スポーツ伝説

2024.08.09

2024年8月5日~9日の放送内容

【サッカー 久保建英選手】
 23歳の若さながら、サッカー日本代表でも中心的な存在感を見せる久保選手。昨シーズンは、所属するスペインリーグのレアル・ソシエダで大活躍。特に、開幕間もない9月のプレーは、目を見張るものがありました。レアル・ソシエダは、開幕から3試合勝利がなく、9月2日、第4節のグラナダ戦を迎えます。どうしても勝利が欲しいこのゲームで、開始早々にチームを勢いづけたのが久保選手でした。2ゴールに加えて、後半には相手のオウンゴールを誘うプレーを見せ、3得点に絡んでチームのシーズン初勝利に貢献しました。第6節のヘタフェ戦と第8節のアスレティック・ビルバオ戦でもゴールを決め、9月はリーグ戦4試合に出場して4ゴール。日本人選手では史上初となるスペインリーグ・月間MVPに輝いたのです。しかもこの月はバルセロナのレヴァンドフスキ選手や、レアル・マドリードのベリンガム選手といった世界的なスーパースターたちを抑えての受賞でした。
 絶好調だった昨年9月、久保選手は日本代表として戦った国際親善試合でも活躍しました。9月9日、ドイツとの試合では、後半途中から出場。プレー時間はわずか15分ほどだったにもかかわらず、2つのアシストをマーク。世界屈指の強豪・ドイツに4対1と圧勝する原動力となりました。10月17日、チュニジア代表との試合では、久保選手を起点として2ゴールを奪い、2対0の完封勝利。クラブでも代表でも、久保選手は冷静な頭脳と技術で
チームを引っ張ります。

 
【サッカー 遠藤航選手】
 今やサッカー日本代表に欠かせない存在となった遠藤選手。前回のカタール大会を終え、30歳で迎えた2023年6月からの1年間は人生のターニングポイントともいうべき出来事がいくつも続きました。まずは日本代表の新キャプテンに就任。ピッチ上での存在感は別格で、1対1での勝負強さ、通称“デュエル・キング”として守備からチームを盛り立てていきました。新キャプテンのもと、日本は国際親善試合で強豪ドイツも撃破するなど連戦連勝。遠藤選手がキャプテンになった直後、昨年6月のエルサルバドル戦から、今年1月のアジアカップでイラクに敗れるまで、日本代表は国際Aマッチで10連勝を飾ります。これは日本代表の歴代最長連勝記録です。しかもこの10連勝中9試合で4点以上を挙げ、全試合で先制ゴールを決めた日本代表。チームを牽引する遠藤選手のリーダーシップも光りました。
 遠藤選手にとってもう1つ、サッカー人生の大きな転機となったのは、昨年8月に決まった、イングランド・プレミアリーグの名門リバプールへの電撃移籍です。ドイツ・ブンデスリーガのシュトゥットガルトから、30歳で初めてのプレミアリーグ移籍。しかも4年の長期契約は、海外メディアからも異例の移籍劇と注目を集めました。すでにシーズンが始まっていて準備期間もなく、移籍当初は出番が少なかった遠藤選手。現地ファンやメディアの評価も厳しい見方ばかりでしたが、プレーで見返していきます。12月3日、途中出場から同点弾を決めてプレミアリーグでの初ゴールを飾ると、12月後半の約2週間で5試合が続く過密日程の全てに先発出場するという、クラブでも18年ぶりの偉業を果たしたのです。この活躍ぶりが認められ、ファン投票で選ばれるチームの月間MVPにも選出。年が明けた2月には、リバプールはカップ戦での優勝を達成し、遠藤選手はその立役者となりました。

     
 
【サッカー 鎌田大地選手】
 昨シーズンは、イタリア・セリエAの強豪ラツィオでプレーしていた鎌田選手。今シーズンも残留が濃厚と言われていた中、7月に入ってイングランド・プレミアリーグのクリスタル・パレスへの電撃移籍が発表されました。クラブ側は鎌田選手を「ヨーロッパ最高の攻撃的ミッドフィルダーの1人。彼の経験、技術面でのクオリティ、献身性は素晴らしい補強となる」と高く評価しています。移籍の決め手は、鎌田選手がドイツのフランクフルトでプレーしていた時の恩師オリバー・グラスナー監督が、クリスタル・パレスを率いていること。フランクフルト時代の鎌田選手は、通算で40ゴール・33アシストを記録。中でも、2021-22シーズンはグラスナー監督のもと、UEFAヨーロッパリーグで5ゴールを決め、ヨーロッパ制覇に貢献しました。
 大きな期待を背に、いよいよイングランドでの第一歩を踏み出す鎌田選手。昨シーズン、ラツィオでは決して順風満帆のシーズンではありませんでした。開幕戦からスタメンでの出場機会を確保し、セリエA第3節のナポリ戦で移籍後初ゴール。チームのシーズン初勝利に貢献しましたが、その後は徐々にチーム内での序列が下がり、ベンチを温める日々を過ごしました。しかし今年3月に監督が変わったことで、事態は一変。再びスタメンに定着すると、ダブルボランチの一角で躍動し、ボールによく絡んでゲームをコントロールするだけでなく、豊富な運動量で動き回り、攻守に奮闘。チームの順位も上向いていきました。シーズン終盤には、リーグ戦36試合で19失点と堅い守備で知られるインテル相手に、左足で強烈なミドルシュートを決めます。これには、辛口なイタリアのメディアも鎌田選手を絶賛。シーズン終了後あ日本代表に7ヵ月ぶりに復帰を果たし、出場した2試合はどちらも5対0で圧勝するなど、鎌田選手の存在が改めて欠かせないものとアピールしてみせました。

 

 
【サッカー 伊藤洋輝選手】
 サッカー日本代表のディフェンダーで、2022年のワールドカップ・カタール大会にも出場した伊藤選手。昨シーズンまでドイツ・ブンデスリーガのシュトゥットガルトでプレーしていましたが、今シーズンからはリーグ最多優勝を誇る名門バイエルン・ミュンヘンへの移籍が決まりました。昨シーズン、バイエルンはリーグ12連覇を逃し、まさかの3位転落。王座奪還を狙う重要なシーズンに伊藤選手を獲得したことから、期待の高さが窺えます。もともとドイツのサッカーメディアの間でも、ディフェンダーとしての評価が高かった伊藤選手。そのプレーぶりを高く評価した1人が、バイエルンOBでドイツ代表の最多出場記録保持者であるレジェンド、ローター・マテウスさんです。移籍が決まった直後には、バイエルンの公式サイトで伊藤選手を「信頼できる万能ディフェンダー」と紹介しました。
 ドイツ・ブンデスリーガを代表するディフェンダーになったと言っても過言ではない伊藤選手ですが、そのきっかけになったのは、22年のワールドカップ・カタール大会での苦い経験です。グループリーグ第2戦のコスタリカ戦に左サイドバックで途中出場した伊藤選手。この試合では何度も左サイドから突破のチャンスがありながら、多くの場面でバックパスを選択。その消極的な姿勢が批判を集めました。それ以降、所属クラブの活動では批判をバネに成長してきたのです。昨シーズンのシュツットガルトでは、センターバックや左サイドバックとして26試合に出場。ケガや日本代表での離脱を除いて、不動のレギュラーとして君臨し、チームの2位躍進に大きく貢献しました。

 

【サッカー 南野拓実選手】
 今月18日に新シーズンが開幕するサッカー・フランスリーグには、日本人選手も数多く名を連ねています。その中でも現地ファンから特に厚い信頼を得ているのが、ASモナコに所属する南野選手です。イングランドの名門リバプールからモナコへ移籍したのは、2022年の夏でした。移籍初年度は新たな環境への適応に苦戦して1ゴールに終わりましたが、チームに馴染んだ2年目の昨シーズンは、不動のレギュラーとして大活躍。リーグの開幕戦で1アシストを記録すると、続く第2節では2ゴール1アシスト。第3節でもゴールを挙げ、昨年8月のリーグ戦3試合で計3ゴール2アシストをマークしたのです。この活躍ぶりが評価され、フランスプロサッカー選手連盟が選ぶ8月の月間MVPを受賞しました。日本代表戦からフランスに戻った翌日の試合に出場する献身ぶりでもファンの心を掴んだ南野選手。シーズン通して9ゴール6アシストの活躍で、ファン投票によるリーグ年間ベストイレブンにも選ばれました。
 リバプール時代は選手層の厚さもあり、なかなか見せ場がなかった南野選手。昨シーズンの活躍は「完全復活」を印象付けるものでしたが、その背景には2022年のワールドカップ・カタール大会での悔しい経験がありました。ベスト8進出をかけたクロアチアとの一戦は、90分と延長戦でも決着がつかず。勝負の行方はPK戦へ。その最初のキッカーに立候補したのが南野選手でした。しかしキックは失敗。チームに流れを呼ぶことができず、PK戦で敗退。この苦い経験をしたからこそ、今年行われたアジアカップでは初戦から2ゴール1アシストの活躍を見せ、その後のワールドカップ予選でもゴールを重ねるなど、モナコ同様、日本代表でも活躍を続けているのです。

 

来週のスポーツ伝説は……

8/12(月) 高校野球 吉田正男投手
8/13(火) 高校野球 木村進一選手・監督  
8/14(水) 高校野球 八木沢荘六・加藤斌投手
8/15(木) 高校野球 佐藤由規投手
8/16(金) 高校野球 須江航監督

お楽しみに!!

最新番組ブログ
    パーソナリティ
    • 滝本沙奈
      滝本沙奈
      滝本沙奈

      滝本沙奈

      生年月日:1984年6月6日
      出身地:東京
      学歴:青山学院大学文学部英米文学科卒
      趣味:マリンスポーツ(ダイビング、サーフィン、釣り)
      資格:PADIオープンウォーターダイバー、おさかなマイスターアドバイザー

    • 過去の番組ホームページはこちら