古美術永澤 presents ミッツ・ザ・コレクション

2025.11.16

2025年11月16日放送『木枯らしソング特集』

音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、

毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽を

ミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。

第182回目のテーマは『木枯らしソング特集』。

11月も半ばを過ぎて、寒くなってまいりました。

晩秋から初冬にかけて吹く、木の葉を散らすような北寄りの風を「木枯らし」と呼びます。

この「木枯らし」は曲のテーマになりやすいのか、歌謡曲にもよく出てくるワードです。

ということで今回は、「木枯らし」にまつわる名曲特集でお送りしました。

 

まず1曲目は、伊藤咲子さんで「木枯しの二人

日本テレビのオーディション番組『スター誕生!』出身で

1974年4月に「ひまわり娘」でデビューした伊藤咲子さん。

当時16歳でしたが、歌唱力は新人離れしていると評判でした。

この「木枯しの二人」はデビュー第3弾シングルで、10代のカップルが駆け落ちする歌です。

そういう歌を16歳のアイドルに歌わせる作詞家は、

『スター誕生!』の審査員だった阿久悠さんしかいません。

寒さを感じさせるロシア民謡っぽいアレンジの曲は、三木たかしさんが書いています。

 

2曲目は、南沙織さんで「木枯しの精」。

当時、南さんはデビュー7年目で、この翌年・1978年に突然引退。

カメラマンの篠山紀信さんと電撃結婚します。

作詞・作曲は1976年に「どうぞこのまま」をヒットさせた、シンガーソングライターの丸山圭子さん。

丸山さんによると「渋谷の公園通りを歩いているときにひらめいた」そうで、

南さんともたくさん話をして、声質に合った歌詞とメロディを書きました。

 

3曲目は、アリスで「木枯らしの街」。

1972年に発売されたアリスのファーストアルバム『アリス Ⅰ』に

収録されている曲で、歌詞はほとんど「♪ラン・ラン・ラ・ラ・ラ〜」。

若き日の谷村新司さん・堀内孝雄さんの息の合った掛け合いが聴けます。

メジャーデビューしたばかりの頃の、貴重な歌声をどうぞ。

 

4曲目は、島倉千代子さん・片岡鶴太郎さんで「木枯らしのクリスマス」。

お千代さんが歌うクリスマスソングとして企画されたこの曲。

作詞が秋元康さん、作曲は三木たかしさんです。

人目を忍んでクリスマスに逢う2人、という設定が「道ならぬ恋」を連想させますが、

お千代さんの歌いっぷりは、まさに「お千代節」。

お相手に選ばれた鶴太郎さんの「二枚目な声」も聴きどころです。

 

お別れの曲は、松任谷由実さんで「木枯らしのダイアリー」でした。

失恋した元カレを思い出しながら「♪木枯らしよ めくってダイアリー」と歌う切ないこの曲。

木枯らしは、辛いことを吹き飛ばして、新しい恋を連れて来てくれる風、

という意味も込められているのかもしれません。

番組に関する感想・ご意見・ご要望などありましたら、

mco@1242.com までお寄せください。

お葉書は、

〒100ー8439 ニッポン放送「ミッツ・ザ ・コレクション」まで。

次回の放送は、2025年11月23日(日)17:30〜です。

どんなテーマでどんなセレクト楽曲が繰り出されるのか、お楽しみに!

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パーソナリティ
  • ミッツ・マングローブ
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    ミッツ・マングローブ

    ドラァグ・クィーン・歌手・タレント。総じて「女装家」。
    1975年 4月10日 神奈川県横浜市生まれ
    10代中盤ををロンドンで過ごす。 慶應義塾大学法学部を卒業後、 英国ウエス卜ミンスター大学に入学。商業音楽全般を学ぶ。帰国後2000年ドラァグ・クイーンとして東京でデビュー。以降、各地のクラブを中心に様々な活動やイベントの主催をする傍ら、05年に星屑スキャットを結成。07年スナック「来夢来人」にて丸の内初の女装ママに。
    09年頃からテレビでも活躍。
    2011年「若いってすばらしい」で歌手デビュー。2012年3人組コーラスグループ“星屑スキャット”のメンバーとして「マグネット・ジョーに気をつけろ」で日本コロムビアよりメジャーデビュー。2018年星屑スキャット1stアルバム「化粧室」をリリース。野外フェスティバルへの出演含め精力的に活動中。
    2019年星屑スキャット初の全国ツアー「あ々喉仏」開催。
    2021年4月中野サンプラザを含む星屑スキャット全国ツアー「色、色々」開催。