羽田美智子のいってらっしゃい

2025.05.02

2025年4月28日週 テーマ「昭和」

今年2025年は『昭和』の元号にあてはめますと、ちょうど100年になります。そこで『昭和』についてです。

 

■今週(4/28~5/2)のテーマ:『昭和』

4/28(月) 『昭和の元号』   

 

『昭和』は、昭和元年(1926年)12月25日から昭和64年(1989年)1月7日までです。

昭和元年と64年がいずれも7日間ですので、実際“昭和の期間というのは、“62年と14日”なんですネ。

 

この『昭和』という元号ですが、“中国古代の歴史の書に載っている言葉”が由来とされています。

その言葉とは、『百姓昭明協和万邦(ひゃくせいしょうめいきょうわばんぽう)』です。

 

『百姓昭明』の『百姓』とは“国民”、『昭明』とは“明らかにすること”という意味で、

『百姓昭明』とは“人々がそれぞれ『徳』を明らかにする”という意味なんだそうです。

 

そして『協和万邦』の『協和』とは、“仲良く協力すること・調和すること”。

『万邦』とは“たくさんの国・世界の国々”のことで、

『協和万邦』とは“世界の共存と繁栄をはかる”という意味だそうです。

 

このことから、『百姓昭明協和万邦』とは、“人々が徳を明らかにすることで、平和になり、

世界や社会が共存して繁栄していく“という意味なのだそうです。

そして『百姓昭明』の『昭』と、『協和万邦』の『和』という字を取って、元号を『昭和』としたそうです。

 

【感想】

とっても深い意味のある元号だったんですネ。

私もモチロン、昭和生まれで、その後、平成・令和と3時代生きてきたんだぁ・・・と思いますが、

昭和、懐かしさも含めて、良い時代だったなぁって、しみじみ思うことがあります。

 

4/29(火)   『昭和の日』

『昭和の日』は、昭和天皇がお生まれになった日・誕生日です。

ですので昭和の時代は、『天皇誕生日』と呼ばれていました。

そして1989年に昭和天皇が“崩御”、お亡くなりになってからは、

生前、植物に深く親しまれた昭和天皇にちなんで、4月29日は『みどりの日』となりました。

 

この『みどりの日』ですが、“祝日に関する法律”の改正によって、

2007年(平成19年)から5月4日に移動しました。

それに伴い、4月29日は“激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代をかえりみ、

国の将来に思いをいたす日“として名前を改めて、『昭和の日』となりました。

 

この『昭和』という元号ですが、日本の歴史上“最も長く続いた元号”でもあるんですネ。

その長い歴史の中には戦争があり、2回にわたって原爆が落とされるなど、悲しい時代もありました。

それでも復興に向けた“高度経済成長期”には、『東京オリンピック』や『大阪万博』など、

“世界的なイベント”が開催され、日本に注目が集まりました。

そして“経済大国”へと発展していった日本ですが、『昭和の日』の趣旨にもありますように、

“激動の時代”であったことは間違いありません。

 

【感想】

平成・令和もなかなか激動ですが、モチロン、昭和も激動でしたよネ。

常に世界は激動なのかもしれませんが、昭和100年に、未来に希望を感じたいと切に願います。

 

4/30(水)  『昭和の豆知識①』

昭和の時代、『三種の神器(じんぎ)』と呼ばれるものがありました。

『三種の神器』とはもともと、日本神話に基づく“天皇の位”を示す“3種類の宝物”のことです。

 

具体的には、『八咫鏡(やたの かがみ)』という“鏡”と、

『草薙剣(くさなぎのつるぎ)』という“剣(けん)”、

そして『八坂瓊曲玉(やさかにの まがたま)』という装飾品です。

 

そして、昭和の時代の『三種の神器』ですが、

こちらは『電気洗濯機』、『電気冷蔵庫』、『白黒テレビ』の3つの家電のことです。

 

いずれも1950年代(昭和20年代)後半から、1960年代(昭和30年代)前半にかけて普及し、

 “庶民のあこがれ”とされていました。

その中でも『電気洗濯機』と『電気冷蔵庫』は、主婦の方々の“家事の負担”を軽くしてくれる、

とってもありがたいものだったそうです。

 

その後、1960年代(昭和30年代)後半には、『新・三種の神器』が登場しました。

こちらは『カラーテレビ』、『クーラー』、『自家用自動車』の3つのことです。

いずれも英語の頭文字が『C』ですので、『3C』とも呼ばれていたそうです。

 

【感想】

時代とともに、三種の神器が変わっていくんですネ。

“電気洗濯機の登場はとてもありがたかった”と、母がよく言っていました。

紙オムツのない時代に、手洗いでオムツを洗ってくれてたんですネ。

そして電気冷蔵庫。気温が上がっても食材を入れておけて、長持ちする・・・。

今となっては“あって当たり前”の家電ですが、ありがた~いものが昭和に生まれたんですネ。

 

5/1(木)  『昭和の豆知識②』

“昭和の時代を象徴するもの”のひとつに、『ダイヤル式の電話』があります。

そしてご家庭には、『黒電話』と呼ばれる電話がありました。

 

本体には“1”から“9”までと“0”の、全部で“10個”の数字が書かれたダイヤルがあります。

そのダイヤルの穴に指を入れて、相手の方の電話番号の数字をひとつずつ回していくと、電話がつながります。

このように“番号を回してつながるまで”、時間がかかったんですネ。

 

そして電話は基本、“一家に1台”ですので、電話をかけた時、家族の方が出ることが多かったんですネ。

例えば、お友達の家にかけた時、出たのが親御さんだと分かると、

声のトーンを落として、丁寧な言葉づかいで取り次いでもらっていました。

 

男の人の場合、女性の家に電話して、お父さんが出て、

“どちら様ですか?”と言われた時は、ものすごく緊張したそうです。

また電話は居間など、家族がいるところに置かれていることが多かったので、

“話を聞かれているんじゃないか・・・”と気になって、思うように話せなかったことも珍しくありませんでした。

 

そして、スマートフォンや現在の“家電”と違って、電話番号を登録することができませんから、

手帳などにメモしたり、あるいは番号を暗記したりしていましたネ。

 

【感想】

イヤ~、懐かしいですネ。黒電話。

長電話していると、“用事があってかけてくる人がいるかもしれないから、

もういいかげんにしなさい!“って、よく怒られましたネ。

また私は兄に女の子からかかってくると、聞き耳を立てて聞いたりしてましたネ。

手で“あっち行け!”って言われたりして。

不便だったけど、そこにドラマが生まれたりして、良い想い出になってるなぁ・・・って思います。

 

5/2(金)  『昭和の豆知識③』

昭和の時代、“個人情報”が普通に公開されていたんです。

例えば、芸能雑誌の名鑑には、“芸能人の自宅の住所”が載っていました。

“所属事務所”ではなく、“自宅”の住所です。

 

志村けんサンは、“ザ・ドリフターズの付き人なりたい”と、

いかりや長介さんのご自宅の住所を名鑑で見つけて、訪ねて行ったそうです。

そして最終的に“付き人”になることができたそうなんですネ。

このように芸能人など、“著名人の自宅の住所”が堂々と公開されていて、

それを見た一般の方が“自宅を訪ねる”というのは、昭和では“普通のこと”だったんです。

 

著名人だけでなく、一般の方の住所や電話番号も昭和では普通に公開されていました。

例えば『卒業アルバム』です。

卒業生全員、さらに学校によっては、先生方の住所や電話番号もアルバムに載っていたんです。

その後、このアルバムが外部に流出して、悪用されることがあり、社会的な問題になりました。

そして2005年(平成13年)に、『個人情報保護法』が誕生したこともあって、

個人の住所や電話番号は、ほとんど載らなくなったそうです。

 

【感想】

今思うと、これ、すごいことですネ。

でもそれだけ悪いことをする人もいなかった、平和な世の中だったんじゃないでしょうか。

時代は常に前進しているので、進化しつつ、

昭和の良いところはこれからもずっと残していきたいな・・・と思います。

 

【今週の感想】

『昭和レトロ』や『昭和モダン』といった言葉があるように、

昭和の時代に改めてスポットがあたっていますよネ。

昭和が終わって36年になりますが、いわゆる“Z世代”と呼ばれる方々にとっては、

昭和の文化や風習は、新鮮に珍しく感じられるんでしょうネ。

昭和世代からすると、令和の今は本当に便利な世の中になりましたが、

“不便だけど良かった”というものが多かったのが、昭和だった気がします。

昭和の良いところ、いつまでも受け継がれていってほしいですネ。

 

【お知らせ① 次週(5/5~)からのテーマ】

今度の日曜日・5月11日は『母の日』です。

そんな『母の日』に贈るお花、『カーネーション』についてです。

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

◆オープニング  ♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

◆エンディング  ♪To Be  /  モントルー

パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/