ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2024.06.16

サンデー早起キネマ『朽ちないサクラ』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
6/16は、自分の真っすぐな思いを屈することなく貫き通す主人公に圧倒される3本をご紹介。

1本目は、杉咲花さん主演。異色の警察サスペンスミステリー
『朽ちないサクラ』

原作は、「孤狼の血」や「佐方貞人」など数々のシリーズが映像化されている柚月裕子さんの同名小説。
県警の広報職員、26歳の森口泉を主人公に、これもまたシリーズ化されています。

愛知県平井市の女子大生が、度重なるストーカー被害の末に、神社の長男に殺害されます。
のちに、地元新聞は、平井中央署の生活安全課が女子大生からの被害届の受理を先延ばしにし、その間に慰安旅行に出かけていたことをスクープ。
県警広報広聴課の森口泉は、ついうっかり漏らしてしまった慰安旅行の件を、親友の新聞記者・津村千佳が約束を破って記事にしたのではないかと疑います。
自分がネタ元ではないと否定する千佳は、身の潔白を証明するため独自に捜査を始めますが、1週間後、変死体で発見されます。
自分が疑ったから、千佳は何者かに殺された…後悔と自責の念に突き動かされた泉は、親友の死の真相を探ります。
そして、彼女は、ストーカー殺人と警察の不祥事に、かつて大事件を起こしたカルト宗教団体が絡んでいることを知るのです…。

森口泉を演じるのは、主演作が相次ぐ若手随一の演技派・杉咲花さん。
泉の捜査を手伝う年下同期の刑事・磯川に、萩原利久さん。
泉の広報の上司で元公安の富樫に安田顕さん。
そして、一連の事件を扱う県警捜査一課の刑事・梶山役は、豊原功補さん。
それぞれが、期待通りでもありつつ、とんでもない意外な一面が見えたりと、かなり引き込まれました。
現在と絡み合う過去、点が線に…予想もできないストーリー展開にハラハラドキドキです。

メガホンを取ったのは、『帰ってきた あぶない刑事』の監督に抜擢された原廣利監督。
桜を撮りたいという監督の希望で、原作では東北だった舞台が、愛知県に変わりました。
この桜の映像がたまらないんです。蕾が膨らみやがて満開に、そしてハラハラと散る様子は、まるで泉の成長を観ているようです。

独自の捜査の果てに泉が突き止めたのはなんだったのか?
世の中にはいろんな立場の人がいて、立場ごとにそれぞれの正義がある。
では、自分は何を信じて、何を大切にして生きて行くのか…そんなことを考えさせられました。

『朽ちないサクラ』
6⽉21⽇(⾦)TOHO シネマズ⽇⽐⾕他全国公開︕

公式サイト:朽ちないサクラ (culture-pub.jp)
出演︓杉咲花 萩原利久 豊原功補 安⽥顕
原作︓柚⽉裕⼦「朽ちないサクラ」(徳間⽂庫)
監督︓原廣利
配給︓カルチュア・パブリッシャーズ
©2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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