ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

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2022.02.13

サンデー早起キネマ『オペレーション・ミンスミート ―ナチを欺いた死体―』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
2/13は、20世紀半ばを舞台にした作品を3本ご紹介。

3本目は、実話を元にした超頭脳派スパイサスペンス
『オペレーション・ミンスミート ―ナチを欺いた死体―』

ナチスを巡る史実は、小説や映画になってもなっても、枚挙に暇がありません。
こちらは、第二次世界大戦、ナチス優勢の戦局を覆すための奇想天外な騙し討ち!
イギリス諜報部(MI5)がチャーチルに提案したとんでもない作戦とは?

時は1943年、打倒ナチスに燃えるイギリス軍は、イタリア・シチリア島から上陸し、ドイツを攻撃する作戦を立てていました。しかし、海岸で待ち伏せされれば返り討ちに合ってしまいます。
そこで考えに考え諜報部(MI5)が練り上げた作戦が、“オペレーション・ミンスミート”。
「イギリス軍はシチリア島ではなくギリシャに上陸する計画である」という偽物の文書をなんと〈死体〉に持たせて地中海に流し、ヒトラーを騙そうというのです。
彼らは、密かに入手した死体を“英国海兵隊のビル・マーティン少佐”に仕立て上げ、恋人まで登場させるなど100%嘘のプロフィールをでっちあげていきます。
この極秘作戦は、ヨーロッパ各国の二重三重スパイたちを巻き込む騙しあい合戦へと発展!
果たして、ヒトラーは本当に騙され、〈死体〉は世界を救うことができるのでしょうか?

実は、この作戦の発案者はイアン・フレミング。そう、のちに007シリーズを書き上げたジェームズボンドの生みの親です。
「少佐に仕立て上げた死体に偽造文書を持たせる」というフィクションのような作戦は、戦時中、海軍情報部の責任者だった彼が、ある小説にヒントを得て立案した計画だったのです。

そのフィクションから生まれた実話をさらに面白く仕立て上げたのは、『恋におちたシェークスピア』のジョン・マッデン監督。
主人公は、この作戦を指揮した元弁護士の諜報部員モンタギュー。『英国王のスピーチ』でアカデミー賞主演男優賞に輝いた名優コリン・ファースが演じました。
時には対立しながらも友情を深めていくモンタギューのバディ・チャムリー大尉役は、『エジソンズ・ゲーム』のマシュー・マクファディン。
ジョニー・フリンが演じるイアン・フレミング少佐も、もちろん登場します。

ワクワク、ドキドキ、ハラハラ、時に涙と笑いも沸き上がる、常に感情が揺さぶられる面白さでした。
そして、戦後長らく極秘扱いされていた驚愕の作戦を描いたこの作品は、世界に平和をもたらしながらも表舞台に現れなかった人々の称賛の物語でもあるのです。
事実は小説より奇なり!の最たる作品です。

『オペレーション・ミンスミート ―ナチを欺いた死体―』

2 月 18 日(金) TOHO シネマズ日比谷 他 全国 公開

公式サイト:映画『オペレーション・ミンスミート ―ナチを欺いた死体―』公式サイト (gaga.ne.jp)

監督:ジョン・マッデン『女神の見えざる手』『恋におちたシェイクスピア』
出演:コリン・ファース『キングスマン』『英国王のスピーチ』、マシュー・マクファディン『エジソンズ・ゲーム』、ケリー・マクドナルド『T2 トレインスポッティング』、ペネロープ・ウィルトン『ダウントン・アビー』、ジョニー・フリン『スターダスト』、ジェイソン・アイザックス『フューリー』
配給:ギャガ
原作:「ナチを欺いた死体:英国の奇策・ミンスミート作戦の真実」 ベン・マッキンタイア―著 (中公文庫)
原題『Operation Mincemeat 』/ 128 分/イギリス/ 2022 年/カラー/シネスコ/ 5.1 chデジタ ル/字幕翻訳:栗原とみ子
© Haversack Films Limited 2021

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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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