ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2022.11.27

サンデー早起キネマ『泣いたり笑ったり』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
11/27は、型破りな主人公が描くそれぞれの人生に共感マックス!ヨーロッパから届いた2本をご紹介。

2本目は、人生を情熱的にハッピーに謳歌するイタリアの作品。
美しい海辺の町を舞台に対照的な二家族が繰り広げる再婚狂想曲!ひと夏の大騒動を描くロマンティックコメディ
『泣いたり笑ったり』

夏のバカンスを過ごすため、南イタリアの美しい海辺の別荘にやってきたのは、快楽的に人生を享受する裕福なカステルヴェッキオ家と代々漁師で労働者階級のペターニャ家。
価値観や家族観もまるで正反対の2つの家族を待ち受けていたのは、なんと両家の父親同士の再婚の知らせだったのです。妻や子供を泣かせてきたリッチでインテリなロマンスグレー・トニ。そして、亡き妻を今でも深く愛し、息子から敬愛される生粋の漁師カルロ。ひょんなことから出会った2人は、深く愛し合い、再婚するというのです。
別の意味で父親にひとかたならぬ思いを抱く双方の家族は、大混乱!特にトニの娘ペネロペとカルロの息子サンドロが手を組み、あの手この手で結婚を阻止してきます。
娘たちに息子たち、元妻、果ては孫たちまで巻き込んで夏のバカンスは予測不能な大騒動に!
果たして両家の諍い、2人の恋の行方はどうなるのでしょうか?

同性カップルの結婚に準ずる権利が認められているイタリアらしい大人の恋と家族の物語。
特に、ハチャメチャだけど憎めない老紳士トニと、思慮深くセクシーな海の男カルロの2人が最高です。
そこに絡んでくる家族も一人一人がかなり個性的。みんながワチャワチャ、右往左往する様子が本当に楽しい!
でも、時には家族を思う気持ちやそうせざるを得ない理由を知ってジーンときたり、真理を突くセリフにハッとしたり、『泣いたり笑ったり』というタイトルにピッタリ!
2人の男の恋と結婚を巡って、特にペネロペとサンドロが変わっていく様子に胸が熱くなります。

カルロ役は、このコーナーでもご紹介した『盗まれたカラヴァッジョ』などで人気の俳優アレッサンドロ・ガスマン。
トニを演じたのは、コメディ映画で活躍するファブリツィオ・ベンティヴォッリオ。
監督は、これが長編2作目、本国で43週間のロングランヒットとなった新進気鋭のシモーネ・ゴーダノ。
同性愛、社会的格差、親子の選択と判断、家族内の葛藤…あらゆる問題を扱ったこの作品、「他者をありのまま受け入れる」という視点が今の世の中に大きなヒントを与えてくれることでしょう。
ナポリとローマの間にある観光リゾート地ガエータの青い空と海、美しい景色や海辺のバカンスにピッタリの音楽もこの作品の大きな魅力です。
ドタバタコメディーに込められた人生の機微、笑いの後いろいろ考えさせられます。

『泣いたり笑ったり』
12/2(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、シネマート新宿、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

公式サイト:http://mimosafilms.com/naitari/
監督:シモーネ・ゴーダノ 
出演:アレッサンドロ・ガスマン、ジャスミン・トリンカ、ファブリツィオ・ベンティヴォッリオ、フィリッポ・シッキターノ
2019年/イタリア/イタリア語・フランス語/100分/2.35 : 1/5.1ch
原題:Croce e delizia 英題:An Almost Ordinary Summer 字幕:山田香苗 特別協力:イタリア文化会館 後援:イタリア大使館 
提供:日本イタリア映画社 配給:ミモザフィルムズ 
© 2019 Warner Bros. Entertainment Italia S.r.l. – Picomedia S.r.l. – Groenlandia S.r.l.

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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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