スポーツ伝説

2023.05.26

2023年5月22日~26日の放送内容

【プロ野球 田中将大投手】
 東北楽天ゴールデンイーグルスの田中投手は兵庫県で生まれ育ち、高校時代は北海道・駒大苫小牧高校のエースとして活躍。甲子園を大いに沸かせました。その後、東北楽天のエースとなり、メジャー行きも果たした後、2021年から再び楽天でプレー。しかし復帰後は2年連続で負け越し通算13勝21敗。本来の力が発揮できずにいました。そこでオフにフォームを改良し、巻き返しを誓った23年、田中投手は開幕投手に指名されます。相手は北海道日本ハムファイターズ。球場は、こけら落としの新球場・エスコンフィールド北海道です。北海道は、田中投手にとって高校時代を過ごした「第二の故郷」。楽天では11年ぶり2度目となる開幕投手となった田中投手は秘かに闘志を燃やしました。
 3月30日、エスコンフィールド北海道は3万人以上が詰めかけ超満員となりました。田中投手は、最速150キロの直球とスライダーを中心に初回から快調にアウトを重ね、気付けば5回ワンナウトまで1人のランナーも出さないパーフェクトピッチングを披露。そのあと、初ヒットのツーベースとデッドボールで1アウト一・二塁のピンチを招きましたが、万波中正選手を三振、宇佐見真吾選手をキャッチャーファールフライに仕留め、日米通算191勝目。第二の故郷での開幕戦勝利は、通算200勝に一歩近づく記念すべき白星になりました。

   
【プロ野球 才木浩人投手】
 阪神タイガースの若きエース候補・才木投手。高卒2年目の2018年に6勝を挙げますが、翌年のシーズン中に右ヒジを痛め戦線を離脱。その後トミー・ジョン手術を受けて育成契約になるなど、つらく苦しい時間を過ごします。そして傷が癒えた昨年7月、1159日ぶりの復活勝利を飾りました。完全復活を目指す今シーズン、才木投手は開幕前に注目を浴びます。3月6日に京セラドーム大阪で行われた、WBCに臨む侍ジャパンとの強化試合で、阪神の先発投手を務めたときのことです。大谷翔平選手に一番自信があるフォークボールで挑みましたが、片ヒザをつきながら右手一本でホームランにされてしまいます。しかしその前の打席では空振り三振を奪い、侍ジャパンのクリーンアップ、村上宗隆選手や吉田正尚選手も三振に仕留めてみせた才木投手。今シーズンは、プロ7年目にして初めて開幕先発ローテーション入りを果たします。
 開幕3試合目、4月2日の横浜DeNA戦でマウンドに上がった才木投手。岡田監督から長いイニングを投げるようハッパをかけられていました。その期待に応えるように、才木投手は7回途中4安打1失点の好投を見せ、最速155キロのストレートと改良したフォークも冴えわたり、8三振を奪って今シーズン初勝利。この日は107球を投げ、1軍の公式戦では約4年ぶりに100球を超えるピッチングを披露しました。

    
【プロ野球 栗原陵矢選手】
 昨年の春は失意のどん底にいた栗原選手。開幕からわずか5試合目にレフトの守備で味方選手と激しく交錯して、左膝前十字靱帯を断裂。シーズン絶望の大ケガを負ってしまいます。しかし栗原選手はこのケガをただのマイナスにせず、リハビリ期間に2つの新たなチャレンジを試みました。1つは肉体改造。これまで以上に筋力トレーニングに励み、体はワンサイズアップ。その成果は打球の飛距離アップとして表れます。もう1つの挑戦は、サードへの完全コンバートです。元々はキャッチャーで入団し、その後、内外野をこなすユーティリティプレーヤーとして評価を得ていましたが、ひとつのポジションを極める方向に転換しました。今年のオープン戦は打撃が絶好調、打率4割1分5厘でオープン戦の首位打者。ホームランと打点は2位タイの堂々たる成績を残し、栗原選手は開幕戦での4番を言い渡されました。
 4番・サードで千葉ロッテとの開幕戦を迎えた栗原選手は、いきなり期待に応えます。0対0で迎えた6回、ノーアウト1・2塁のチャンスに打席に立つと、均衡を破る1号スリーランを放ち試合を決めました。この試合で2安打3打点の活躍を見せ、勝利に貢献した栗原選手は、翌日も2試合連続の先制ソロホームランを含む3安打3打点。これぞ4番の働きを見せました。ホームランの印象が強く残りますが、栗原選手自身がこだわっているのは打点です。今年は昨年の分まで打点を稼ぎ、チームを3年ぶりのペナント奪回へと導きます。

 

【プロ野球 森下翔太選手】
 阪神タイガース期待のドラフト1位ルーキー・森下選手。東海大相模高校では4番バッターとして春の選抜ベスト4へと導き、進学した中央大学では大学日本代表に選ばれるなど注目を浴びてきました。そんな森下選手が大きな影響を受けたのが、同じ中央大学の2年先輩、横浜DeNAベイスターズで活躍する牧秀悟選手です。大学入学後、好不調の波が激しく成績が安定しなかった森下選手を、叱咤激励してくれたのが牧選手でした。森下選手は昨年の仮契約の席で、1年目にホームラン25本を宣言。同じくプロ1年目に22本を記録した先輩・牧選手を超えたいという強い意志の表れでした。
 その高い目標を目指して臨んだオープン戦の打率は、12球団全体で2位の3割1分4厘、さらにホームラン3本、8打点をマーク。チーム三冠王の活躍で、開幕スタメンの座を勝ち取ります。3月31日の開幕戦に6番ライトでスタメン出場した森下選手。くしくも開幕カードは、牧選手のいる横浜DeNAでした。この試合で、森下選手は嬉しいプロ初ヒットと初打点を記録。これで勢いに乗ると、続く第3戦は2安打2打点の活躍で開幕3連勝に貢献し、プロ初となるお立ち台で球場を沸かせました。

 

【プロ野球 フォスター・グリフィン投手】
 今年から巨人に加入した新外国人・グリフィン投手。右バッターのインコースをえぐる鋭く曲がるカットボールを武器に、アメリカ・メジャーリーグでは2020年のデビュー戦で初勝利を記録。昨シーズンはマイナーリーグで38試合に救援登板し、防御率2.10の好成績を残したサウスポーです。先発投手不足に悩む巨人の新助っ人として来日しました。日本の野球を研究しようと、ブルペンでは同僚ピッチャーたちのピッチングをじっと観察したり、登板前には相手のバッターの動画を観て研究する熱心さを見せたグリフィン投手。そんなグリフィン投手に、原辰徳監督は開幕2戦目・中日ドラゴンズ戦のマウンドを託します。
 来日初登板のこの試合、グリフィン投手は内角に鋭く食い込むカットボールと、最速151キロの真っ直ぐをテンポよく投げ、5者連続三振を奪うなど7奪三振の力投。ガッツポーズを見せる場面もありました。グリフィン投手は7回まで95球を投げ、中日打線を3安打無失点に抑えてみごと来日初登板・初勝利を飾りました。

 

来週のスポーツ伝説は……
5/29(月) プロ野球 村上頌樹投手
5/30(火) プロ野球 山下舜平大投手
5/31(水) プロ野球 茶野篤政選手
6/1(木) プロ野球 森遼大朗投手
6/2(金) プロ野球 奈良間大己選手
              お楽しみに!!

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    パーソナリティ
    • 滝本沙奈
      滝本沙奈
      滝本沙奈

      滝本沙奈

      生年月日:1984年6月6日
      出身地:東京
      学歴:青山学院大学文学部英米文学科卒
      趣味:マリンスポーツ(ダイビング、サーフィン、釣り)
      資格:PADIオープンウォーターダイバー、おさかなマイスターアドバイザー

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