ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2021.10.31

サンデー早起キネマ『アンテベラム』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
10/31は、11/5に公開される“強くて素敵な女性が主人公”の作品を3本ご紹介。

2本目は、まさかまさかのパラドックス・スリラー
『アンテベラム』

「アンテベラム」とは、「アメリカの南北戦争以前」という意味の英単語です。

主人公は、博士号を持つ社会学者で、人気作家でもあるヴェロニカ。
優しい夫、愛くるしい幼い娘と幸せに暮らしていましたが、ある日、新刊の出版記念講演会に招かれ、1人アメリカ南部のニューオーリンズへ出かけます。
そこで、自分と同じアフリカ系のルーツを持つ聴衆を勇気づけるスピーチを行い、拍手喝采を浴びるヴェロニカ。
現地で合流した親友とディナーに繰り出すのですが、その行く手には、幸せなヴェロニカを奈落の底へ突き落とす恐ろしい罠が待ち受けていたのです…。

一方、奴隷制度を信奉する南軍の旗が掲げられたアメリカ南部のプランテーションでは、美しい黒人女性エデンが、奴隷となり、綿花畑で過酷な労働を強いられていました。
暴力は日常茶飯事、白人の許可なしには言葉を発することもできない奴隷たち。エデンは、屈辱と恐怖の日々を耐え忍び、脱走のチャンスを伺っていました。
そしてついに、脱走計画を実行する日がやってきます…。
まったく違う境遇を生きるヴェロニカとエデンは、それぞれ自分が突然引きずり込まれた理不尽な極限状態を飲み込むことができません。
果たして彼女たちを脅かす得体のしれないものの正体とは、一体何なのでしょうか?

ヴェロニカとエデンを演じたのは、グラミー賞候補の常連シンガーで、『ムーンライト』や『ドリーム』で演技を絶賛されたジャネール・モネイ。
ヴェロニカとエデン…一人二役を見事に演じ切りました。

衝撃という言葉がピッタリ!
ネタバレになるので詳しいことはいえませんが、ところどころに散りばめられたパズルがピタッと合って謎が解けた瞬間、「ヒェッ~!」っとなりました。そういうことだったのかっ!!
そして同時に、「過去は決して死なない、過ぎ去りさえしないのだ」…冒頭のこの言葉の意味を実感。
底抜けの欲望や我儘、差別せずにはいられない人間の恐ろしさに震えました。

『アンテベラム』

11月5日(金)より全国ロードショー
※TOHOシネマズ シャンテは11月7日(日)より

公式サイト:『アンテベラム』公式サイト (antebellum-movie.jp)

出演:ジャネール・モネイ、エリック・ラング、ジェナ・マローン、ジャック・ヒューストン、カーシー・クレモンズ、ガボレイ・シディベ
脚本・監督:ジェラルド・ブッシュ&クリストファー・レンツ
2020年/アメリカ/英語/106分/カラー/スコープ/5.1ch
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ
©2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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