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7/24は、実話をもとに描かれた感動作を2本ご紹介。
1本目は、ホロコーストを生き抜いた伝説のボクサー“テディ”の知られざる実話
『アウシュヴィッツのチャンピオン』
そう、舞台は1940年、第二次世界大戦中のアウシュヴィッツ強制収容所です。
連行されてきた最初の囚人たちの中に、戦前のワルシャワで“テディ”の愛称で親しまれたボクシングチャンピオン、タデウシュ・ピエトシコフスキがいました。多くの人々が“ガス室”に送られる「死の選別」を潜り抜け、ろくな食事も与えられず、他の囚人たちと共にキツイ労働をさせられているタデウシュ。
ある日、一人のカポ(囚人の中の統率者)が、ボクシングチャンピオンだった彼の才能に気づきます。
退屈のあまり酔っぱらって街で問題を起こしていた衛兵たちの気晴らしにボクシングの試合が開催されることになり、テディがリングに立つことに。
彼は親しくなった少年ヤネックや囚人仲間たちのために何度も闘い続け、戦利品として手に入れた食料や薬を惜しげもなく仲間に分け与えます。彼にとってのボクシングは、生き抜くための闘いそのものになっていました。
死の恐怖と隣り合わせの中で、囚人たちはテディの活躍に声援を送ります。次第に彼は、仲間たちにとってナチスの恐怖に打ち勝つ希望のシンボルになり、彼らの士気を高めていくのですが…。
監督は、ポーランド出身でホロコースト生存者の孫でもあるマチェイ・バルチェフスキ。
「人間の歴史の中で最悪な条件下で彼が闘い、勝利したという事実は、現代の私達にも“乗り越えられない障害はない”という希望を与えてくれる」といいます。
ナチスの蛮行は、数々の映画作品で取り上げられましたが、この作品は“悪”だけではなく、それに対抗する“希望”も描いているのです。希望を失うことなく前を見て闘い続けることで夢は叶うのだと。あまりにもその代償は大きいのですが…。
人間にとって何が希望になるのか、極限状態の絶望の中で彼が何を思い闘い続けたのか、あなた自身で確かめてみて下さい。
テディを演じたのは、60本近いポーランド映画に出演しているピョートル・グウォヴァツキ。
ボクシングチャンピオンを演じるために、数か月間トレーニングを重ね、16キロも減量して肉体改造に成功。スタントマンなしで撮影を乗り切りました。死の淵に立ちながらも生きることへの不屈の闘志と尊厳を持ち続けた主人公テディになり切りました。
絶望的な状況下でも生き延びることをあきらめなかった男。アウシュヴィッツから生還した一人のボクサーを描いた衝撃の実話は、戦後77年にして戦争と隣り合わせにいる今、あなたの心に深く刻まれることでしょう。
『アウシュヴィッツのチャンピオン』
2022年7月22日(金)より全国順次公開
公式サイト:unpfilm.com/COA
監督・脚本:マチェイ・バルチェフスキ
撮影:ヴィトルド・プウォチェンニク
音楽:バルトシュ・ハイデツキ
出演:ピョートル・グウォヴァツキ、グジェゴシュ・マウェツキ、マルチン・ボサック、ピョートル・ヴィトコフスキ、ヤン・シドウォフスキ
日本語字幕:渡邉一治 配給・宣伝:アンプラグド
2020年/ポーランド/英題:The Champion of Auschwitz/91分/カラー/5.1ch
© Iron Films sp. z o.o,TVP S.A,Cavatina GW sp.z o.o, Hardkop sp.z o.o,Moovi sp.z o.o
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