“クリスマスにいただくもの”の1つ、『クリスマスケーキ』についてです。
■今週(12/16~12/20)のテーマ:『クリスマスケーキ』
12/16(月) 『クリスマスケーキとは』
クリスマスケーキは、イエス・キリストの生誕をお祝いする際にいただくバースデーケーキを意味しているそうです。
それが今では“クリスマスにいただくケーキ”となり、楽しまれるようになったといわれています。
日本でのクリスマスケーキの歴史は1910年(明治43年)、実業家の藤井林右衛門(ふじい・りんえもん)さんが、
横浜・元町に洋菓子店『不二家』さんをオープンしたことから始まったといわれています。
そしてこの年、クリスマスケーキを発売しました。
このケーキですが、ベースはドライフルーツと洋酒を使って焼き上げたフルーツケーキです。
そこに『フォンダン』と呼ばれる、お砂糖とお水を煮詰めて白いクリーム状にしたものを塗って、
銀色の粒状のお菓子『アラザン』が飾り付けてあります。
“当時のクリスマスケーキを復元させたもの”の写真を見ますと、懐かしい。
昔のケーキには銀の粒々が散りばめられていて、とってもキレイなんですよネ。
不二家さんは1922年(大正11年)に、横浜の伊勢佐木町に2号店をオープンしましたが、
この当時には、クリスマスケーキはとても人気となっていて、
クリスマスシーズンになると、お店はとても忙しかったそうです。
【感想】
大正時代にはクリスマスケーキは、もはや文化の一部になっていたんですか。ハイカラですネ。
クリスマスに不二家のケーキって、子どもの頃、あこがれでした。
なぜケーキを食べるのか?ホントに分からなかったけど、
そっか、イエス・キリストのバースデーケーキだったんですネ。
モチロン、皆さんはご存知でしたよネ。
12/17(火) 『クリスマスケーキの豆知識①』
“クリスマスケーキ”と聴いて“イチゴのショートケーキ”をイメージされる方、いらっしゃるかと思います。
実は私たちがイメージするショートケーキは、海外のお菓子作りの技術をアレンジしたもので、
“日本独自のもの”なんだそうです。
洋菓子の『不二家』さんは1922年(大正11年)に、ショートケーキを発売しましたが、
こうした不二家さんの歴史が、現在のクリスマスケーキの基礎を築いた・・・ともいわれているそうです。
そんな中、日本にクリスマスケーキが定着したのは戦後で、アメリカの影響によるもの・・・という説があります。
実はアメリカには“クリスマスにケーキを食べる”という習慣はないそうなんですネ。
それでも日本を始め、海外に駐在するアメリカ軍の兵士の皆さんの間では、
“デコレーションケーキでクリスマスを祝う”という習慣があったそうです。
その様子を見て、日本でも“クリスマスにケーキを食べる”というスタイルが広まったと考えられています。
ちなみに当時、食べられていたクリスマスケーキは、バタークリームのケーキだったそうです。
これは当時、冷蔵庫が一般のご家庭には、まだ普及していなくて、
バタークリームケーキは長期保存ができたからだそうです。
その後、冷蔵庫が普及するようになると、生クリームのクリスマスケーキが広まっていったそうです。
【感想】
イチゴがのったショートケーキ、なんだかんだ言ってイチゴのショートケーキが私は一番好きかも。
実は実家ですネ、クリスマスケーキを扱うお店をやっていたので、ケーキが余ると2日くらい、
バタークリームケーキを食べないといけなかったので、少々トラウマになっていたんですが、
やっぱり冷蔵庫の登場で生クリームに変わっていったので、そのトラウマも今では懐かしい想い出になっています。
12/18(水) 『クリスマスケーキの豆知識②』
昭和の時代を象徴するクリスマスケーキに、『アイスクリームケーキ』があります。
例えば森永乳業さんでは、1959年(昭和34年)にアイスクリームケーキを発売しました。
他にも当時の雪印乳業さんなどが、『デコレーションアイス』の名前でアイスクリームケーキを発売しています。
その後、昭和40年代になると、『イチゴと生クリームのショートケーキ』や『バタークリームケーキ』、
『アイスクリームケーキ』がクリスマスケーキの定番となりました。
この中で、当時の子ども達の間で人気だったのが、アイスクリームケーキです。
丸い形をした発泡スチロールの容器に入っていて、開けるとドライアイスの煙が立ち上って、
クリスマスの雰囲気を盛り上げていました。
このように子ども達の間ではアイスクリームケーキは人気でも、
大人の皆さんは、当時は家の中が今ほど暖かくないこともあって、あまり食べなかったそうなんです。
そのため毎年、アイスクリームケーキというわけにはいかず、“何年かおき”というご家庭も多かったそうです。
そんなクリスマスケーキですが、現在では“2人でも食べきれるサイズ”のホールケーキや
小分けになっているタイプ、カップケーキのタイプも人気だそうです。
【感想】
アイスクリームケーキ、ありました、ありました。
コタツに入って食べたら、無敵のアイスでしたネ。
昔は家族が多かったから、ホールケーキでもペロッとなくなりましたが、
今は少人数やひとり暮らしの人も多いから、カップケーキや小さいホールケーキは便利ですよネ。
お忙しくてもケーキをいただいて、ちょっとホッ・・・とするクリスマスシーズンを味わってくださいネ。
12/19(木) 『ブッシュ・ド・ノエル』
『ブッシュ・ド・ノエル』はフランスが発祥の伝統的なケーキで、
フランス語で『ブッシュ』は『薪』、『ノエル』は『クリスマス』という意味です。
ロールケーキを薪に見立てて、チョコレートクリームやココアクリームなどでコーティングされた表面は、
“木の皮”をイメージしています。
見た目は“薪や丸太を横に倒したような形”で、その断面は“切り株”のようになっています。
ブッシュ・ド・ノエルが薪の形になった由来ですが、諸説あります。
一説には、キリスト教がフランスに広まる以前、北欧で行われていた『ユール』と呼ばれる、
“冬至のお祭り”が由来とされています。
“冬至の夜に、樫(かし)の木の薪を暖炉で燃やすと、1年間健康に過ごせる“という言い伝えがあり、
さらに、その薪が燃えた後の灰は“厄除け”になると同時に、豊作や健康を願う“縁起物”とされていたそうです。
こうした伝統を現在に引き継ぐ形で、薪の形になったといわれています。
他にも様々な説がありますが、20世紀になるとブッシュ・ド・ノエルは、
“フランスのクリスマスのお菓子”として定着していきました。
また“雪”をイメージして、表面がホイップクリームなどでデコレーションされた
“白いブッシュ・ド・ノエル”も誕生しています。
【感想】
なるほど。冬至のお祭りが由来のお菓子なんですネ。
日本でも冬至には、小豆とかカボチャを食べて、柚子風呂に入ると、邪気を払い、福を呼ぶという風習がありますよネ。
世界中で冬至は、厄除けや健康を願う大事な節目。
いろんな形で大切にしてきたんだなぁ・・・って感じますネ。
ブッシュ・ド・ノエル、ヨーロッパの伝統と心を感じるお菓子です。
★今年2024年の『冬至』は、12/21(土)です。
12/20(金) 『クリスマス・プディング』
『クリスマス・プディング』は、イギリスの伝統的な“蒸しケーキ”のことです。
イギリスではクリスマスは、“家族が集まってお祝いをする大切な日”で、
ご家庭でのクリスマスディナーを締めくくるのに欠かせないデザートです。
基本的な材料は、パン粉や『スエット』と呼ばれる牛や羊の脂、卵、
ドライフルーツ、ナツメグやシナモンなどのスパイス、ブランデーやラム酒などです。
クリスマス・プディングの準備は、生地を作るところから始まります。
生地の準備ができたら、最後に黒ビールを入れて型に流し込んで、5~6時間かけて弱火で蒸します。
その後、冷たい場所で保管し、熟成させます。
この熟成期間が長ければ長いほど、ドライフルーツが発酵して、より味わい深く、美味しくなるそうです。
ちなみに、“クリスマス・プディングを作る日”のことを、『スターアップサンデー(Stir up Sunday)』というそうです。
“クリスマスのおよそ5週間前の日曜日”という意味で、今年は11月24日です。
そしてクリスマス当日にいただく時は、ラム酒やブランデーをかけ、火をつけます。
この時、アルコールを飛ばすことができるので、お子様も安心して食べることができるそうです。
【感想】
クリスマス・プディング。
“プリン”と聞くと、“黄色くてタマゴ色のプリンプリンしたもの”を想像しますが、
こちらは“茶色くて、蒸しパン”のようですネ。
それにしても、クリスマスをお祝いするのに、ずいぶん前から準備して、昔からの伝統行事って本当に素敵ですよネ。
今年も皆さまにとって、素晴らしいクリスマスシーズンでありますようにっています。
【今週の感想】
子どもの頃から、この時期になると楽しみにしていたクリスマスケーキ。
実はいろんな歴史があったんですネ。
“バタークリームケーキ、苦手でした”という方、結構いらっしゃるみたいで、
私と同じ方がいるんだ・・・って思ったら、ホッとしました(笑)
でも、また食べてみたくなりました。
今はクリスマスケーキもものすごく進化していて、
中には食べるのがもったいないくらい、キレイなケーキもありますよネ。
おいしいクリスマスケーキを食べて、素敵なクリスマスと年末をお過ごしくださいネ。
【お知らせ① 次週(12/23~)からのテーマ】
『名前に幸せを呼ぶ“福”が付くもの』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング ♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング ♪To Be / モントルー
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