ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2022.11.13

サンデー早起キネマ『ある男』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
11/13は、俳優陣が作り出す世界にどっぷり浸ってしまうヒューマンドラマを3本ご紹介。

3本目は、妻夫木聡さん主演、“愛”と“過去”を巡るヒューマンミステリー
『ある男』

芥川賞作家・平野啓一郎氏の2018年の小説「ある男」、ベストセラーの待望の映画化です。
原作を読んで「この映画を他の監督が撮ったら悔しいと思った」という『愚行録』『蜜蜂と遠雷』の石川慶監督がメガホンを取り、珠玉の感動作が誕生しました。

弁護士の城戸章良は、かつての依頼者・谷口里枝から「亡くなった夫“大祐”の身元を調査してほしい」という奇妙な依頼を受けます。
里枝は離婚後、子どもを連れて故郷に帰り、やがて出会う“大祐”と結婚。新たに生まれた子供と4人、幸せな家庭を築いていましたが、ある日、大祐が不慮の事故で亡くなってしまいます。
悲しみにくれる中、長年疎遠だった大祐の兄が一周忌に訪れ、遺影を見るとこう言います。
「これ、大祐じゃないです」…え?“大祐”じゃないなら一体誰なの?
こうして、依頼された城戸は、“ある男”の正体を追い、真実に近づくにつれ、いつしか、別人として生きた男への複雑な思いが生まれていきます。
なぜ、その男は別人として生きたのか?城戸がその真実にたどり着いたとき…。

“ある男”の正体を追う主人公の弁護士・城戸章良を演じたのは、シリアスからコメディまでなんでもござれの妻夫木聡さん。今回の静かな演技は、心に残ります。
愛した夫は誰だったのか戸惑う谷口里枝役は、『万引き家族』以来4年ぶりの本格的な映画出演の
安藤サクラさん。大きな苦しみや悲しみを抱えながらも母として女として、力強く前を向くに涙が流れます。
里枝の夫で谷口大祐として生きたある男を演じるのは、映画にドラマに大活躍、窪田正孝さん。過去を隠し、飄々と生きながらも思いが滲むという難しい演技、さすがです。

静かな凄いミステリーです。飽きることなく城戸と一緒に謎を解くうちに、そのストーリーにグイグイ引き込まれていきます。
そして知らず知らずのうちに考えてしまうのです。私は一体誰なのか?このままの人生でいいのか?
愛したはずの夫は全くの別人…幸せな家族を巡る物語に潜む人間の影と深淵。是非劇場でご覧ください。

『ある男』
 11月18日(金)全国ロードショー

公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/a-man/
原作:平野啓一郎「ある男」
出演:妻夫木聡 安藤サクラ 窪田正孝 清野菜名 眞島秀和 小籔千豊 仲野太賀 真木よう子 柄本 明
監督・編集:石川慶 脚本:向井康介 音楽:Cicada
企画・配給:松竹  
©2022「ある男」製作委員会

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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