ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2025.07.20

サンデー早起キネマ『行きがけの空』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”

7/20の3本目は、少女の心に射し込む静かな光の物語
『行きがけの空』

北海道・小樽に住む高校生・星野美歩は、母の遺品を整理中に古い携帯電話を見つけます。そのアルバムには、若い頃の母と見知らぬ男性…東京で活動する舞台俳優・望月建斗の姿がありました。
母の死をきっかけに自らのルーツを知りたいと願った美歩は、思い切って建斗に手紙を送ります。数日後、小樽にやってきた健斗と美歩は、母・深雪の過去について語り合いました。
「もしかしたら、自分が彼女の父親かも?」
「もしかしたら、望月さんが私の父親かも?」
過去の断片をつなぎ合わせながら、ふたりは互いの喪失と向き合います。
やがて浮かび上がる封じられた痛みと、思いがけない“つながり”により家族という言葉では語れない絆が生まれていくのです。

主人公の望月建斗を演じるのは、三浦貴大さん。とつとつと語る言葉が胸に沁みこみ、物語に深みを与えています。改めていい役者さんだなと思いました。
ダンスの才能がある高校生の星野美歩には、『ミッドナイトスワン』の服部樹咲さん。自分が切り開く未来を自由に羽ばたいていくような圧巻のダンスシーンを見せてくれました。

そして、建斗の妻・涼子役の菜 葉 菜さんが素敵でした。末期がんを患いながらも、夫に寄り添い大きく受け止める優しく明るく素敵な女性がぴったりでした。

そしてもう一つの主人公は小樽の街。
シンボルの運河をはじめ祈りを捧げたくなる神聖なステンドグラス美術館、
美術品のように美しいオルゴール専門店、歴史を感じる倉庫など小樽の街が堪能できます。

人は、いつか自分の過去、自分がしてきたことに向き合い、決着をつけなければならない時が来るのかもしれません。
その上で、誰かに何かをしてあげたいと思える気持ちがすごく素敵だと思いました。
こんな生き方ができたら、世の中が変わるかもしれません。

「行きがけ」…その意味は、どこかに行く途中、どこかに行くついで。
空は、彼らの、私たちの人生かもしれません。これまで生きてきた証、これから続く未来…過去と未来の間で見上げる行きがけの空に、あなたは何を見つけるでしょうか?

『行きがけの空』
7 月 25 日(金)よりイオンシネマ小樽にて先行公開
8 月 1 日(金)より新宿武蔵野館他全国順次公開

公式サイト:行きがけの空 公式サイト | River Stone World
三浦貴大 服部樹咲 菜 葉 菜
藤丸千 大高洋子 神村美月
茂手木桜子 / 片山友希 草野康太
監督:西谷真一 
脚本:田中晶子 
音楽:谷口尚久
2025|日本|カラー|100 分|DCP5.1ch|アメリカンビスタ
©2025「行きがけの空」フィルムパートナーズ

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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