羽田美智子のいってらっしゃい

2020.10.30

2020年10月26日(月)

これがあれば何杯でもご飯が食べられます!

『ご飯のお供』についてです。

 

■今週(10/26~10/30)のテーマ:『ご飯のお供』

 

10/26(月)  『味付け海苔』

 

味付け海苔とは、干した海苔にお醤油や唐辛子などで

味をつけたものです。

私の場合、同じ海苔でも味付け海苔が好きなんです。

 

1869年(明治2年)、山本德治郎さんという方が

お醤油やみりんで味付けした海苔を開発しました。

それが現在の味付け海苔の原点にあたるものなんだそうです。

この山本德治郎さんは東京・日本橋にあります

海苔の老舗『山本海苔店』の二代目です。

当時は刷毛(はけ)で1枚ずつ味付けしていたので、

生産量が限られてお値段も高かったそうです。

 

そんな味付けのりの大量生産に乗り出したのが、

大阪にあります『ニコニコのり』です。

1931年(昭和6年)に味付け海苔の機械を開発し、

大量生産が可能になりました。

これによって大阪や関西では、

味付け海苔がポピュラーになったそうですよ。

 

ちなみに『韓国海苔』も味付け海苔の一種で、

一般的にはお塩とゴマ油で味付けされています。

 

海苔の有名な産地に佐賀県の有明海がありますが、私は一昨年の冬、

実際に行って本場の海苔漁を体験してきました。

海からの栄養と太陽の光で、美味しい海苔がつくられています。

 

ハァ~、海苔を食べる国に生まれて良かった~。

これから朝ごはんの方は、召し上がってみてはいかがでしょうか。

 

 

10/27(火)  『ちりめん山椒』

 

しらすをサッ!と塩茹でしたもののことを

『釜揚げしらす』といいます。

この釜揚げしらすを”半干し”、半分乾燥させた状態のものが

『しらす干し』です。

さらに、アメ色になるまで干したものが『ちりめんじゃこ』です。

略して『ちりめん』とも呼ばれています。

『しらす干し』と『ちりめん』は、干し方の度合いが違うんですネ。

 

ちりめん山椒とは、ちりめんじゃこと山椒の実を

お醤油で炊き上げたものです。

“山椒=粉末”というイメージがあるかと思いますが、

ちりめん山椒に使われるのは、まだ成熟していない青い状態の実

“実山椒(みざんしょ)”が使われています。

とってもキレイな緑色をしています。

 

ちりめん山椒は京都のお惣菜、おばんざいの1つで

お土産品としても人気が高いです。

 

海から遠い京の都では、古くからお魚の鮮度を保ちつつ、

美味しく食べようと、様々な知恵と工夫が凝らされました。

ちりめん山椒もその1つなんですよネ。

 

私は以前、ある番組で京都にあります『こと路』というお店の

ちりめん山椒を味見したことがあります。

その美味しさに収録の次の日、お店に買いに行きました。

 

同じく京都にあります、老舗料亭『下鴨茶寮(しもがもさりょう)』の

ちりめん山椒も好きです。

 

他にも『しののめ』、『やよい』、『はれま』といったお店や、

小料理屋さんにつくってもらうちりめん山椒も美味しいです。

 

一品足りないなぁ~という時の強い助っ人にもなりますし、

簡単にご飯を食べたいなぁ~という時のお供に最高ですよネ。

 

今夜はぜひご飯にちりめん山椒、いかがでしょうか。

 

 

10/28(水)  『しば漬け』

 

しば漬けの“しば”とは、シソのことです。

しば漬けはナスやキュウリ、ミョウガなどの薄切りと、

赤ジソの葉などを塩漬けにして乳酸発酵させたものです。

 

古くからシソの産地として知られる、京都・大原の特産で、

歴史あるお漬物です。

大原のしば漬けはナスと赤シソとお塩のみ・・という伝統の作り方で、

自然な旨味と酸味が特徴です

 

同じしば漬けでも、キュウリやミョウガが入ったものもあれば、

色が赤紫ではなく緑色のものもありますよネ。

あれは青ジソで漬けたものなんです。

 

そういったところから、ナスと赤シソとお塩だけで作られた

大原のしば漬けは『生しば漬け』とも呼ばれるそうです。

 

京都には“京の三大漬け物”と呼ばれるお漬物があります。

それがこの『大原のしば漬け』、そして『千枚漬』と『すぐき漬』の3つです。

 

『千枚漬け』は“聖護院(しょうごいん)かぶら”というカブを薄切りにして、

昆布やみりん、唐辛子などで漬けたものです。

ちなみに“聖護院”とは京都の地名です。

 

『すぐき漬』の“すぐき”とはカブの仲間で、

それをお塩だけで漬け込んで、乳酸発酵させたものです。

京都では『すぐき』といえば、お野菜のすぐきだけではなく、

『すぐき漬け』のことも意味しています。

 

昔、“しば漬け食べた~い”というコマーシャルがあって(※出演:山口美江さん)

しば漬けがブームになったことありますよネ。

私の父の大好物で、京都に行くと必ずお土産に買って来ます。

私の大好物は千枚漬けと、酸っぱいすぐき漬けです。

 

お漬物、食べたくなりました。

 

 

10/29(木)  『佃煮』

 

ひとくちに佃煮といっても、その種類は100以上もあるそうです。

使われる材料によって種類が分けられていて、例えば昆布やアサリ、

小魚、エビといった魚介類で作られた佃煮は『水産佃煮』。

フキや葉トウガラシ、お豆などで作られた佃煮は『農産佃煮』と

呼ばれています。

そしてイナゴや蜂の子、クルミなどで作られる佃煮もあります。

さらに昆布とシイタケといったように、いくつかの材料を

一緒に煮て作る『混合佃煮』というのもあります。

 

そんな中、私が好きな佃煮が、瀬戸内海に浮かぶ小豆島の

『しじみの海苔佃煮』です。

 

佃煮に欠かせないものにお醤油がありますが、

実は小豆島は全国有数のお醤油の産地で、

400年以上の歴史があるそうです。

現在も島には、仕込みに使うお醤油用の木の桶が

1000本以上もあるそうですよ。

 

私は『やまひら醤油』という、100年以上の歴史を持つ

お醤油屋さんにお邪魔したことがあります。

蔵の中に入ると木の桶にお醤油の匂いが染み付いて、

すごく良い香りがしました。

 

そんな小豆島のお醤油で炊き上げた佃煮はどれも美味しいですが、

その中でも『しじみ海苔佃煮』が好きです。

しじみは栄養豊富で、肝臓の機能を高めたり、

保護したりする働きがある・・といわれていますから、

体にも良さそうですよネ。

 

昔の佃煮はしょっぱかったけど、この頃の佃煮は塩分控えめで

体にやさしい味わいですよネ。

ご飯が進みます。

炊き立ての白いご飯に佃煮のせて・・

ハァ・・お腹が空いてきました。

 

 

10/30(金)  『生卵』

 

以前、ドラマでご一緒させていただいた女優の沢田雅美さんから

撮影の時に、卵を頂いたことがあります。

早速、撮影スタジオの食堂で卵かけご飯にしていただいたんですが、

黄身がオレンジ色でビックリするほど美味しかったです。

 

卵がけご飯といえば専用のお醤油や専門店もあるほど、

私たちに馴染み深いご飯ですが、使う調味料ですとか

トッピングなど、食べ方にもこだわりがあるかと思います。

 

私が好きな食べ方は、炊き立ての白いご飯の真ん中を

少し窪ませて、生卵を落とします。

その上にちりめん山椒、もしくは塩昆布をのせて

『しじみの恵み』というタレをかけていただくのが好きですネ。

 

そして、10月30日は『たまごかけごはんの日』です。

これは島根県雲南市(うんなんし)にあります

『日本たまごかけごはんシンポジウム実行委員会』が定めたものです。

 

どうして10月30日なのかといいますと、

『第1回 日本たまごかけごはんシンポジウム』が開かれたのが

2005年(平成17年)10月30日だったからだそうです。

 

このシンポジウムですが、来場された皆さんが

薪で炊いたご飯に新鮮な卵をかけて、

ひたすら食す・・というものなんだそうです。

 

皆さんはどんな卵かけご飯が好きですか?

 

ご飯のお供って、考えたらたくさんありますよネ。

明太子、ふりかけ、そぼろ・・とか。

白いご飯を主食にする日本に生まれて、

私は本当に幸せです。

 

今週の放送を聴いてお漬物、特にしば漬けを食べたくなりました!という方も

いらっしゃるみたいで(笑)

私もおしゃべりしながら、お漬物とご飯が食べたくなりました(笑)

 

 

■今週の感想 

 

私は白いご飯が本当に好きで、

ご飯のお供は欠かせません。

今週ご紹介したのはほんの一部ですが、

人それぞれこだわりのご飯のお供ってありますよネ。

 

 

【お知らせ① 次週(11/2~)からのテーマ】

 

これからの時期、特に食べたくなる『おでん』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

 

パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/