【プロ野球 才木浩人投手】
昨シーズンは自己最多の8勝を挙げ、防御率1点台の好成績で阪神タイガースの38年ぶり日本一に貢献した才木投手。今シーズン前半は、昨年を上回る素晴らしいピッチングを続けました。4月21日の中日戦は雨で7回コールドながら、今シーズン初の完封勝利。5月12日の横浜DeNA戦では、味方打線が2安打で挙げた1点を守り抜き、今季2度目の完封勝利を飾ります。そして6月2日のロッテとの交流戦、味方が奪った得点は初回の1点だけでしたが、この最少リードを守るべく才木投手はスコアボードに「0」を重ねていきます。ただ相手は、4試合連続で土壇場の9回に試合を振り出しに戻し、破竹の11連勝を飾っていたロッテ。9回に連打を浴びて、ノーアウト一・二塁のピンチを迎えます。才木投手は闘志を奮い立たせ、4番のソト選手をショートゴロダブルプレー。続く5番・ポランコ選手をセカンドゴロに打ち取り、ゲームセット。今シーズン3度目の完封勝利を飾ったのです。しかも前の完封に続いて1対0。シーズン2度目の「イチゼロ完封劇」を達成したのは、阪神のピッチャーでは10年ぶりの快挙でした。
ロッテ戦での完封劇を皮切りに、続く西武戦では8回ワンナウトまでノーヒットノーランという圧巻の投球を披露するなど、交流戦では3戦3勝。3試合で24イニングを投げて失点はわずか1。防御率0.38の素晴らしい成績で、交流戦の優秀選手賞を受賞します。またオールスターゲームファン投票でも先発部門で最多得票に輝き、セ・リーグを代表するピッチャーへの階段を登り始めました。
【プロ野球 田宮裕涼選手】
今年のオールスターゲームでは、9人の選手がファン投票での選出を果たした北海道日本ハムファイターズ。その中の1人が、プロ6年目の24歳、キャッチャーの田宮選手です。今年はキャンプ、オープン戦と好調を維持し、開幕で初めてスタメンマスクを被ると、まずはバットで先制タイムリーを放つなど2安打。守っては、先発・伊藤大海投手を好リード。7回には盗塁を決めてみせるなど、まさに走攻守の活躍で球団5年ぶりとなる開幕戦勝利の原動力となりました。これ以上ない好スタートを飾った田宮選手でしたが、実は昨年の終盤にその予兆は見えていました。9月22日にシーズン初昇格を果たすと、そこからわずか10試合でプロ初ホームランを含む2本のアーチを描き、守備でも1試合で3つの盗塁を刺す強肩ぶりを発揮していたのです。その強肩ぶりは“ゆあビーム”の異名とともに、すっかりファンの間で定着。オールスターに選ばれる大きな要因となりました。
田宮選手の走攻守に渡る活躍の中でも、特に大きな印象を放っているのがバッティングです。開幕戦での2安打以降もヒットを重ね、4月5日の西武戦ではプロ初の1試合3安打を記録。まだ開幕して1週間の時期とはいえ、打率5割2分9厘でパ・リーグの首位打者に踊り出たのです。その後は規定打席を切ることもあり、打撃成績ランキングに名前が載ったり消えたりを繰り返しつつも6月を終えても3割台をキープ。首位打者の有力候補となっています。
【プロ野球 水谷瞬選手】
出場機会に恵まれないプロ野球選手が新たな活躍の場を得るために設けられた現役ドラフト。この制度で昨年オフに福岡ソフトバンクホークスから北海道日本ハムファイターズへと移籍し、活躍が著しいプロ6年目の水谷選手。ソフトバンク時代は一度も一軍出場機会がありませんでしたが、その潜在能力は高く評価されていました。2018年のドラフト5位で入団する際、当時の担当スカウトは、192㎝の大型外野手。50mを6秒の俊足と140mを超える打撃で将来トリプルスリーを狙える逸材と、その将来性を高く評価していました。ただソフトバンクは選手層が厚く、本人の故障もあり、なかなかチャンスが巡ってきませんでした。
移籍後は開幕直後の1軍初昇格でこそ目立った活躍ができなかったものの、2軍ではイースタンリーグでホームラン数トップの成績を残し、交流戦直前に1軍再昇格。すると交流戦初戦の阪神戦でいきなり3安打をマーク。ここから、水谷選手の快進撃が始まります。交流戦では毎試合ヒットを重ね、6月2日の横浜DeNA戦でプロ初アーチを放つと、その後もヒットを重ねた水谷選手は、6月14日の巨人との交流戦でもエース・戸郷翔征投手の149キロのストレートを捉え、ライトオーバーのホームラン。交流戦での連続試合ヒットを15に伸ばす価値ある一発でした。終わってみれば、交流戦歴代最高打率となる4割3分8厘をマーク。交流戦の首位打者に輝き、出塁率とヒット数でも1位を記録し、満場一致で交流戦MVPに選ばれました。
【プロ野球 古田島成龍選手】
昨年のドラフト6位で、オリックスバファローズに入団した、古田島投手。“ラオウ”こと杉本裕太郎選手に似ていることでも話題になり、個性的なキャラクターとそのマウンド度胸でいきなりブレイクします。最速150キロ台前半のストレートに縦の変化球を絡めて三振を奪っていくピッチャーで、マウンドで雄叫びを上げる絶叫投球でも注目されました。
開幕直後、4月6日の千葉ロッテ戦では3番手としてプロ初登板。登板するのはランナーを背負ったピンチの場面が多いですが、緊迫した場面でも臆せず、気合の入ったパフォーマンスを披露します。投げても打たれない試合がずっと続き、交流戦が明けても無失点のまま。リーグ戦が再開した6月23日の埼玉西武戦では、3点リードの8回ツーアウトからマウンドに上がり、プロ初登板から22試合連続無失点というプロ野球タイ記録の快挙を達成しました。残念ながら、次の23試合目でプロ初失点を喫し、プロ初登板からの連続無失点記録は止まりましたが、活躍は続いて今やオリックス投手陣にとってなくてはならない存在になっています。
【プロ野球 岡大海選手】
プロ11年目のベテラン、千葉ロッテマリーンズの岡選手が大活躍しています。学生時代にはピッチャーを務めていたこともあって強肩が武器。俊足でもあります。2013年のドラフト3位で北海道日本ハムファイターズ入団し、5年目の18年、シーズン途中に千葉ロッテへ移籍。主にセンターを守り、リードオフマンとして打線を引っ張っています。今年は長打力が目立ち、5月12日にエスコンフィールド北海道で行われた古巣・北海道日本ハム戦で、プロ初となる1試合2本のホームランを記録します。しかしこの試合は最終回に千葉ロッテが逆転サヨナラ負け。そこからチームは対北海道日本ハム戦、引き分けを挟んで7連敗中でしたが、5月18日、ホーム・ZOZOマリンスタジアムで行われた北海道日本ハム戦で岡選手はヒットを連発。5打数4安打1打点の活躍を見せ、連敗ストップに貢献しました。
翌5月19日の北海道日本ハム戦では、千葉ロッテは3点のリードを8回までに追いつかれ、
同点のまま9回裏を迎えます。ワンアウト、ランナーなしの場面で、
打席に立った岡選手。北海道日本ハムの2番手・河野竜生投手の初球を振りぬき、
5号ホームランを放ちます。千葉ロッテのサヨナラ勝ちは4月16日の埼玉西武戦に
次ぐ今季2度目で、その試合でサヨナラヒットを放ったのも岡選手でした。
11年目の斬り込み隊長が、チームを上昇気流に乗せます。
来週のスポーツ伝説もお楽しみに!!
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