜121 分｜カラー｜スコープ｜5.1ch｜原題：White Bird｜字幕翻訳：稲田嵯裕里｜映倫区分：G
配給：キノフィルムズ
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