これがあれば何杯でもご飯が食べられます!
『ご飯のお供』についてです。
■今週(10/26~10/30)のテーマ:『ご飯のお供』
10/26(月) 『味付け海苔』
味付け海苔とは、干した海苔にお醤油や唐辛子などで
味をつけたものです。
私の場合、同じ海苔でも味付け海苔が好きなんです。
1869年(明治2年)、山本德治郎さんという方が
お醤油やみりんで味付けした海苔を開発しました。
それが現在の味付け海苔の原点にあたるものなんだそうです。
この山本德治郎さんは東京・日本橋にあります
海苔の老舗『山本海苔店』の二代目です。
当時は刷毛(はけ)で1枚ずつ味付けしていたので、
生産量が限られてお値段も高かったそうです。
そんな味付けのりの大量生産に乗り出したのが、
大阪にあります『ニコニコのり』です。
1931年(昭和6年)に味付け海苔の機械を開発し、
大量生産が可能になりました。
これによって大阪や関西では、
味付け海苔がポピュラーになったそうですよ。
ちなみに『韓国海苔』も味付け海苔の一種で、
一般的にはお塩とゴマ油で味付けされています。
海苔の有名な産地に佐賀県の有明海がありますが、私は一昨年の冬、
実際に行って本場の海苔漁を体験してきました。
海からの栄養と太陽の光で、美味しい海苔がつくられています。
ハァ~、海苔を食べる国に生まれて良かった~。
これから朝ごはんの方は、召し上がってみてはいかがでしょうか。
10/27(火) 『ちりめん山椒』
しらすをサッ!と塩茹でしたもののことを
『釜揚げしらす』といいます。
この釜揚げしらすを”半干し”、半分乾燥させた状態のものが
『しらす干し』です。
さらに、アメ色になるまで干したものが『ちりめんじゃこ』です。
略して『ちりめん』とも呼ばれています。
『しらす干し』と『ちりめん』は、干し方の度合いが違うんですネ。
ちりめん山椒とは、ちりめんじゃこと山椒の実を
お醤油で炊き上げたものです。
“山椒=粉末”というイメージがあるかと思いますが、
ちりめん山椒に使われるのは、まだ成熟していない青い状態の実
“実山椒(みざんしょ)”が使われています。
とってもキレイな緑色をしています。
ちりめん山椒は京都のお惣菜、おばんざいの1つで
お土産品としても人気が高いです。
海から遠い京の都では、古くからお魚の鮮度を保ちつつ、
美味しく食べようと、様々な知恵と工夫が凝らされました。
ちりめん山椒もその1つなんですよネ。
私は以前、ある番組で京都にあります『こと路』というお店の
ちりめん山椒を味見したことがあります。
その美味しさに収録の次の日、お店に買いに行きました。
同じく京都にあります、老舗料亭『下鴨茶寮(しもがもさりょう)』の
ちりめん山椒も好きです。
他にも『しののめ』、『やよい』、『はれま』といったお店や、
小料理屋さんにつくってもらうちりめん山椒も美味しいです。
一品足りないなぁ~という時の強い助っ人にもなりますし、
簡単にご飯を食べたいなぁ~という時のお供に最高ですよネ。
今夜はぜひご飯にちりめん山椒、いかがでしょうか。
10/28(水) 『しば漬け』
しば漬けの“しば”とは、シソのことです。
しば漬けはナスやキュウリ、ミョウガなどの薄切りと、
赤ジソの葉などを塩漬けにして乳酸発酵させたものです。
古くからシソの産地として知られる、京都・大原の特産で、
歴史あるお漬物です。
大原のしば漬けはナスと赤シソとお塩のみ・・という伝統の作り方で、
自然な旨味と酸味が特徴です
同じしば漬けでも、キュウリやミョウガが入ったものもあれば、
色が赤紫ではなく緑色のものもありますよネ。
あれは青ジソで漬けたものなんです。
そういったところから、ナスと赤シソとお塩だけで作られた
大原のしば漬けは『生しば漬け』とも呼ばれるそうです。
京都には“京の三大漬け物”と呼ばれるお漬物があります。
それがこの『大原のしば漬け』、そして『千枚漬』と『すぐき漬』の3つです。
『千枚漬け』は“聖護院(しょうごいん)かぶら”というカブを薄切りにして、
昆布やみりん、唐辛子などで漬けたものです。
ちなみに“聖護院”とは京都の地名です。
『すぐき漬』の“すぐき”とはカブの仲間で、
それをお塩だけで漬け込んで、乳酸発酵させたものです。
京都では『すぐき』といえば、お野菜のすぐきだけではなく、
『すぐき漬け』のことも意味しています。
昔、“しば漬け食べた~い”というコマーシャルがあって(※出演:山口美江さん)
しば漬けがブームになったことありますよネ。
私の父の大好物で、京都に行くと必ずお土産に買って来ます。
私の大好物は千枚漬けと、酸っぱいすぐき漬けです。
お漬物、食べたくなりました。
10/29(木) 『佃煮』
ひとくちに佃煮といっても、その種類は100以上もあるそうです。
使われる材料によって種類が分けられていて、例えば昆布やアサリ、
小魚、エビといった魚介類で作られた佃煮は『水産佃煮』。
フキや葉トウガラシ、お豆などで作られた佃煮は『農産佃煮』と
呼ばれています。
そしてイナゴや蜂の子、クルミなどで作られる佃煮もあります。
さらに昆布とシイタケといったように、いくつかの材料を
一緒に煮て作る『混合佃煮』というのもあります。
そんな中、私が好きな佃煮が、瀬戸内海に浮かぶ小豆島の
『しじみの海苔佃煮』です。
佃煮に欠かせないものにお醤油がありますが、
実は小豆島は全国有数のお醤油の産地で、
400年以上の歴史があるそうです。
現在も島には、仕込みに使うお醤油用の木の桶が
1000本以上もあるそうですよ。
私は『やまひら醤油』という、100年以上の歴史を持つ
お醤油屋さんにお邪魔したことがあります。
蔵の中に入ると木の桶にお醤油の匂いが染み付いて、
すごく良い香りがしました。
そんな小豆島のお醤油で炊き上げた佃煮はどれも美味しいですが、
その中でも『しじみ海苔佃煮』が好きです。
しじみは栄養豊富で、肝臓の機能を高めたり、
保護したりする働きがある・・といわれていますから、
体にも良さそうですよネ。
昔の佃煮はしょっぱかったけど、この頃の佃煮は塩分控えめで
体にやさしい味わいですよネ。
ご飯が進みます。
炊き立ての白いご飯に佃煮のせて・・
ハァ・・お腹が空いてきました。
10/30(金) 『生卵』
以前、ドラマでご一緒させていただいた女優の沢田雅美さんから
撮影の時に、卵を頂いたことがあります。
早速、撮影スタジオの食堂で卵かけご飯にしていただいたんですが、
黄身がオレンジ色でビックリするほど美味しかったです。
卵がけご飯といえば専用のお醤油や専門店もあるほど、
私たちに馴染み深いご飯ですが、使う調味料ですとか
トッピングなど、食べ方にもこだわりがあるかと思います。
私が好きな食べ方は、炊き立ての白いご飯の真ん中を
少し窪ませて、生卵を落とします。
その上にちりめん山椒、もしくは塩昆布をのせて
『しじみの恵み』というタレをかけていただくのが好きですネ。
そして、10月30日は『たまごかけごはんの日』です。
これは島根県雲南市(うんなんし)にあります
『日本たまごかけごはんシンポジウム実行委員会』が定めたものです。
どうして10月30日なのかといいますと、
『第1回 日本たまごかけごはんシンポジウム』が開かれたのが
2005年(平成17年)10月30日だったからだそうです。
このシンポジウムですが、来場された皆さんが
薪で炊いたご飯に新鮮な卵をかけて、
ひたすら食す・・というものなんだそうです。
皆さんはどんな卵かけご飯が好きですか?
ご飯のお供って、考えたらたくさんありますよネ。
明太子、ふりかけ、そぼろ・・とか。
白いご飯を主食にする日本に生まれて、
私は本当に幸せです。
今週の放送を聴いてお漬物、特にしば漬けを食べたくなりました!という方も
いらっしゃるみたいで(笑)
私もおしゃべりしながら、お漬物とご飯が食べたくなりました(笑)
■今週の感想
私は白いご飯が本当に好きで、
ご飯のお供は欠かせません。
今週ご紹介したのはほんの一部ですが、
人それぞれこだわりのご飯のお供ってありますよネ。
【お知らせ① 次週(11/2~)からのテーマ】
これからの時期、特に食べたくなる『おでん』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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