スポーツ伝説

2023.05.12

2023年5月8日~12日の放送内容

【侍ジャパン 岡本和真選手】
 ジャイアンツ不動の4番として活躍する岡本選手。2018年から昨年まで、5年連続でホームラン30本を達成。20年・21年には2年連続でホームラン・打点の二冠王に輝いた長打力が魅力です。そのバッティングは、野球世界一決定戦・WBCでもいかんなく発揮されました。
 負ければ終わりの準々決勝・イタリア戦で、岡本選手は3回、ツーアウト一・二塁で打席に立つと、左手1本でレフトスタンドへスリーランホームランを放ちます。さらに5回にも右中間へ2点タイムリーツーベースを放ち、この日は1人で5打点を挙げました。1試合5打点は、WBCの日本人最多タイ記録です。アメリカとの決勝戦では、前日の準決勝・メキシコ戦の、幻のホームランを払拭する豪快なソロホームランが決勝点となり、3対2で日本が勝利しました。

   
【侍ジャパン 近藤健介選手】
 今年3月に行われたWBCで、侍ジャパンの2番打者を務めた福岡ソフトバンクホークス・近藤選手。1番のラーズ・ヌートバー選手と得点のチャンスを作って、クリーンナップへつなぐ役割を見事に演じ、侍ジャパンの”陰のMVP”とも呼ばれました。実は、当初は控えメンバーになると見られていた近藤選手。外野のポジションは、吉田正尚選手、ヌートバー選手、鈴木誠也選手のメジャーリーガー3人での固定が予想されていたからです。ところが大会直前に、鈴木選手が故障のため出場を辞退。近藤選手が急きょ代役を務めることになりました。近藤選手は、今回指揮をとった栗山英樹監督が北海道日本ハムファイターズの監督に就任した時のルーキーで、監督のもと10年間プレーした、いわば”栗山チルドレン”。日本ハムでは大谷選手の1年先輩で、勝手知ったる仲です。
 近藤選手の武器は、ボール球を振らない選球眼の良さです。三振が少なく、フォアボールが多いのが特長。また安打製造機でもあり、出塁率の高さは群を抜いています。今回のWBCでも、その長所がいかんなく発揮されました。7試合すべて2番打者として出場し、26打数9安打、打率3割4分6厘をマーク。出塁率はなんと5割に達しました。

    
【侍ジャパン 源田壮亮選手】
 埼玉西武ライオンズの不動のショートとして活躍。その巧みな守備から、「源田たまらん」という言葉まで生まれた源田選手。WBC制覇を目指す野球日本代表・侍ジャパンにも、内野守備の要として招集されました。ところが1次リーグの韓国戦で出塁した際、右手の小指を骨折。全治3ヵ月の重傷で離脱もやむなしと思いきや、源田選手は栗山英樹監督にチームにとどまることを志願したのです。
 源田選手は右手にテーピングをして練習を再開。準々決勝・イタリア戦から、先発でショートとして復帰しました。右手小指を立ててバットを握った源田選手は、7回にダメ押しのタイムリーヒット。また守備では準決勝・メキシコ戦の7回、二塁に盗塁をはかったランナーを的確な読みでタッチし、リプレー検証の末アウトに仕留めました。復帰後の3試合で8打数2安打3四球の活躍を見せ、世界一に貢献した源田選手。その姿は侍戦士たちの闘志に火をつけ、世界一への原動力になったのです。

【大相撲 霧馬山鐵雄関】
 今年1月の初場所では小結で11勝。三役として初の2ケタ勝利を挙げ、3月の春場所で新関脇に昇進した霧馬山関。大関への足掛かりを作る意味でも、春場所は重要な場所となりました。そんな霧馬山関には、刺激を受けているライバルがいます。同じモンゴル出身の関脇・豊昇龍関です。二人は幼い頃から仲が良く、故郷では同じ柔道クラブに通っていました。しかし出世争いでは豊昇龍関が先に関脇となり、先を越された霧馬山関は春場所でようやく追い付いたのです。先に大関に上がりたい霧馬山関は、他の部屋へ出稽古に赴き、自身の相撲に磨きをかけました。
 迎えた春場所。霧馬山関は11日目に勝ち越しを決め、8勝3敗で迎えた12日目、豊昇龍関と直接対決の時がやって来ます。立ち会いで顔を張られてもひるまず、懐に低く飛び込んだ霧馬山関。頭を付ける得意の形で相手を追いつめて、最後は上手投げでライバルを転がしました。結果的にこの1勝は、優勝争いに踏みとどまる大きな白星になったのです。霧馬山関は13日目と14日目を連勝して3敗をキープ。千秋楽は2敗で単独トップの小結・大栄翔関と直接対決することになりました。この大一番で霧馬山関は、突き落としで逆転勝ちを収め、優勝決定戦の末に勝利。入門から8年で見事初優勝を果たしました。

 

【大相撲 金峰山晴樹関】
 今年3月の大相撲春場所で新入幕を果たした金峰山関。中央アジアのカザフスタン出身者では、初の幕内力士となりました。元々は柔道をやっていましたが、カザフスタンを訪れた元横綱・朝青龍のダグワドルジ氏からスカウトされ来日。高校に編入後、日大相撲部に進んで活躍し、2021年11月の九州場所で三段目100枚目格付け出しでデビューしました。192㎝の恵まれた体格を生かしたパワーあふれる真正面からの突き押しを武器に、5場所のスピード出世で昨年9月の秋場所十両に昇進。今年1月の初場所で11勝を挙げ、晴れて新入幕を果たしました。
 東前頭14枚目で迎えた3月の春場所。金峰山関は初日から順調に白星を重ね、10日目には元大関の実力者・髙安関を破ります。9勝4敗で迎えた14日目の相手は、昨年11月の九州場所で優勝した阿炎関。金峰山関は立ち合いで阿炎関の突きを受けましたが、後退することなく右からいなし、そのまま押し出して10勝目を挙げました。結局、千秋楽も勝って11勝を挙げ、新入幕の場所でいきなり敢闘賞を受賞。目指すのは、カザフスタン出身者初の大関・横綱です。

来週のスポーツ伝説は……
5/15(月) サッカー ジーコ選手
5/16(火) サッカー 風間八宏選手
5/17(水) サッカー モネール選手
5/18(木) サッカー 澤登正朗選手
5/19(金) サッカー 本並健治選手
              お楽しみに!!

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    • 滝本沙奈
      滝本沙奈
      滝本沙奈

      滝本沙奈

      生年月日:1984年6月6日
      出身地:東京
      学歴:青山学院大学文学部英米文学科卒
      趣味:マリンスポーツ(ダイビング、サーフィン、釣り)
      資格:PADIオープンウォーターダイバー、おさかなマイスターアドバイザー

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