毎年この時期の行事の1つ、『七五三』についてです。
■今週(11/9~11/13)のテーマ:『七五三』
11/9(月) 『七五三とは』
七五三とは7歳、5歳、3歳の節目の年の11月15日に、
お子さんの成長を祝って、神社やお寺などにお参りをする
日本ならではの年中行事です。
これまでお子さんが無事に成長したことを、
仏様や神様に感謝をし、今後の健やかな成長を願います。
その昔、今のように医療が進んでいなかった時代、
乳幼児が亡くなる率が高く、子供を七五三の年齢まで
無事に育てることはとても大変なことだったそうです。
そういったところから『七歳までは神の子』、
『七つまでは神の内』といわれていて、
子供の成長は神様にお任せするしかなかったそうです。
また、乳幼児の間は魂がまだ定着していないそうです。
そこで神様の前でお祝いの儀式を繰り返すことによって、
魂を固めていく・・という意味もあるそうです。
我が子の成長を喜ばない親はいませんよネ。
七五三では子供が無事に育つことができたことを
皆でお祝いして、これまで見守って下さった氏神様やご先祖様に
お参りをして感謝の気持ちを表すという意味も
込められているそうです。
今年は新型コロナウイルスの心配もあって、
9月から七五三のお参りの受付を始めたり、予約制や
参列者の人数の制限をする所もあるそうです。
私は小さい頃のアルバムを見ると、七五三の時、
祖父や祖母に買ってもらった着物を着て、
皆にお祝いしてもらっている写真があります。
子供の頃は意味が分からずでしたが、皆に愛されて
幸せな行事だったんだなぁ・・と、
今さらながらありがたくなりますネ。
11/10(火) 『七五三の年齢①』
七五三は元々、『数え年』で行われていましたが、
現在では『満年齢』が一般的です。
基本的に男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳ですが、
年齢やお参りの仕方などは地域によって違いがあるそうです。
この年齢はそれぞれ、お祝いの儀式が由来となっています。
3歳は男の子と女の子、両方のお祝いです
平安時代、子供は3歳になるまで髪の毛を剃り落としていました。
そして3歳になると、初めて髪の毛を伸ばし始めますが、
それをお祝いしていました。
これを『髪置(かみおき)』といいます。
これが現代に伝えられ、3歳のお祝いとなりました。
5歳は男の子のお祝いです。
5歳くらいになると、男の子はそれまでの子供用の着物から、
大人と同じように袴を身に着けるようになります。
これを『袴着(はかまぎ)』といいます。
これが男の子の5歳のお祝いのもと・・と伝えられています。
7歳は女の子のお祝いです。
7歳くらいになると女の子は、それまで着物を留めるのに紐を
使っていたのが、大人と同じように帯を使うようになります。
この儀式のことを『帯解(おびと)き』といいます。
これが7歳のお祝いのもとになった・・と伝えられています。
私の地元では『帯解き』のことを『紐解き』とも呼んでいました。
そういう意味があったんですネ。
“子供から大人へと向かう儀式”
子供でいられる時間って、案外短いんですネ。
11/11(水) 『七五三の年齢②』
七五三の年齢は、3歳の『髪置(かみおき)』、
5歳の『袴着(はかまぎ)』、7歳の『帯解(おびと)き』という
3つのお祝いの儀式がもとになったとされています。
それ以外にも、3歳で言葉を理解するようになること。
5歳で知恵がついてくること。
そして、7歳で乳歯が生え変わるようになること。
こういったことも、七五三の年齢に関係していたと考えられています。
また日本では奇数のことを『陽数』と呼んで、
“縁起が良い数”とする考え方があるそうです。
元日を始め、多くの節句が奇数の重なる日というのも、
ここから来ているそうですよ。
子供が生まれてから7年もの間、3歳、5歳、7歳の節目節目に、
“よくここまで成長してくれたネ!ありがとう”という喜びとともに
お祝いするようになったのが、七五三の文化なのだそうです。
実は七五三の由来というのは、ハッキリしていないそうです。
そんな中、元々は公家の文化だったものが、
江戸時代になって武士や商人の間にも広まって、
さらに明治時代には『七五三』という言葉とともに、
庶民にも広まった・・とする説が有力だそうです。
このように七五三は『お宮参り』や『お食い初め』、
『成人式』などと並んで、子どもの成長過程の節目で行われてきた、
日本ならではの風習なのだそうです。
七五三は、日本にしかない儀式だったんですネ。
これはやはり“子供は宝物”という考えの中で生まれた風習なんでしょうネ。
まさしく子供は地球の宝物ですネ。
11/12(木) 『七五三が11月15日になった理由』
現在のように、七五三を11月15日にお祝いするようになったのは
江戸時代からといわれています。
その由来ですが、五代将軍・徳川綱吉(つなよし)が体が弱かった
長男・徳松の健康を祈願したのが
11月15日だったから・・とする説が有力とされています。
他にも様々な説があります。
例えば11月15日は『鬼宿日(きしゅくにち)』にあたるから・・という説です。
鬼宿日とは“この日は鬼が家の中にいて出歩かないので、
外に出ても安心ですよ”ということから、
最高の吉日とされているそうです。
鬼宿日は28日周期で訪れますので、
毎年、その月によって日にちが変わります。
徳川綱吉が長男・徳松のために健康を祈願した日が鬼宿日で、
それが11月15日だったそうです。
さらに、旧暦の11月は収穫を終えて、
その実りを神様に感謝する月でもありました。
その中でも満月の日である15日に、氏神様へ収穫の感謝とともに
子供の成長の感謝と、さらなる成長と健康を祈願した・・という説も
あるそうです。
現在では11月15日にとらわれず、お参りされる方も多いですよネ。
ちなみに今年の11月15日は、日曜日です。
鬼宿日って文字だけ見ると、鬼のような怖い日と思ってしまいますが、
最高の吉日だったんですネ。
今年の11月15日は日曜日ということもあって、
神社などで七五三のお子さんを見かけられたらイイな・・と思います。
11/13(金) 『千歳飴』
七五三のお参りの際、欠かせないものの1つが千歳飴です。
他の飴と比べて長いのが特徴ですが、
これは親御さんのお子さんへの『細く長く、健康な人生を』という
長寿の願いが込められているから・・といわれています。
千歳飴の色は『紅白』が定番となっています。
これは古くから紅白が”お祝いごとのしるし”であるため、
縁起を担いでのことです。
その際、袋の中には紅白1本ずつか、または年齢の数だけ
入れる方も多いそうです。
その場合、3本・5本・7本と奇数になりますが、
白を1本多く入れるともいわれているそうです。
千歳飴の袋には“松竹梅”や“鶴亀”といった絵柄の他に、
『寿』の文字が描かれていますが、こちらもお子さんの健康や長寿の
願いを象表しています。
さらに千歳飴の『千歳』という漢字にも、
“千年まで元気で長生きして欲しい”という願いが
込められているそうです。
そして千歳飴は、お子さんに食べさせるとともに、内祝いとして、
親戚やご近所さんに贈って、“福を分ける”ともいわれているそうです。
千歳飴、大好きでした!
ミルクの味がして、見た目に可愛くて、
手をべとべとにして舐めてました(笑)
今も変わらない風習があるって、素敵なことですよネ。
ただちょっと、虫歯には気をつけてくださいネ。
私はホント、日本に生まれて良かったなぁ~と感じます。
■今週の感想
自分では意識していないんですけど、私ってこの番組で
“日本に生まれて良かったなぁ~”って言うことが多いみたいで(苦笑)
今回も思わず言ってしまいました。
でも、古くから伝わる日本のことを知れば知るほど、
そう言わずにいられないんです(笑)
今回の七五三もそうですが、日本ならではの風習って
大切にしていきたいですよネ。
寒くなってきましたので、どうぞ皆さま、体調には気をつけてくださいネ。
コロナの感染がまた広がってきましたから、
お互いしっかりと対策しましょうネ。
【お知らせ① 次週(11/16~)からのテーマ】
11/22は『いい夫婦の日』。
それを前に『夫婦の心理』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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