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7/25は、3つの国から届いた決断の物語、3本をご紹介。
2本目は、台湾から届いた、涙が溢れる深い深い愛の物語
『親愛なる君へ』
台湾のある家に、病気のおばあちゃんと孫、9歳の男の子ヨウユーが暮らしています。
甲斐甲斐しく2人の面倒をみているのは、部屋を間借りしている青年ジエンイー。
実はジエンイーは、おばあちゃんの息子でヨウユーの父リーウェイの恋人だったのです。
リーウェイが事故で亡くなった後も、ずっと2人の面倒を見続けています。
リーウェイが暮らした家で生活し、彼が愛した家族を愛することは、ジエンイーにとって、彼を想い、自分の中で彼が生き続ける方法であり、彼の弔いになると信じているからです。
ヨウユーにとって一緒に暮らし面倒をみてくれる優しいジエンイーが一体誰なのかよくわからず、おばあちゃんは、病気の痛みと息子を亡くした悲しさをジエンイーにぶつけてしまうのです。
それでも黙々と2人の面倒をみるジエンイー。
しかし、そんなある日、おばあちゃんが突然亡くなってしまいます。病気だったとはいえ、その死因を巡って、ジエンイーは周囲から怪しまれます。しかも警察の捜査で不利な証拠が次々に見つかり、ついには罪を認めるジエンイー。
しかし、それはすべて、愛する家族を守りたい一心で選択したことだったのです。
なぜおばあちゃんが亡くなってしまったのか、物語が進むと段々明らかになっていく真実に涙が止まらなくなってしまいます。
人と人のつながりや人生模様、アイデンティティを描くことに定評のあるチェン・ヨウチェ監督は、「物語が進むにつれ、登場人物の心に生まれてくる感情。いかなる民族や性的志向に関わらず、この種の感情が血縁のない人々を家族にするのだと、心から信じている」といいます。
本当に、血のつながりだけが家族じゃない、人を想う人の気持ちは、通じるのだと心から信じられる作品です。
見終わったあと、ジエンイーとヨウユーの幸せを願わずにはいられません。
立ちはだかる偏見、血のつながりを超えた家族の絆の物語、優しい音楽を聴いた時のような切なくも温かな気持ちを運んでくれます。
『親愛なる君へ』
シネネマート新宿・心斎橋ほか全国順次公開中
公式サイト:映画『親愛なる君へ』オフィシャルサイト (filmott.com)
配給: エスピーオー、フィルモット
© 2020 FiLMOSA Production All rights
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