ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

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2022.05.15

サンデー早起キネマ:『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
5/15は、過去から現在に繋がる魂の物語3本をご紹介。

2本目は、「映画を愛するすべての人に捧げる」と謳う中国の巨匠チャン・イーモウ監督の最新作
『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』

舞台は、1969年、文化革命真っただ中の激動の中国。
造反派に歯向かい強制労働所送りになった男は、妻と離婚し最愛の娘とも離れ離れに。
数年後、「映画本編の前に流れるニュース映画に娘が1秒=ワン・セカンドだけ映っている」という手紙を受け取った男は、居ても立っても居られず娘の姿を一目見たいと、強制労働所から脱走!映画が上映されるという小さな村を目指し、広大な砂漠の中を無我夢中で突き進みます。
しかし、フィルムを村に運ぶ係の男の隙をついて孤児の少女がフィルムを盗んでしまいます。幼い弟と2人貧しい暮らしの中で、どうしてもフィルムが必要な理由があったのです。
決して交わるはずのなかった逃亡者と孤児の少女、2人の運命が激動の時代の中で交錯し、事態は思いがけない方向へと進んでいきます。
果たして逃亡者は、たった1秒の愛しい娘の姿を見ることができるのでしょうか?

逃亡者を演じたのは、中国で活躍する実力派人気俳優チャン・イー。たった1秒の娘の姿を追い求める様子に胸が熱くなります。
そして孤児の少女リウ役は、何千人もの高校生の中から監督に発掘され、この作品でデビューしたリウ・ハオツン。

コン・リーやチャン・ツイィー、ニー・ニーなど、チャン・イーモウ監督が発掘した新人女優は、“イーモウ・ガールズ”と呼ばれ、第一線で活躍する実力派女優へと成長しています。
孤児役のリウ・ハオツンは、汚れた服にボサボサの頭で、一見、少年のようですが、
キラキラと光る眼差しとクルクル変わる表情がとてもキュートで、新人とは思えない存在感です。

圧倒的な映像の美しさを背景に、娘への父親の思いを描いた感動作は、『ニュー・シネマ・パラダイス』のような温かさと懐かしさ、映画への愛を感じます。
娯楽の少なかった時代に、映画という最高のエンターテインメントに熱狂する人々の姿は、コロナ禍の私たちに通じるものがあるのかもしれません。
監督が過ごした青春時代の記憶が詰まった映画へのラブレター、劇場で一緒に開いてみませんか?

『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』
5月20日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ 他全国公開

公式サイト:https://onesecond-movie.com/
監督・脚本:チャン・イーモウ
出演:チャン・イー、リウ・ハオツン、ファン・ウェイ
フィルムデータ:2020年/中国/103分/中国語 
配給:ツイン
© Huanxi Media Group Limited

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    • ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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