おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
1/23は、人はなぜその道を選択するのか、駆り立てるものは何なのかを考えさせられる3本をご紹介。
1本目は、今年のサンダンス映画祭で、アカデミー賞へ繋がると呼び声も高い観客賞の他に、グランプリ・監督賞・アンサンブルキャスト賞、史上最多4冠に輝いた爽やかな涙溢れる感動作
『コーダ あいのうた』
タイトルのコーダはCODAと書きますが、“Child of Deaf Adults”の略語で、耳が聞こえない親を持つ子供という意味です。
そう、主人公は、耳の不自由な両親と兄がいる女子高生のルビー。
ちょっと荒っぽいけど優しい父、陽気な母、妹想いの兄…個性的で愉快な仲良し家族。彼女はただひとりの健聴者で、家族の“通訳係”です。
自然豊かな海辺の町で漁業を営む家族を手伝い、ルビーは毎日授業の前に早朝から船に乗って漁に出ます。
新学期になり、ルビーは、秘かに憧れているクラスメイトのマイルズと同じ合唱クラブを選択。ルビーの歌を聴くやいなやその才能に気付いた顧問の先生は、都会の名門バークリー音楽大学を受験するよう強く勧めます。
しかし、ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能が信じられず、家の仕事の方が大事だと猛反対!
悩んだルビーは、自分の夢よりも家族を支えていくことを選びます。
そんな中、思いがけない方法でルビーの才能に触れたお父さんは、娘のためにある決断をするのです。
この作品は、感動の嵐が吹き荒れた2014年のフランス映画『エール!』のリメイクです。
監督・脚本は、『タルーラ~彼女たちの事情~』の女性監督シアン・ヘダー。ルビーのキャスティングが最も困難だったといいます。
ルビーの心の機微を的確に表現、漁の仕事もこなし、手話も流暢、歌えば合唱の先生を感動させるレベル…という、とても難しいルビー役に白羽の矢が立ったのは、“NEXTエマ・ワトソン”と話題のイギリスの女優エミリア・ジョーンズ。
とてもチャーミングで素晴らしい熱演、この歌も彼女が歌っています。まさしく「青春の光と影」を演じ分けました。
ちなみにお母さん役は、『愛は静けさの中に』でアカデミー賞を受賞したマーリー・マトリン。彼女をはじめ家族は聴覚に障害のある俳優が演じました。
耳が聞こえないというのがどういうことなのか…この映画でハッと実感する素晴らしい場面がありました。
CODAは、音楽では、楽曲の終わりの部分を表します。次の章が始まる意味もあります。
ずっと支えあってきた家族がお互いを理解することで自立。
怖いけれどそれぞれの夢に向かって新たな一歩を踏み出す…その姿にさわやかな涙があふれます。
『コーダ あいのうた』
1月21日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷他にて全国ロードショー
公式サイト:gaga.ne.jp/coda
監督・脚本:シアン・ヘダー
出演:エミリア・ジョーンズ「ロック&キー」、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ『シング・ストリート』、
マーリー・マトリン『愛は静けさの中に』
2021年|アメリカ|カラー|ビスタ|5.1chデジタル|112分|字幕翻訳:古田由紀子|PG12
配給:ギャガ GAGA★
Ⓒ2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS
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