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2021.06.18

女優•岸惠子さん語った女優絶頂期から、突然のフランスへの旅立ち、そして未来に向けて決断

女優として、作家として活躍する岸惠子さん登場

自伝「卵を割らなければ、オムレツは食べられない」で語られた、

女優デビュー、女優絶頂期から、突然のフランスへの旅立ち、国際結婚、

そして新たな人生に向けて決断した別れ。

大事なものを破って未知の世界に踏み出したエピソード、

さらに、今を生き抜くヒントを伺いました。

 

『岸惠子自伝』特設サイト コチラ

波乱万丈の人生

女優として多くの作品に出演し、人気絶頂の中パリへ渡った。

自伝「卵を割らなければ、オムレツは食べられない」には

アクティブで波乱万丈な自身の人生を綴っている。

人生の中で女優の部分はほんの少しで、

自伝的エッセイ集のような物だと考えている。

「卵を割らなければ、オムレツは食べられない」はフランスの

有名なことわざで、何かを新しい物を作る時には、

他の何かを壊す必要がある、という意味がある。

本を読み進めていくと、言葉の真の意味が理解できる。

実際に自身は3度も大きな壁に直面し、様々な経験をしてきた。

この他にもたくさんの著書や翻訳、エッセイを手がけている。

自分としては生きること、旅する事に夢中になっていたら

多くの著書を自然に記していたというように、感じている。

 

イヴ・シァンピさんの存在

現在は、自身が育った横浜に戻って暮らしている。

12歳の時に空襲がきて、周りの人が隠れる中、

直感で防空壕から飛び出した。

そのおかげで、九死に一生を得る事が出来た。

そんな経験も自伝「卵を割らなければ、オムレツは食べられない」

に描写している。その時、ただ大人の言う事を聞いているだけではダメだと思い、

子供である事から卒業し、大人になろうと決意をした。

その後女優となり、24歳の時に一度女優業を休み

医師・映画監督であるイヴ・シァンピさんとの結婚を機に

フランス・パリでの生活をスタートした。

異性としての好意だけでなく、人間として尊敬をしていた。

そんなイヴ・シァンピさんに「あなたは日本だけで止まっていてはいけない

一緒に世界を見よう」と勧めてくれて、その時、自伝の副題でもある

「卵を割らなければ、オムレツは食べられない」という言葉をかけられた。

 

止まらない好奇心

自身初の、正式な著書は「巴里(パリ)の空はあかね雲」。

とても綺麗な日本語や表現、描写が散りばめられていて、

例えば、今はあまり馴染みのない言葉に「たなごころ」という

言葉があり、掌という意味がある。昔の言葉はとても

美しい言葉が多いが、今の言葉もとても格好がいいと感じている。

意味を理解出来ない言葉も多いが、それは悪い事ではなく、

今の時代には合っていると考えている。時代は変わるもので、

人の心も必ず移りゆくと考えている。どんな事にも好奇心があり、

「砂の界(くに)へ」という著書にはイラン・テヘランでの

旅の記録を綴っている。テヘランでは酷い目にもあった。

手錠をかけられそうになったり、血で染まった噴水など・・・

とにかく興味を持つと危険な場所でも、考える前に行動してしまう。

 

別れの啖呵

当時の夫であるイヴ・シァンピさんを追いかけて

フランスへ渡り一緒に現地で映画を撮影したり、

日本に戻って映画を撮影したりなど、一時期は日本とパリを

行き来するような生活だった。自身の不在が多かった事もあり、

ある女性がイヴ・シァンピさんの元に現れ離婚に至った。

当時その女性はイヴ・シァンピさんには、とてもふさわしい女性には

見えなかったが、別れるという苦渋の決心をした。

その時の心情を啖呵という形で、著書「巴里(パリ)の空はあかね雲」に

残している。その心情を綴った啖呵を自ら朗読。

イヴ・シァンピさんへの思い、相手女性への怒り、

女優としてのプライド、多くの心情を鮮明に表現している。

当時は後先を考えず何も持たずに、当時のパリの家を飛び出した。

日本人の美意識という、とても儚いこだわりや、

綺麗にスマートに、という自分に対する見栄からきた行動だと感じている。

 

幸せに年齢は関係ない

自著には多くの、繊細で美しい言葉を残している。 

例えば、「ハイティーンの女の子がお化粧をしている顔は花のように美しく、

60歳ぐらいのおばあさんが待合室の隅っこで、こっそりとコンパクトを

覗いている顔は抱きしめたくなるほど愛おしい」という言葉は、

40代の時に書いた言葉で、実際に自身が60歳の時は、

自画自賛できるほどに、素晴らしいものだった。

自分が求めれば何歳でも素晴らしい風景は必ず広がってくる。

自伝「卵を割らなければ、オムレツは食べられない」は

若い人達にもぜひ読んで欲しいと思っている。

ぜひ殻にこもらず飛び出して行って欲しい。

日本人は優しくて、教養もあり、多くの美質があるが、

こもってばかりではもったいない、特に若い世代の人たちには

外に出て、多くの世界を経験して欲しい。

コロナ禍もとても苦難は多いが、これまでに何度も世界は

危機や困難を乗り越えてきている。周りに頼るだけではなく、

一人一人が自分で出来ることを改めて考えて欲しい。

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