これからの時期、花火大会など着る機会が多い『浴衣』についてです。
■今週(7/1~7/5)のテーマ:『浴衣』
7/1(月) 『浴衣と着物の違い①』
“浴衣”とは簡単にいいますと、“夏に着る薄手の着物”です。
“着物”という大きなカテゴリーの中に“浴衣”があるんですネ。
実は“浴衣と着物の違い”のひとつに、“着る時期”というのがあります。
浴衣の場合、“夏”に限定されるのに対し、着物の場合、1年中、着ることができます。
実際、夏でも着物を着られている方、いらっしゃいますよネ。
また着物の場合、冠婚葬祭などの際の“正装・フォーマルウエア”として着ることができますが、
浴衣の場合、あくまでも“カジュアルウエア”なんですネ。
さらに浴衣と着物では、“生地”に違いがあります。
浴衣の場合、“木綿”または“木綿と麻の混合”のものが多いです。
中には“カジュアルな浴衣”のように、お値段がリーズナブルで、ご家庭でも洗濯できるように、
ポリエステルなどの化学繊維を使ったものあります。
それに対して、着物の場合、木綿や絹、ウールなどが使われています。
生地の厚さも着物と比べて浴衣の場合、薄いです。
このように、浴衣と着物には“着る時期”や“生地”といった違いがありますが、他にもあるそうなんですネ。
【感想】
浴衣、花火大会で女の子が可愛く浴衣を着ている姿は、素敵ですよネ。
一緒に歩いている男の子も嬉しそうで、なんかイイですよネ。
色も豊富で柄も様々で、個性を出すのも面白いところですよネ。
素足に下駄がたまらなく色っぽいし、私も浴衣は本当に好きだなぁ・・・。
7/2(火) 『浴衣と着物の違い②』
“着る時期”ですとか、“生地の素材”といったように、浴衣と着物ではいくつか違いがあります。
他にも例えば、“下に着るもの・インナー”です。
着物の場合、基本的に上半身に『肌襦袢』、下半身に『裾よけ』、
肌襦袢と着物の間に、『長襦袢』を着ます。
それに対して浴衣の場合、基本的には何も着ないんですネ。
とはいいましても、浴衣1枚ではなんか心配ですよネ。
そこで肌襦袢をインナーとして使います。
襦袢は2つのタイプがあって、『上下分かれたセパレートタイプ』と
『すっぽりと全身を覆うことができるワンピースタイプ』があります。
襦袢の代わりに、キャミソールやステテコなどを使われる方もいますよネ。
そして浴衣も着物も、締める時の“帯”が欠かせませんが、この帯にも違いがあります。
浴衣に使われる帯は『半幅帯(はんはばおび)』といいます。
この文字のように、着物に使われる『名古屋帯』や『袋帯』などと比べると、幅が細く、長さも短いのが特徴です。
また履物も着物の場合、足袋を履いてから草履を履くのに対し、
浴衣の場合、一般的には足袋を使用せず、裸足で下駄を履きます。
他にも浴衣の場合、着物に比べて“着付けが簡単”といった違いがあります。
【感想】
確かに着付け、簡単ですよネ。
浴衣と帯の組み合わせで、何通りもコーディネートできるのも面白いところですよネ。
半幅帯で蝶結びするのが一般的ですけど、私はお稽古の時、貝の結び(貝の口結び)といって、
本当に簡単に着付けられる帯があるんですけど、それをやりますネ。
浴衣は見た目よりも涼しくはないかもしれないけど、
汗を吸収してくれるので、結果、涼しくなるんだなぁ・・・っていうふうに思いますネ。
7/3(水) 『浴衣の歴史』
浴衣の歴史は平安時代、貴族が蒸し風呂に入る際に、
水蒸気でヤケドをしないように着ていた『湯帷子(ゆかたびら)』が始まりとされています。
“浴衣”という名前の語源も、この湯帷子だそうです。
このように、最初は“お風呂で着るもの”だった湯帷子でしたが、
その後、素材に、吸水性も風通しも良い木綿が使われるようになりました。
それによって湯帷子は“湯上り用の部屋着”へと変わっていき、
さらに寝る時の“寝間着”としても使われるようになりました。
そして江戸時代になり、お風呂屋さんが庶民の間でも普及すると、湯帷子は“浴衣”と呼ばれるようになりました。
当時、浴衣はお風呂上がりに着る、現在の『バスローブ』のような役割でしたが、
次第にそのまま着て、外に出られるようになっていきました。
このように、最初はいわゆる“下着”だった浴衣ですが、その後、“外出着”へと変わっていきます。
そして盆踊りやお花見などに、お揃いの浴衣で出かけることが流行し、
“浴衣文化”が江戸の街に根づいていきました。
また当時、幕府は財政難から、ぜいたくを禁止する意味で『町人は絹を着てはならない』というお達しを出しました。
それによって木綿の浴衣は、まずます人気となったそうです。
【感想】
エッ!お風呂に入る時に着ていたものだったんですか・・・。
これ知らなかったです。確かに『浴衣』を漢字で書くと、“入浴”の“浴”に“衣”ですもんネ。なるほど。
だけど木綿って、体にやさしいですネ。
平安時代の頃からあった日本文化なんだなぁ・・・と知って、なんか浴衣が愛おしくなってきました。
7/4(木) 『浴衣の豆知識』
浴衣を着る時、“前で合わせるのは右だっけ?左だっけ?”と迷ってしまうことが結構、あるそうなんですネ。
正解は『右前』です。
これは浴衣に限らず、着物やその下に着る肌襦袢や長襦袢、さらに作務衣などにもいえることです。
右前で合わせるようになったのは、奈良時代の8世紀、
法律で『すべての人は右前で衣服を着なさい』と定められて以来、続いているそうです。
右前になったのは、当時の中国の風習の影響によるものと考えられています。
とはいいましても、『右前』という表現は一般的には分かりづらく、覚えにくいんですよネ。
そこで覚え方の例として、『アルファベットの小文字の「y」』というのがあるそうなんです。
アルファベットの「y」を思い浮かべていただくと、「y」の字は左が短く、右が長いですよネ。
そこで“相手から見て小文字の「y」になっているか”ということで、右前が分かってくるんですネ。
“右前はどっちだったっけ?”と迷われた時は、首元を見て「y」が見えるか確認するとイイそうです。
ちなみに左前にしてしまうと、亡くなった方に着せる衣装、
『死装束』の着せ方になってしまうため、“縁起が悪い”ということでタブーとされています。
【感想】
日本舞踊を習っていた時に着物の着方を習いまして、
右前をしっかり学びましたが、覚えるまでは難しかったですネ。
茶道にも関係していますが、右手が懐に入るように、
お返しを出したりしまったりする作業があるんですけども、
その時に“右手が右前に入るように着るとイイ”っていう覚え方もありました。
小文字の『y』、これと併せて覚えてもらうと嬉しいなと思います。
7/5(金) 『浴衣の柄』
浴衣の柄は“夏”を連想させるデザインから、着物でも見かける伝統的な模様まで、様々な種類があります。
そういった柄には、それぞれ意味が込められているそうなんです。
例えば、『朝顔』です。
朝顔は朝に咲いて、昼にはしぼんでしまいますが、
そのツルが支柱、支えるための棒にしっかりと絡みつくことから、
“固い絆”ですとか、“愛情”といった意味が込められているそうです。
続いて、『紫陽花』です。
紫陽花は花びらが寄り集まって、1つの花として咲くことから
“仲の良さ”をイメージする“和気あいあい”ですとか、“家族団らん”といった意味があるそうです。
続いて、『金魚』です。
古くから金魚は様々な国々で、“富”や“幸福”をもたらせてくれる縁起物とされているそうなんですネ。
そういったところから、金魚の柄には“幸福“や“豊かさ”などの意味があるそうです。
そして、『花火』です。
“花火には霊を慰める”ですとか、“疫病退散(えきびょうたいさん・病気がなくなることを祈る)”といった
意味があることから、花火の柄には『穢(けが)れや厄、邪気を追い払う』という願いが込められているそうです。
【感想】
私が持っている浴衣、何だったかなぁ~?と思い出したら、花火の柄、そして朝顔の柄を持っていましたネ。
そういう意味があったとは知りませんでした。
浴衣、華やかな柄も好きだし、しっとりと大人の柄も素敵だし、
今年も花火大会、あちらこちらで開催されると思いますので、ぜひ皆さんも浴衣を着て行きませんか。
【今週の感想】
これからの時期、特に女性の方の浴衣姿を見かける機会が多くなりますよネ。
着物もそうですが、浴衣を着ると本当にイメージが変わりますよネ。
特に女性の場合、普段のイメージとは全然違って、
その姿を見た瞬間、男性が一瞬で恋におちた・・・ということが結構あるそうですよ。
確かに着る時ですとか歩く時、大変だと思いますが、
それでも古くから伝わる素敵な日本文化、しっかりと受け継いでいきたいものですネ。
【お知らせ① 次週(7/8~)からのテーマ】
天ぷらやお寿司に欠かせない食材のひとつ、 『アナゴ』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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