ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2022.02.27

サンデー早起キネマ『選ばなかったみち』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
2/27は、実体験や事実をもとに作られた感動作を3本ご紹介。

2本目は、イギリスの名匠サリー・ポッター監督の実体験に基づいた感動の問題作
『選ばなかったみち』

監督の弟さんが若年性認知症と診断され、2年以上に渡り介護した経験を元に書き下ろされました。
認知症は、高齢化の進む日本ばかりでなく、世界中でも年々増加の一途をたどり、患者とどう向き合っていくのかが大きな課題となっています。そんな中で監督の実体験をもとに作られたこの作品は、介護する人や家族から見た認知症患者の日常ばかりでなく、患者目線でも描かれている意欲作です。

メキシコから移住し、ニューヨークに住む作家のレオは、認知症を患い誰かの助けがなければ生活もままならず、娘のモリーや介護ヘルパーとの意思疎通も困難な状況です。
ある朝、仕事で忙しいモリーがレオを病院に連れていくために、彼のアパートにやってきます。
物語はそこからの24時間を描いています。
レオは、初恋の女性と出会った故郷メキシコや、作家生活に行き詰って一人旅をしたギリシャを脳内で行き来します。まるで3つの世界がパラレルワールドのようです。


病院に連れていく先々で、レオがお漏らしをしてしまったり、ケガをしたり、はたまた医者にひどいことを言われたり、大きな仕事をふいにしてしまったり…モリーにもいろんな試練が訪れます。
肉体は傍にあるのに、体験する出来事は同じなのに、レオとモリーは、まったく違う24時間を過ごすのです。
彼が行き来した世界は、過去に“選ばなかったみち”。人生の岐路で、もし別の選択をしていたら、辿った人生なのかもしれません。
そして、モリーはモリーで、仕事と父親、どんな人生を送っていくのか選ばなければなりません。
衝撃のラストシーンは、私たちの選択の時でもあります。
あなたならどちらを選びますか?

人は自分の人生を振り返った時、誰しも「あの時の選択は正しかったのか」と考えるものですよね。
そして胸の奥底にしまい込んだ過去の大切な出来事や記憶がふと蘇ってきます。
選ばなかったみちを選んでいたら、どうなっていたんだろう…自分の生きてきたみちをもう一度ゆっくりと振り返ってみたくなります。

『選ばなかったみち』

2022年2月25日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

公式サイト:映画『選ばなかったみち』| 公式ページ | CineRack(シネラック)

配給:ショウゲート
© BRITISH BROADCASTING CORPORATION AND THE BRITISH FILM INSTITUTE AND AP (MOLLY) LTD. 2020

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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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