スポーツ伝説

2025.01.25

2025年1月20日~24日の放送内容

【サッカー 鈴木彩艶選手】
 22歳の若さながら、経験値がものをいうゴールキーパーとして確かな存在感を見せている鈴木選手。ガーナ出身の父親と日本人の母親の間に生まれ、身長190㎝の恵まれた体格と抜群の身体能力、さらに正確なキックが武器となっています。2019年に浦和レッズ史上最年少となる16歳5か月でプロ契約を結ぶと、18歳ながら飛び級で東京オリンピックの代表メンバーに選ばれます。22年には、19歳の若さでA代表入り。翌23年にベルギーリーグへ移籍と、順調にステップアップを重ねてきました。昨年のアジアカップでは全試合でゴールマウスを守った鈴木選手でしたが、5試合で計8失点。ベスト8敗退の要因として、批判の矢面に立たされました。この苦い経験を糧に、所属クラブでは好パフォーマンスを披露し、夏にはイタリアのトップリーグ・セリエAのパルマへ。日本人ゴールキーパーとして、初めてのイタリア移籍が決まりました。
 ゴールキーパー大国イタリアで、セリエAのゴールキーパーという肩書きを手にした鈴木選手。その自信によるものか、昨年9月から始まったワールドカップアジア最終予選では抜群の存在感を発揮し、ここまで6試合中4試合で完封勝利。わずか2失点に抑えます。特にジャカルタで行われたインドネシア戦は、試合開始早々に訪れた相手カウンターからの決定的なシュートをスーパーセーブ。結果的に4対0と快勝したこの試合、日本代表・森保一監督は鈴木選手の守備を絶賛しました。またパルマにおいても、若手キーパーでありながらレギュラーとして活躍。第7節のボローニャ戦では、退場者が出て1人少ない劣勢にもかかわらず、強烈なミドルシュートを右手1本で防ぐなど好セーブ連発してセリエA移籍後初の完封を記録。この他の試合でも、イタリアメディアから高い評価を集めています。

 

【サッカー 小川航基選手】
 若手の頃から注目のストライカーとして期待を集め、昨年、4年ぶりにサッカー日本代表への復帰を果たした小川選手。Jリーグ・ジュビロ磐田でプロデビューを果たし、19歳だった2017年、ルヴァンカップの試合で記念すべきプロ公式戦初ゴールを決めると、勢いそのままに3ゴール。大会最年少でのハットトリック達成で話題になりました。更に2年後の19年、E-1選手権で日本代表に初めて招集された小川選手は、香港戦の前半に2ゴール、後半にヘディングで3点目を挙げ、史上3人目となるA代表デビュー戦でのハットトリックという離れ技をやってのけたのです。その後、目標としていた東京オリンピック出場こそ逃してしまいますが、オリンピック翌年の22年、当時所属していたJ2の横浜FCで5試合連続ゴールを2度記録するなど、41試合で26得点。2位に10点差をつけてJ2得点王に輝き、J1昇格の立役者として、この年から制定された「J2シーズンMVP」の初代受賞者となったのです。
 23年からは、活躍の場をオランダリーグに移した小川選手。1年目からリーグ戦でふたケタ得点を決めて結果を出すと、昨年3月、日本代表への復帰を果たします。若手主体だったE-1選手権とは異なり、ワールドカップに挑むアジア予選のA代表でチャンスをつかむと、6月のミャンマー戦では2ゴール1アシスト。4年半ぶりとなる代表戦でのゴールを決めました。また昨年11月のアジア最終予選では、インドネシア戦と中国戦で2試合連続の先発メンバーに抜擢。インドネシア戦では相手のオウンゴールを誘って日本に先制点をもたらし、続く中国戦ではヘディングシュートを決めて先制点。後半にも味方のクロスをヘディングで合わせて、この日2点目を挙げ勝利に貢献しました。ここまで代表戦9試合で9ゴールを量産してきた小川選手は、間違いなく今年の日本代表の鍵を握るストライカーです。

  
【サッカー 板倉滉選手】
 2026年のワールドカップ本大会出場を目指すサッカー日本代表。ただ、昨年から始まったアジア最終予選では、ディフェンスラインに課題も抱えています。前回のワールドカップ・カタール大会にも出場した冨安健洋選手・伊藤洋輝選手・谷口彰悟選手ら、守備の鍵を握る主力メンバーに怪我が相次いでいるのです。そんな中、コンスタントに試合出場を続けてディフェンスラインの要となっているのが板倉選手です。板倉選手が代表で頭角を表したのも、やはり怪我人が相次いだ時でした。前回大会のアジア最終予選、黒星が先行した序盤から巻き返しを狙う後半戦で、不動のセンターバックコンビだったキャプテンの吉田麻也選手と冨安選手が揃って離脱。この緊急事態の中で召集されたのが当時25歳、最終予選初出場の板倉選手でした。覚悟を持って臨んだ中国戦とサウジアラビア戦で、日本は2試合連続2対0で完封勝利。続く大一番・オーストラリア戦でも、板倉選手は激しい雨の中で肉弾戦を展開してまたしても2対0で勝利。3試合連続完封勝利を果たし、日本のワールドカップ出場権獲得の立役者の一人となったのです。
 ワールドカップ・カタール大会でも活躍し、日本代表にとって欠かせない存在になった板倉選手ですが、昨年の代表戦では挫折も味わいました。優勝を期待されたアジアカップで、ディフェンスリーダーの一角を任された板倉選手。しかし怪我からの復帰明けで試合勘に不安を抱え、さらに体調不良や、大会中に足を痛めるなど満身創痍の状態でした。それでも試合に出場した板倉選手。準々決勝のイラン戦で、後半のアディショナルタイムにペナルティーエリア内で相手を倒しPKを献上。このPKが決勝点となって、日本はベスト8で敗退してしまったのです。この敗戦にしっかり向き合った板倉選手。リーダーシップを発揮することと個の能力を高めることをテーマに、ドイツ・ブンデスリーガでは今シーズン、開幕からフル出場を続け、ドイツメディアが選ぶ週間ベストイレブンに何度も選出される活躍を見せています。そして今回のアジア最終予選では、新たに採用した攻撃的スリーバックでディフェンスリーダーを担当。不動の存在としてスリーバックを率い、6試合でわずか2失点。代表では3年半ぶりとなるゴールも決めるなど、その存在感は増すばかりです。

 

【サッカー 町田浩樹選手】
 27歳の町田選手は、サッカー日本代表で注目の身長190㎝の大型ディフェンダー。2022年1月、鹿島アントラーズからベルギーリーグに移籍して奮闘を続けています。順風満帆のように聞こえますが、本人に言わせると挫折続き。鹿島でトップチームに昇格した当初はレベルの違いに圧倒され、センターバックでは6・7番手。怪我人が出ても出番をもらえない日々が続きました。トップ昇格から2年目にJリーグデビューを果たしたものの、2試合目で前十字じん帯を損傷し、長期の離脱となってしまいます。しかしこれが大きな転機となりました。それまでは恵まれた体格をうまく操作できていなかった町田選手。休んでいる間に体を鍛え直したところ、体の操作性が向上して、東京オリンピックでは日本代表入りも果たしたのです。ただし東京オリンピックでは大会を通じて、出番はわずか5分ほど。成長に限界を感じた町田選手は、もっと厳しい環境に身を置くべくベルギーリーグへの挑戦を決断しました。
 ベルギーのタフな環境で、1対1の強さとメンタリティーを高め、自分に自信を持ってプレーできるようになった町田選手。その自信は、日本代表での活躍にもつながります。昨年9月から始まったアジア最終予選では、ここまで6試合フル出場。大一番のオーストラリア戦ではゴール付近で相手に仕事をさせず、オーストラリアが枠内へ打ったシュートは0本。失点はオウンゴールによる1点にとどめました。今回のアジア最終予選、日本は6試合を戦い2失点と鉄壁の守備を誇りますが、町田選手はそのキーマンになっています。

 

【サッカー 瀬古歩夢選手】
 サッカー日本代表のディフェンダー・瀬古選手は、ピッチでもピッチ外でもチームのために全力を尽くせる選手です。その名が一躍知れ渡ったのは、セレッソ大阪時代の2020年。20歳でセンターバックの一角を担い、ルヴァンカップ4試合で1失点と、守備を支えるストッパーとして活躍。新人賞にあたるニューヒーロー賞を受賞します。リーグ戦でもその活躍ぶりは変わらず、チームの堅い守備に貢献し、リーグ戦の新人賞にあたるベストヤングプレーヤー賞を受賞。史上4人目となる、新人賞ダブル受賞を果たしたのです。ところが翌年の東京オリンピックでは、代表メンバーに選ばれたものの出場機会はゼロ。もう一段階成長するために海を渡り、スイスリーグへの移籍を決断します。そのスイスでは、センターバックだけでなくボランチでもプレー。瀬古選手はプレーの幅をさらに広げ、着実にステップアップを続けています。
 23年3月、瀬古選手は第2次森保ジャパン始動時にA代表デビューを果たしましたが、続く6月の招集を最後に代表漏れが続きます。1年以上が経過した昨年10月、アジア最終予選でようやく召集されますが、代表での競争は激しく、そこからの3試合でも出番はありませんでした。それでも瀬古選手は腐ることなくチームメイトへの献身的なサポートに努め、ゴールが決まれば真っ先に祝福に出向きました。そんな瀬古選手に、11月の中国戦で久々にスタメン出場の機会が訪れます代表生き残りを懸けた試合と自ら位置付け、右センターバックについた瀬古選手は、難しいアウエーゲームで奮闘。守備では相手の抜け出しを阻止するなど、対人の強さで中国の攻撃をつみ取り、攻撃ではスペースでボールを受け、前線へ届けて勝利に貢献したのです。現在は、ワールドカップ出場がかかる3月の代表戦に照準を絞っている瀬古選手。真価を発揮するのはこれからです。

  
来週のスポーツ伝説は……

1/27(月) プロ野球 佐藤都志也選手
1/28(火) プロ野球 梶原昂希選手  
1/29(水) プロ野球 森敬斗選手
1/30(木) プロ野球 井上温大投手
1/31(金) プロ野球 船迫大雅投手

お楽しみに!!

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    パーソナリティ
    • 滝本沙奈
      滝本沙奈
      滝本沙奈

      滝本沙奈

      生年月日:1984年6月6日
      出身地:東京
      学歴:青山学院大学文学部英米文学科卒
      趣味:マリンスポーツ(ダイビング、サーフィン、釣り)
      資格:PADIオープンウォーターダイバー、おさかなマイスターアドバイザー

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