羽田美智子のいってらっしゃい

2023.09.15

2023年9月11日(月)テーマ「おそば」

以前、『うどん』をテーマにお送りした時、

“今度はぜひ『そば』もお願いします。”というリクエストを、

何人もの方からいただきましたので、『おそば』についてです。

 

■今週(9/11~9/15)のテーマ:『おそば』

 

9/11(月) 『おそばの定義』

『おそば』はソバの実を挽いて作る、そば粉を使った麺類です。

『全国製麺協同組合連合会』さんでは、

『そば粉:30%以上、小麦粉:70%以下の割合で、混ぜ合わせた原料を用いたもの』を

『日本そば』と呼んでいるそうです。

 

今、『日本そば』という言葉がありましたが、一般的には“そば=日本そば”というイメージが強いかと思います。

それでも、小麦粉から作られる『中華そば』や『沖縄そば』などもありますよネ。

それと区別する意味で、『日本そば』という表記が使われるそうです。

 

他にもひらがなではなく、漢字で『蕎麦』と表記することによって、見た瞬間に、

ひとめで“日本そば”だと分かるようになっています。

 

そば粉を作るのに必要なソバの実は、『ソバ』という植物から採れますが、

縄文時代の頃には日本に伝わり、栽培されていたそうです。

 

それだけ『おそば』には長い歴史がありますが、

“細長い麺にして食べる”というスタイルが庶民の間に定着したのは、江戸時代の後半以降になってからです。

それまでは、そば粉をお湯で溶いて練った『そばがき』が食べられていたそうです。

 

【感想】

私、おそばも大好き!

“うどんとそば、どっちが好き?”と聞かれるのは、

“パパとママのどっちが好き?”と聞かれるのと同じくらい困る質問だと思います。

そばつゆの香りも大好きで、食をそそりますよネ。

夏の冷たいおそばもイイし、冬の温かいおそばもイイですよネ。

いつでも食べたい、そばに置いておきたいおそばです(^_-)

 

9/12(火) 『おそばの豆知識①』

そば粉には麺としてつなげる役割がある“粘りの成分”というものが少ないそうです。

そこで、おそばを打つ時、それを補うために、

小麦粉や粘りがある山芋などを“つなぎ”として使うのが、一般的とされています。

この“つなぎ”を使うことで、打ってから時間が経っても、おそばが切れにくくなります。

 

このように、“つなぎ”として使われる小麦粉の量がそば粉の量に対して、

“2:8”の割合のおそばのことは、『二八(にはち)そば』と呼ばれています。

小麦粉を使うことによって、食感が滑らかになるのと同時に、そば粉の風味も楽しむことができます。

 

それに対して、小麦粉を使わず、“そば粉が十割”のおそばのことは、『十割そば』と呼ばれています。

おそば本来の“味”と“香り”を味わうことができます。

但し、小麦粉などの“つなぎ”を使わない分、切れやすくなるため、

切れないように打つには、高度な技術が必要とされています。

 

ソバの実をそば粉にする時、挽き方によって、色も食感も変わってきますが、粗く挽いたそば粉で打つのが『田舎そば』です。

麺の色が黒っぽく、香りの高いおそばです。

 

【感想】

昔、そば打ち体験を何度かしたことがあるんですが、想像以上に難しかったですねぇ。

手早くやらないといけないし、丁寧でもないといけないし、伸ばすのも大変、切るのも大変。

そして茹でたあと、ポキポキって切れてしまったり、

おいしいおそばをいただくには、かなりの修業が必要なんだな・・・と痛感しました。

・・・おそば、おいしいですよネ。

 

9/13(水)  『おそばの豆知識②』

江戸時代、江戸にはたくさんのお蕎麦屋さんがあり、やがて『江戸そば』という言葉が誕生します。

その中でも今も代々続いている、3つの代表的な系統のおそばのことは、

『江戸三大そば』とか『江戸前三大そば』、『江戸そばの御三家』と呼ばれています。

 

この『江戸三大そば』とは、『藪(やぶ)』、『更科(さらしな)』、『砂場(すなば)』の3つです。

それぞれ屋号にもなっていますよネ。

 

『藪そば』は幕末の頃、東京・根津にあったお蕎麦屋さんが発祥です。

そのお店が藪に囲まれていたことから、通称『藪そば』と呼ばれていたのが、

いつしかお店の名前なったといわれています。

緑がかった色の麺が特徴で、それをお醤油の味が強めの塩辛いそばつゆでいただきます。

 

『更科そば』は信州・長野が発祥とされ、真っ白な麺が特徴です。

繊細でなめらかなのどごしを楽しむおそばで、それを淡い甘めのそばつゆでいただきます。

 

そして『砂場そば』は、大阪が発祥です。

『砂場』は通称で、大坂城を建築する際、資材置き場だった砂場の近くに、

お店があったことに由来すると伝えられています。

麺はそば粉:8、小麦粉:2の割合で作られる『二八そば』で、それを甘めで濃いめのそばつゆでいただきます。

 

【感想】

時代劇を見ると、お侍さんや町人がおそばをすするシーンって、よく出てきますよネ。

江戸時代からお蕎麦屋さんってあったんですネ。

『江戸三大そば』。

『藪そば』も『更科そば』も『砂場そば』も、それぞれに特徴があって、おいしいんですよねぇ~。

それぞれの写真を見ますと・・・、ん~、たまりません!

皆さん、今日のお昼におそばはいかがでしょうか。

私はもうそんな気分です(笑)

 

9/14(木)  『ご当地相そば①』

『ご当地そば』とは、その土地ならではおそばのことで、その中には『日本三大そば』と呼ばれるものがあります。

 

まず1つめは、岩手県の『わんこそば』です。

南部地方に古くから伝わる、“茹でたてのおそばを美味しく、たくさん食べていただこう“という

“おもてなしの心”から生まれた伝統の名物料理です。

お椀が空になると、次々とおそばが入れられていきますが、

わんこそば10杯から15杯で、普通のおそばの1杯分になります。

 

2つめは、長野県の『戸隠(とがくし)そば』です。

『ぼっち盛り』と呼ばれる“麺の盛り付け方”が特徴で、

水をほとんど切らず、ひとクチぐらいの量に麺を束ねて、ざるの上に盛り付けます。

1人前が5束になっているのが一般的で、一説には、戸隠神社ゆかりの5人の神々の『5』に通じるといわれます。

また薬味として、辛味大根が添えられているのも特徴です。

 

そして3つめは、島根県の『出雲そば』です。

三段に重なった赤い丸い器、『割子(わりご)』に入った冷たい『割子そば』と、温かい『釜揚げそば』の2つがあります。

『割子そば』の発祥が、城下町・松江であるのに対し、

『釜揚げそば』は、出雲大社を始めとした神社周辺が発祥といわれています。

 

【感想】

ご当地そば、いろんな個性があって楽しいですネ。

おそばって見た目が繊細なので、“これで足りるかな?”と思うのですが、

食べてみると意外とお腹いっぱいになっちゃうんですよネ。

『わんこそば』、私は10杯くらいが限度だったかなぁ・・・。

『戸隠のおそば』は、さすがにおいしかったですねぇ。

『出雲そば』も大好き!他にも日本全国、たくさんの『ご当地そば』、ありそうですネ。

 

9/15(金)  『ご当地そば②』

例えば『へぎそば』です。新潟県魚沼地方の郷土料理です。

『へぎ』とは、“木を剥いだ板でできた器”のことで、“剥ぐ”がなまって“へぐ”、“へぎ”になった・・・といわれています。

 

その『へぎそば』の麺には、つなぎに海藻の『フノリ』が使われています。

そうやって打った麺をひとクチ大に丸めて、『へぎ』にキレイに盛り付けます。

 

そして、『出石(いずし)皿そば』です。

兵庫県豊岡市出石町の郷土料理です。

『出石焼』と呼ばれる、白い焼き物の小皿に盛られたおそばを、

出汁に溶いた卵やとろろ、ネギ、大根おろし、わさびなどの薬味とともにいただきます。

 

おそばの量は1人前『5枚1組』で、地元では、お箸を立てた高さの分量が、『成人男性の1人前』といわれています。

枚数でいうと、15皿から20皿になるそうです。

 

“1人前5皿”の理由ですが、一説には物産展に出品する際、“1人前って何皿なの?”という疑問から、

実際に計量して、その結果、5皿が量も見栄えもちょうど良い・・・となったそうです。

 

【感想】

実は私、この『出石皿そば』を現地でいただきました。

ひとクチずつ違った食べ方が飽きなくて、もっともっと食べたいと思いましたが、

やっぱり5皿がちょうど良かったですネ。

もうちょっと・・・というところで止めるのがコツかもしれませんネ。

新潟県の『へぎそば』も大好き。ドラマのロケで、新潟に行きました。

私、おそば大好きだなぁ~。

皆さんもおそばの話を聞くと、おそば、食べたくなりませんか?

 

【今週の感想】

以前のうどんに続いて、今回はおそばがテーマでしたが、

うどんと同じように、おそばも長い歴史があって、奥深いですよネ。

どちらも本当においしいです。大好きです。

今回、リスナーの方々からのリクエストで

『おそば』をテーマにさせていただきましたが、

番組ではこのように、テーマのリクエストもお待ちしております。

番組HPから、またはhada@1242.com までよろしくお願いいたします。

 

【お知らせ① 次週(9/18~)からのテーマ】

“湖”とは何が違うの?“沼にハマる”という言葉もありますよネ。

そんな『沼』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/