ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2023.11.19

サンデー早起キネマ『春の画 SHUNGA』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
11/19は、笑いと感動と驚き…バラエティ豊かな3本をご紹介。

3本目は、驚き。表情豊かに描かれる「性」と「生」を発見する驚きのドキュメンタリー映画
『春の画 SHUNGA』

©2023『春の画 SHUNGA』製作委員会「袖の巻」鳥居清長・画(浦上蒼穹堂)

葛飾北斎、喜多川歌麿をはじめ江戸の名だたる浮世絵師たちが、情熱を注いだ春画。明治時代になると“猥褻物”として警察の取り締まりの対象となり、日本文化から姿を消してしまいました。
しかし、1世紀半もの長きにわたり表舞台から追いやられていた春画が再び注目を浴びることに!
2013 年、ロンドン・大英博物館で世界初の大規模な春画展が開かれると大勢の人が詰めかけます。また、2015 年には、日本初の大規模な「春画展」が東京と京都で開催され、21万人を動員しました。

©2023『春の画 SHUNGA』製作委員会

このコーナーで、9月に『春画先生』という作品を紹介したのを覚えてらっしゃいますか?
その時、作品の中で紹介されている“絵解き”が面白いとお話したのですが、なんとこのドキュメンタリーは、そんな技術的なお話が満載で、とても興味深かったです。
作品に登場するのは、北斎の“蛸と海女”の絵、歌麿の「歌満くら」、鳥居清長の「袖の巻」、鈴木春信の「風流艶色真似ゑもん」、大名家への嫁入り道具と伝えられる華麗な肉筆巻物など、総数100 点以上!もちろん、すべて無修正です。

©2023『春の画 SHUNGA』製作委員会「歌満くら」喜多川歌麿・画(浦上蒼穹堂)

その中で私が一番驚いたのは、贅を尽くした源氏物語のパロディー、歌川国貞の「正写相生源氏」。金・銀などを惜しみなく使い、雲母摺りや艶摺り、銀摺りなど、版画技術の粋を集めた立体的な春画に釘付けでした。現代では再現不可能とまで言われているそうです。是非ご堪能いただきたいです。

©2023『春の画 SHUNGA』製作委員会「春情肉婦寿満」歌川国貞・画(春画ール)

作品の中で、デンマークの春画コレクターの方が「日本では一流の画家たちが春画を描いたが、
ヨーロッパではあり得ない」と仰っているのですが、それも日本という国の文化だったんでしょうね。
春画は“笑い絵”ともいわれるように、男女共におおらかに楽しむもので、観ていると、清々しいほど“あっけらかん”とした印象なんです。
エロティックな「性」だけでなく、生きる喜び「生」に通じていたのだと思いました。
エロティシズムだけではない、多彩な表現内容、技巧、その創造性!
春画から当時の風俗・文化、人々の思いが浮かび上がり、現代人が知らなかった日本の姿が見えてきます。

©2023『春の画 SHUNGA』製作委員会「四季画巻」月岡雪鼎・画(Michael Forniz)

そんな素晴らしい春画の数々が間近で見られる「銀座の小さな春画展」が、12/17まで、シネスイッチ銀座の並びにあるギャラリーアートハウスで開催中です。
昨日私も見てきましたが、色の美しさや細かい線など本物ならではの迫力に、沢山の驚きがありました。こちらも是非お出かけ下さい。

『春の画 SHUNGA』
11月24日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国ロードショー

公式サイト:www.culture-pub.jp/harunoe/
出演:横尾忠則 会田 誠 木村了子 / 石上阿希 早川聞多 浦上 満
アンドリュー・ガーストル ミカエル・フォーニッツ 橋本麻里 朝吹真理子 春画ール
ヴィヴィアン佐藤 樋口一貴 高橋由貴子 山川良一
朗読:森山未來 吉田 羊
監督:平田潤子
製作:中西一雄 小林敏之  
企画・プロデュース:小室直子  
プロデューサー:橋本佳子
音楽:原 摩利彦  
撮影:山崎 裕 髙野大樹  
録音:森 英司 阿斯汗  
編集:鈴尾啓太  
構成:檀 乃歩也
製作:『春の画 SHUNGA』製作委員会(カルチュア・エンタテインメント、TCエンタテインメント)
企画・製作:カルチュア・エンタテインメント  
制作:ドキュメンタリージャパン
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
【2023/日本/カラー/ビスタサイズ/5.1ch/121分/デジタル/R18+】

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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