羽田美智子のいってらっしゃい

2020.11.13

2020年11月9日(月)

毎年この時期の行事の1つ、『七五三』についてです。

 

■今週(11/9~11/13)のテーマ:『七五三』

 

11/9(月)  『七五三とは』

 

七五三とは7歳、5歳、3歳の節目の年の11月15日に、

お子さんの成長を祝って、神社やお寺などにお参りをする

日本ならではの年中行事です。

 

これまでお子さんが無事に成長したことを、

仏様や神様に感謝をし、今後の健やかな成長を願います。

 

その昔、今のように医療が進んでいなかった時代、

乳幼児が亡くなる率が高く、子供を七五三の年齢まで

無事に育てることはとても大変なことだったそうです。

 

そういったところから『七歳までは神の子』、

『七つまでは神の内』といわれていて、

子供の成長は神様にお任せするしかなかったそうです。

 

また、乳幼児の間は魂がまだ定着していないそうです。

そこで神様の前でお祝いの儀式を繰り返すことによって、

魂を固めていく・・という意味もあるそうです。

 

我が子の成長を喜ばない親はいませんよネ。

七五三では子供が無事に育つことができたことを

皆でお祝いして、これまで見守って下さった氏神様やご先祖様に

お参りをして感謝の気持ちを表すという意味も

込められているそうです。

 

今年は新型コロナウイルスの心配もあって、

9月から七五三のお参りの受付を始めたり、予約制や

参列者の人数の制限をする所もあるそうです。

 

私は小さい頃のアルバムを見ると、七五三の時、

祖父や祖母に買ってもらった着物を着て、

皆にお祝いしてもらっている写真があります。

子供の頃は意味が分からずでしたが、皆に愛されて

幸せな行事だったんだなぁ・・と、

今さらながらありがたくなりますネ。

 

 

11/10(火)  『七五三の年齢①』

 

七五三は元々、『数え年』で行われていましたが、

現在では『満年齢』が一般的です。

基本的に男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳ですが、

年齢やお参りの仕方などは地域によって違いがあるそうです。

 

この年齢はそれぞれ、お祝いの儀式が由来となっています。

3歳は男の子と女の子、両方のお祝いです

平安時代、子供は3歳になるまで髪の毛を剃り落としていました。

そして3歳になると、初めて髪の毛を伸ばし始めますが、

それをお祝いしていました。

これを『髪置(かみおき)』といいます。

これが現代に伝えられ、3歳のお祝いとなりました。

 

5歳は男の子のお祝いです。

5歳くらいになると、男の子はそれまでの子供用の着物から、

大人と同じように袴を身に着けるようになります。

これを『袴着(はかまぎ)』といいます。

これが男の子の5歳のお祝いのもと・・と伝えられています。

 

7歳は女の子のお祝いです。

7歳くらいになると女の子は、それまで着物を留めるのに紐を

使っていたのが、大人と同じように帯を使うようになります。

 

この儀式のことを『帯解(おびと)き』といいます。

これが7歳のお祝いのもとになった・・と伝えられています。

 

私の地元では『帯解き』のことを『紐解き』とも呼んでいました。

そういう意味があったんですネ。

“子供から大人へと向かう儀式”

子供でいられる時間って、案外短いんですネ。

 

 

11/11(水)  『七五三の年齢②』

 

七五三の年齢は、3歳の『髪置(かみおき)』、

5歳の『袴着(はかまぎ)』、7歳の『帯解(おびと)き』という

3つのお祝いの儀式がもとになったとされています。

 

それ以外にも、3歳で言葉を理解するようになること。

5歳で知恵がついてくること。

そして、7歳で乳歯が生え変わるようになること。

こういったことも、七五三の年齢に関係していたと考えられています。

 

また日本では奇数のことを『陽数』と呼んで、

“縁起が良い数”とする考え方があるそうです。

元日を始め、多くの節句が奇数の重なる日というのも、

ここから来ているそうですよ。

 

子供が生まれてから7年もの間、3歳、5歳、7歳の節目節目に、

“よくここまで成長してくれたネ!ありがとう”という喜びとともに

お祝いするようになったのが、七五三の文化なのだそうです。

 

実は七五三の由来というのは、ハッキリしていないそうです。

そんな中、元々は公家の文化だったものが、

江戸時代になって武士や商人の間にも広まって、

さらに明治時代には『七五三』という言葉とともに、

庶民にも広まった・・とする説が有力だそうです。

 

このように七五三は『お宮参り』や『お食い初め』、

『成人式』などと並んで、子どもの成長過程の節目で行われてきた、

日本ならではの風習なのだそうです。

 

七五三は、日本にしかない儀式だったんですネ。

これはやはり“子供は宝物”という考えの中で生まれた風習なんでしょうネ。

まさしく子供は地球の宝物ですネ。

 

 

11/12(木)  『七五三が11月15日になった理由』

 

現在のように、七五三を11月15日にお祝いするようになったのは

江戸時代からといわれています。

その由来ですが、五代将軍・徳川綱吉(つなよし)が体が弱かった

長男・徳松の健康を祈願したのが

11月15日だったから・・とする説が有力とされています。

 

他にも様々な説があります。

例えば11月15日は『鬼宿日(きしゅくにち)』にあたるから・・という説です。

鬼宿日とは“この日は鬼が家の中にいて出歩かないので、

外に出ても安心ですよ”ということから、

最高の吉日とされているそうです。

 

鬼宿日は28日周期で訪れますので、

毎年、その月によって日にちが変わります。

徳川綱吉が長男・徳松のために健康を祈願した日が鬼宿日で、

それが11月15日だったそうです。

 

さらに、旧暦の11月は収穫を終えて、

その実りを神様に感謝する月でもありました。

その中でも満月の日である15日に、氏神様へ収穫の感謝とともに

子供の成長の感謝と、さらなる成長と健康を祈願した・・という説も

あるそうです。

 

現在では11月15日にとらわれず、お参りされる方も多いですよネ。

ちなみに今年の11月15日は、日曜日です。

 

鬼宿日って文字だけ見ると、鬼のような怖い日と思ってしまいますが、

最高の吉日だったんですネ。

今年の11月15日は日曜日ということもあって、

神社などで七五三のお子さんを見かけられたらイイな・・と思います。

 

 

11/13(金)  『千歳飴』

 

七五三のお参りの際、欠かせないものの1つが千歳飴です。

他の飴と比べて長いのが特徴ですが、

これは親御さんのお子さんへの『細く長く、健康な人生を』という

長寿の願いが込められているから・・といわれています。

 

千歳飴の色は『紅白』が定番となっています。

これは古くから紅白が”お祝いごとのしるし”であるため、

縁起を担いでのことです。

その際、袋の中には紅白1本ずつか、または年齢の数だけ

入れる方も多いそうです。

 

その場合、3本・5本・7本と奇数になりますが、

白を1本多く入れるともいわれているそうです。

 

千歳飴の袋には“松竹梅”や“鶴亀”といった絵柄の他に、

『寿』の文字が描かれていますが、こちらもお子さんの健康や長寿の

願いを象表しています。

 

さらに千歳飴の『千歳』という漢字にも、

“千年まで元気で長生きして欲しい”という願いが

込められているそうです。

 

そして千歳飴は、お子さんに食べさせるとともに、内祝いとして、

親戚やご近所さんに贈って、“福を分ける”ともいわれているそうです。

 

千歳飴、大好きでした!

ミルクの味がして、見た目に可愛くて、

手をべとべとにして舐めてました(笑)

今も変わらない風習があるって、素敵なことですよネ。

ただちょっと、虫歯には気をつけてくださいネ。

私はホント、日本に生まれて良かったなぁ~と感じます。

 

 

■今週の感想 

 

自分では意識していないんですけど、私ってこの番組で

“日本に生まれて良かったなぁ~”って言うことが多いみたいで(苦笑)

今回も思わず言ってしまいました。

 

でも、古くから伝わる日本のことを知れば知るほど、

そう言わずにいられないんです(笑)

 

今回の七五三もそうですが、日本ならではの風習って

大切にしていきたいですよネ。

 

寒くなってきましたので、どうぞ皆さま、体調には気をつけてくださいネ。

コロナの感染がまた広がってきましたから、

お互いしっかりと対策しましょうネ。

 

 

【お知らせ① 次週(11/16~)からのテーマ】

 

11/22は『いい夫婦の日』。

それを前に『夫婦の心理』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

 

パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/