羽田美智子のいってらっしゃい

2024.06.21

2024年6月17日週 テーマ「喫茶店」

“コーヒーや紅茶などをいただきながら、くつろぎの時間を過ごせる場所“、『喫茶店』についてです。

 

■今週(6/17~6/21)のテーマ:『喫茶店』

6/17(月) 『喫茶店とカフェの違い』

 

喫茶店を辞書で調べますと、『コーヒー・紅茶などの飲み物や、軽食を出す飲食店。カフェ』とあります。

このように『喫茶店』と『カフェ』は同じものとなっていますが、実は以前は法律でしっかりと分けられていたそうです。

 

具体的には、喫茶店とカフェでは『営業許可証』に違いがあって、

喫茶店は『喫茶店営業許可』、カフェは『飲食店営業許可』といった違いがあったそうです。

 

詳しく説明しますと、喫茶店の『営業許可』の場合、調理は『加熱のみ』で、

提供される食事も“温めるだけのトースト”ですとか、“軽食”に限られ、アルコールの提供はできませんでした。

 

それに対して、カフェの『営業許可』の場合、

『加熱以外の調理』もできて、さらにアルコールの提供も深夜以外は可能でした。

 

このような違いがありましたが、法律の改正によって『喫茶店営業許可』が廃止され、

『飲食店営業許可』に統合されました。

それを受けて2021年6月からは、喫茶店とカフェの“法律上の区別”というのはなくなったそうです。

 

それでも“喫茶店=レトロで落ち着いた雰囲気”。

“カフェ=オシャレで明るい雰囲気”といったイメージの違いを思い浮かべる方も多いかと思います。

 

【感想】

そうですネ。昭和の懐かしいレトロな珈琲店を“喫茶店”と呼ぶイメージ、ありますネ。

私、大好き!レトロな喫茶店。メニューがイイですよネ。

トーストとかドライカレーとかナポリタンとか、めちゃめちゃ大好きです。

イスの感じ、BGM、ドアを開けた時にカランコロンと鳴りそうな雰囲気・・・。

ノスタルジックで、ハァ・・・喫茶店行きたくなりました。

 

6/18(火)   『喫茶店の豆知識』

喫茶店の『喫茶』を辞書で調べますと、“お茶を飲むこと”とあります。

この『喫茶』という言葉は、中国が唐の時代からあって、

日本では鎌倉時代、栄西(えいさい)というお坊さまが、“喫茶・お茶を飲む習慣”を日本に伝えたといわれています。

 

こうした歴史から喫茶店とは本来、“お茶をいただくお店”という意味なんですが、

『喫(きつ)』という字から、『喫煙』をイメージされる方も多いそうなんですネ。

でも実際には、喫茶店の『喫』は『喫煙』の『喫』ではないんですネ。

 

喫茶店の中には、『純喫茶』というのもありますよネ。

この言葉ですが、“純粋にコーヒーを味わうための喫茶店”という意味で使われているのだそうです。

 

昭和の初め頃、喫茶店の中にはお酒を提供したり、女性が接待をするお店があったそうです。

ところがそういったお店に、間違って入ってしまうお客さんが結構いたそうなんですネ。

そこで喫茶店との差別化を図り、“アルコールを提供しない、純粋な喫茶店”という意味で

『純喫茶』と呼ばれるようになったそうです。

 

現在では、『喫茶店』と『純喫茶』の2つの言葉には、明確な違いというのはないそうで、

強いて言えば『純喫茶』とは“昭和の雰囲気が残るレトロな喫茶店”や、

“こだわりのコーヒーがいただける喫茶店”のことを指すことが多いそうです。

 

【感想】

ドラマの撮影で喫茶店に行くことが今年、なぜか多くてですネ、

東京のいろんな純喫茶をロケで回りました。

どこもすごい人気店で、特に地元の方から愛されていましたネ。

コーヒーが飲めなくても、フラッと立ち寄りたくなるあの雰囲気は、今も昔も変わりません。

喫茶店文化って大切ですよネ。

 

6/19(水)  『喫茶店の歴史』

1878年(明治11年)、兵庫県神戸市にあります宇治茶の老舗のお店『放香堂(ほうこうどう)』さんが、

“日本で最初のコーヒー店”をオープンしました。

そして新聞に『珈琲販売および店頭にて、喫茶ご自由』という広告を掲載しました。

 

その10年後、1888年、現在の東京・上野に『可否茶館(かひさかん)』というお店がオープンしましたが、

こちらが“日本最初の喫茶店”といわれているそうです。

 

2階建ての西洋風の建物で、1階には国内外の新聞や雑誌類の他に、便せん・封筒などの文房具、

トランプや囲碁、将棋、ビリヤードといった娯楽用品、さらに更衣室や化粧室、シャワー室などがあったそうです。

2階が喫茶室で、コーヒーの他に一品料理やパン、カステラなどがあり、お酒も提供していたそうです。

 

ところが経営が上手くいかず、残念ながら4年後に閉店してしまったそうなんですネ。

それでも現在、お店があった場所には『日本最初の喫茶店「可否茶館跡地』と記されたモニュメントが建てられています。

 

1971年(昭和46年)には北海道・札幌に、この『可否茶館』の名前を由来とするコーヒー専門店がオープンしました。

現在も札幌や小樽を中心に、喫茶店や売店を展開しています。

 

【感想】

日本で最初の喫茶店、可否茶館。

2階建ての西洋風建築、聞いているだけで素敵ですネ。

経営が上手くいかなかったのは、時代にまだついていけなかった・・・、早かったのかもしれませんよネ。

でも、このお店のおかげで、今の喫茶店文化につながっているんですネ。

北海道の可否茶館、行ってみたいな・・・

 

6/20(木)  『喫茶店の人気メニュー』

例えば、『ナポリタン』です。

終戦間もない時代に、横浜で生まれたケチャップ味のナポリタンですが、

その後、誰もが取り扱いやすいメニューとして、喫茶店などを中心に全国に広がっていきました。

 

また『ピザトースト』も、人気メニューのひとつです。

こちらは東京・有楽町にあります喫茶店『珈琲館 紅鹿舎(コーヒーかん べにしか)』さんが“元祖”とされています。

1964年(昭和39年)、当時は高価だったピザを“もっと手軽に楽しめるように・・・”と、

ピザ生地の代わりにトーストを使ったのが始まりだそうです。

ちなみに『ツナトースト』も、こちらのお店が発祥だそうです。

 

飲み物では『クリームソーダ』が長年親しまれているメニューです。

『クリームソーダ』の始まりは、1902年(明治35年)。

当時は洋風調剤薬局だった、東京・銀座の『資生堂』さんに『ソーダ水』や、

当時はまだ珍しかった『アイスクリーム』を製造販売する、

日本で初めての『ソーダファウンテン』のコーナーがあったそうです。

 

そこから発展し、ソーダ水にアイスクリームを浮かべた『アイスクリームソーダ水』が生まれたといわれています。

この『ソーダファウンテン』が、のちに発展したのが『資生堂パーラー』さんです。

 

【感想】

へぇ~、今ではパン屋さんにもあるピザトーストやツナトースト、紅鹿舎さんが発祥なんですネ。

ここ行ってみたいですネ。

そして、さすが資生堂パーラーさん!クリームソーダの生みの親なんですネ。

どのメニューを聞いても、今でも時々食べたくなるものばかり。喫茶店って夢があって、素敵ですネ。

心がワクワクする場所なんですよネ。大好き。

 

6/21(金)  『喫茶店の現状』

2021年の統計局の調査によりますと、全国の喫茶店の数は5万8669件です。

実は喫茶店の数は、1981年の15万4630件をピークに減り続けていて、40年で62%も減っているそうです。

このデータは3年前のものですから、現在ではさらに減っていると考えられています。

 

そういった時代の流れの中、“Z世代”と呼ばれる若者たちを中心に“昭和レトロブーム”が起こり、純喫茶の良さが見直されています。

こうしたブームですが、昔ながらの喫茶店を紹介した本『純喫茶コレクション』が出版された2012年頃に始まったとされています。

 

この『純喫茶コレクション』の作者は、難波里奈(なんば・りな)さん。

『東京喫茶店研究所』二代目所長で、これまで全国2000件以上の純喫茶を訪れて、

その魅力を本やSNSで伝えています。

 

実はこの難波さんなんですが、

去年11月、坂本昌行さん、長野博さん、井ノ原快彦さんの3人組ユニット『20th Century』、

“トニセン”の皆さんが東京・渋谷区神宮前にオープンした『喫茶二十世紀』のアドバイザリーもされているそうなんです。

 

【感想】

そうそう、イノッチたち“トニセン”が始めた喫茶店もすごく素敵で、機会があったらぜひ立ち寄ってみてくださいネ。

まぁ、でも昭和の良さを1周回ってZ世代に分かってもらえて、昭和の人間としては本当に嬉しく思います。

喫茶店文化、絶やしたくないですよネ。

 

【今週の感想】

番組でも何度も言っておりますが、私、本当に喫茶店が大好きで・・・。

あの雰囲気、本当に落ち着くんですよねぇ~。

そこだけ時間が、昭和のまま止まっている・・・というか。

また喫茶店でいただく飲み物や食べ物って、本当に美味しくて・・・。

同じナポリタンやピザトーストでも喫茶店のだと、なんか違うんですよネ。

きっと“喫茶店”っていう独特の雰囲気も、味に影響しているのかもしれませんネ。

喫茶店が減っているのはとても残念ですが、それでも喫茶店文化、受け継がれていってほしいですネ。

 

【お知らせ① 次週(6/24~)からのテーマ】

日々の食事に彩りを添えてくれる『サラダ』についてです。

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/