おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
11/21は、もがき苦しみながらも自分らしく生きるために頑張る人達を描いた作品を2本をご紹介。
1本目は、ある家族の“ゆずれない闘い”を映した心震えるドキュメンタリー
『リトル・ガール』

主人公は、フランス北部のエーヌ県に住む7歳のサシャ。
男の子として生まれましたが、2歳を過ぎた頃から、「自分は女の子だ」と感じ、そう訴えてきました。
家族はそれを受け入れ、女の子として接しています。サシャは大好きなピンクのワンピースを着たり、髪飾りを付けたり…でも、それはおうちの中でだけ。
学校では女の子としての登録が認めてもらえず、先生がサシャに冷たくするので子供たちもそれに倣い、男子からも女子からも疎外されおうちに呼べる友達もいません。
バレエ教室では、わざと男の子の衣装を着せられ、サシャ君と呼ばれてしまいます。
たった7歳なのに、ありのままに生きられず不自由なサシャ。
家族は、サシャの個性を受け入れてもらうために奔走し、学校や周囲に働きかけるのですが……。

サシャの家族は6人、お父さん、お母さんと4人の子供達。お姉ちゃんとお兄ちゃん、そしてサシャ、下には弟がいます。この家族が本当に素敵なんです。とっても仲良しで一家団結!
サシャがサシャらしく生きていけるように、一生懸命に周りや、特に学校と闘います。
学校はサシャが女の子の服を着ていくことさえ認めてくれないのです。

お母さんは、周りからも「サシャがそうなってしまったのは母親のせいだ」といわれ、女の子が欲しいと思ったからなのか、何か悪いことをしたからなのか…と罪悪感に苛まれています。
「そんなことは絶対ない」と専門家の医師に言われて涙するのですが、本当に切ないです。
そして、何より切ないのがサシャの涙!
あれが欲しい、これがしたいというワガママではなく、自分を女の子だと思って欲しいのにそうしてくれないばかりか、故意に男の子だと自覚させるようなことを強制する周りに対して何も言えず、ジッと耐えているのです。
本当に切なそうに静かに泣くんですよ。いつもどこか寂し気な透き通るような表情を見せます。

見ている途中、なぜ?どうして?って何度も思いました。悔しくて悲しくて健気なサシャが可愛くて、涙が流れました。そして、サシャを心から応援したくなりました。
彼女の涙を見て、「もうそろそろいいんじゃない?変わろうよ、私達!」と思いました。
人と違うことがなぜダメなのか?なぜ個人は、そのままの個人としていられないのか?
サシャが、世界中にいるサシャたちが、みんなありのまま生きられるように、特に何かをしなくても、私たちが意識を変えるだけでいいのではないでしょうか。

『リトル・ガール』
11月19日(金 )新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国ロードショー
公式サイト: https://senlisfilms.jp/littlegirl
監督:セバスチャン・リフシッツ
2020 年/カラー/フランス/フランス語/85 分/原題:Petite fille/英題:Little Girl/
字幕翻訳:橋本裕充/字幕協⼒:東京国際映画祭/配給・宣伝:サンリスフィルム/
©AGAT FILMS & CIE – ARTE France – Final Cut For real – 2020

2026.09.20
サンデー早起キネマ『襲名』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 9/20の3本目は、先日行われたヴェネチア国際映画祭で「シネマ&アーツ賞」の最優秀作品賞に輝く三池崇史監督...

2026.09.20
サンデー早起キネマ『雌鶏』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 9/20の2本目は、世界初、主演はニワトリ!“ニワトリの視線”を通して、人間社会をコミカルかつシニカルに描き出...

2026.09.20
サンデー早起キネマ『ナギダイアリー』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 9/20の1本目は、松たか子さん主演。何を選び、どう生きていくのか…人生観を揺さぶる人間ドラマ 『ナギダ...

2026.09.14
今週は健康について考えるコーナー「血液のがん・悪性リンパ腫」についてお伝えしました。
杏林大学医学部 血液内科学 教授 荒井俊也 先生にお話を伺いました。 「悪性リンパ腫」は、白血球の一つであるリンパ球が異常を起こして“がん化”した病気で...

2026.09.13
サンデー早起キネマ『さとこはいつも』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 9/13の3本目は、3人の【さとこ】たちが、自分の物語を書くことで交差していく、自由でみっともなくて愛おし...