毎週おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
今回は番外編。オンエアとは別に、是非ご覧頂きたい作品を取り上げます。
世界中で愛されてきたイギリスの児童文学作品をミュージカル化!
『ザ・ウィローズ』

とは言っても、ミュージカル映画ではありません。伝統ある劇場ロンドン・パラディウムで上演された傑作ミュージカルを撮影し、映画化したのです。本場の舞台を中心に数々の傑作を映画館でお楽しみ頂きたい―そんなコンセプトから誕生した「松竹ブロードウェイシネマ」の10作目です。
ロンドンオリンピック開会式の映像監督ティム・ヴァン・ソメレンと「オズの魔法使い」芸術監督・「不思議の国のアリス」演出家レイチェル・カヴァノーが放つ、大人気の英国ミュージカル!

原作は、イギリスを代表する作家ケネス・グレーアムが1908年に発表した児童文学作品「The Wind in the Willows」。日本でも翻訳本「たのしい川べ」や「川べにそよ風」などで親しまれています。
ケネス・グレーアムが息子のために書いたと言われている作品。登場するのは川べに棲む動物たち。ヒキガエルのトード、ネズミのラッティー、モグラのモール、アナグマのバジャーをはじめとする愉快な仲間たち。
そんな作品がミュージカルになり、さらに舞台が見事に撮影され、映画化が実現したのです。

物語は、春が来て冬眠から覚めた動物たちの喜びの歌から始まります。
好奇心旺盛で優しいモグラのモールが川辺の生活を愛するネズミのラッティーと友達になり、やがて、お金持ちだけど寂しがりやのカエルのミスター・トードや、物知りのアナグマ・バジャーと仲間が増え、彼らの冒険と夢の物語が始まるのです。

登場するのは川辺の動物たちですが、「あんな人、いるよね〜」人間界に置き換えられるのが面白かったです。
それもそのはず、ケネス・グレーアムが作品を発表した当時は、イギリスは階級社会。その階級を代表するのがそれぞれの動物たちなのです。
物語が進むにつれ階級を超えた交流が進み、やがて彼らは冒険を通して学んでいきます。友情と家族の大切さ、故郷への想い、傲慢と偏見を改める気持ちなど…。子供たちはもちろん、大人も気付かされることがいっぱい!

物語の面白さはもちろんですが、演じる俳優さんたちがなんと芸達者な!歌って踊るだけではない豊な感情表現にぐんぐん引き込まれていきます。
そして、舞台の美しさ、素晴らしさにも目を奪われます。トラディショナルでゴージャスで、イギリスらしさに溢れています。
何より、ミュージカルを楽しんでいる客席の子どもたちの笑顔が印象的。劇場に入るところからのワクワク感まで楽しめるのも松竹ブロードウェイシネマならでは。まるで自分も劇場にいるような気分に浸れます。
さあ、この夏、あなたも映画館で異文化体験!本場イギリスのミュージカルを楽しみませんか?

『ザ・ウィローズ』
2022年7月8日(金)から東劇(東京)、なんばパークスシネマ(大阪)、ミッドランドスクエア シネマ(名古屋)ほか全国順次限定公開
公式サイト:ザ・ウィローズ The Wind in the Willows – 松竹ブロードウェイシネマ (broadwaycinema.jp)
配給:松竹 ©BroadwayHD/松竹
〈英国/2017/ビスタサイズ/131分/5.1ch〉 日本語字幕スーパー版
ⒸMarc Brenner

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