ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2025.08.24

サンデー早起キネマ『海辺へ行く道』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”

8/24の1本目は、ものづくりに夢中な子供たちと秘密だらけの大人たち…優しさとユーモアに満ちたちょっとおかしな人生讃歌
『海辺へ行く道』

原作は、孤高の漫画家・三好銀氏の晩年の傑作「海辺へ行く道」シリーズ。
独特な絵と世界観で、ささやかな日常と時に胸を締めつける思いに溢れたファンタジックなのにリアリティーに満ちた海辺の街の物語です。

メガホンを取ったのは、『ウルトラミラクルラブストーリー』『俳優 亀岡拓次』『いとみち』などの横浜聡子監督。
原作の三好さんから「否定もせず肯定もせず、ただ人の存在を丸ごと受け止める寛容さ、そしてユーモア」を学んだといいます。
本当に全編、温かで遊び心溢れるユーモアに満ちた作品なのです。

物語の舞台は、“アーティストの移住”を積極的に推進しているとある海辺の街。
のんきな14歳の美術部員・奏介とその仲間たちは、 夏休みにもかかわらず、演劇部に依頼された絵を描いたり、新聞部の取材を手伝ったりと忙しい毎日を送っています。
街には、あやしげな“アーティスト”たちがウロウロしています。そんな大人たちから、奏介たちに、ちょっと不思議な依頼が次々に飛び込んできます。
映画は3部に分かれて、奏介たちの周りで起きる日常の出来事が綴られていきます。
ものづくりに夢中で自由奔放な子供たちと、秘密と嘘ばかりの大人たち。 果たして、何が起きるのか?

主演の奏介役は、約800人のオーディションで選ばれた15歳の原田琥之佑さん。『サバカン SABAKAN』もよかったですが、今回も飄々と美術にまい進する姿がいいんです。
街を彩る登場人物たちは、麻生久美子さん、高良健吾さん、唐田えりかさん、剛力彩芽さん、菅原小春さん、諏訪敦彦さん、村上淳さん、宮藤官九郎さん、坂井真紀さんなど個性豊かな大人たちに加え、蒼井旬さん、中須翔真さん、山﨑七海さん、新津ちせさんといった実力派の若手俳優たちが集結。

ものづくりに夢中な子どもたちが愛らしいですし、とにかく出てくる大人たちがみんなヘンで面白いんです。
大人の身としては「ああ、いい加減でもいいのかなぁ。いい加減は良い加減。子供たちは勝手にちゃんと育つんだ」…と肩の荷が下りたりします。

大事件は起きませんが、日常としては想像を超える面白いことが起きて、子どもたちがそれをかわすように受け止め我が道を行く様子にほっこり。
そして、美しい空と海の青、雲と砂の白、山の緑…小豆島の大自然が、子どもたちに自由を与え、しょうもない大人たちを大らかに受け止めてくれるのです。
すべての登場人物が愛おしく、優しさとユーモアに満ちた、ちょっとおかしな人生讃歌をご堪能あれ!

『海辺へ行く道』
8 月 29 日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

公式サイト:映画『海辺へ行く道』公式サイト|8.29公開
原作:三好銀「海辺へ行く道」シリーズ(ビームコミックス/KADOKAWA 刊)
監督・脚本:横浜聡子
出演:原田琥之佑
麻生久美子 高良健吾 唐田えりか 剛力彩芽 菅原小春
蒼井旬 中須翔真 山﨑七海 新津ちせ
諏訪敦彦 村上淳 宮藤官九郎 坂井真紀
製作:映画「海辺へ行く道」製作委員会
配給:東京テアトル、ヨアケ
©2025 映画「海辺へ行く道」製作委員会

最新番組ブログ
    パーソナリティ
    • ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

    • 過去のホームページ
    • 中山秀征の有楽町で逢いまSHOW
    • 週刊 なるほど!ニッポン
    • ウィークエンド・ケアタイム 「ひだまりハウス」 ~うつ病・認知症について語ろう~