ニッポン放送・清水久嗣アナ「気持ちを前面に出すように体全体で声を出しました」リベンジを果たした日本代表実況

ニッポン放送ショウアップナイターで実況を務める清水久嗣アナウンサー
◆ いつでもみんなのプロ野球!実況アナルームのテーマは“今まで一番熱かった試合”
「前年のショウアップナイターで偶然にもヤクルト優勝、村上選手の最終戦56号、日本シリーズなど実況させていただき、これまでにない経験を積ませていただきました。翌年2月には近年悩まされてきた副鼻腔炎の手術を受けたあと、仰せつかったのは2週間後のWBC第1ラウンドの2戦目の韓国戦実況。WBCの実況は初めて。しかも過去に何度も激闘を繰り広げた日韓戦。当することを告げられてから胸がときめくというよりも、大一番に緊張する身が引き締まりっぱなしでした」。
ニッポン放送ショウアップナイターで実況を務める清水久嗣アナウンサーは、“今まで一番熱かった試合”に2023年のワールドベースボールクラシック(WBC)第1ラウンドの韓国戦を挙げた。
「もう一つ、個人的には日本代表戦の実況でかなり悔しい思いをした経験からあるリベンジを決意していました。その経験はニッポン放送で実況した2017年のサッカー日本代表のワールドカップアジア最終予選。日本対タイ。初めての代表戦で実況し、とにかく目の前のプレーを追いかけ、しっかり解説の方とのやり取りを行うことを重点に必死で実況しました。後日、先輩アナウンサーや現場のディレクターから“代表戦を実況する前提として、日本を盛り上げる、リスナーを盛り上げる意識が欠けていた”と厳しくご指摘を受けました。実況を振り返るとこの部分は明らかに抜け落ちていて、過去を思い出すとサッカーにしろ、野球にしろ“ニッポン放送の日本代表戦はこうだ!”というパッションのようなものが全く無くて、ひどく反省し落ち込みました」。
「それから8年経って再び代表戦のチャンスを頂き、この盛り上げるパッションや雰囲気だけは絶対に表現する!と決意しました。普段の野球中継は対戦するどちらのチームにもファンが居るため、片方によりすぎないように頭の中で常にシーソーに乗っているように立場のバランスを保ちながら実況しています。ただWBCだけは100対0の日本寄りで良いんだと、自分に言い聞かせて、ヒット1本アウト1つをショウアップして、頭は常に「頑張れニッポン!頑張れ侍ジャパン!」、そして何よりも気持ちを前面に出すように体全体で声を出しました」。
日本は、初戦の中国戦に8-1で勝利し迎えた韓国戦、3回に3点の先制を許すが、その裏に4点を奪い逆転に成功する。「試合は久々に日本のマウンドに立った先発ダルビッシュ投手がまさかの先制点を許し、東京ドームは静まり返りました。それでも中継の雰囲気だけは萎えさせてはいけないと常に「頑張れニッポン!頑張れ侍ジャパン!」を出し続けました。すると侍ジャパンが逆転。自分の感情と球場全体の雰囲気がひとつになったような気分はあとにも先にもあの瞬間だけです」と清水アナ。4-3の5回に近藤健介の本塁打と吉田正尚の犠飛で追加点を挙げると、6回に一挙5点を奪い、7回にも2点を加え、13-4で大勝した。「結果的に侍ジャパンは圧勝。実況で体力と声のすべてを出し尽くして、放送後はしばらく体が熱くなり手と足が震えていたことを覚えています」と当時を振り返る。
「翌日のニッポン放送。かつてスポーツ部にいたディレクターさんから“昨日の中継こそがショウアップナイター。ショウアップナイターの代表戦だったよ!”と声をかけられ、すべて報われた、何かを達成できたと初めて思ったかもしれません」と安堵した。
「運と縁が重ならないと巡り会えない日本代表戦。残念ながら敗れてしまいましたが、去年のプレミア12決勝でもその経験が活きたと思っています。次はいつになるかわかりませんが、間違いなく自分にとって“今まで一番熱かった試合”でした」。悔しい実況から6年の時を経てリベンジを果たした代表実況。2023年のWBCの実況経験を、次に繋げるつもりだ。
(ニッポン放送ショウアップナイター)
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