ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2025.06.08

サンデー早起キネマ『おばあちゃんと僕の約束』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”

6/8の3本目は、温かな涙とユーモアで描くタイの家族の物語
『おばあちゃんと僕の約束』

“アジアのA24”と称される新進気鋭の映画スタジオGDHの最新作です。
全世界で驚異の約120億円超えを達成し、タイ映画の世界興行収入歴代1位。さらに、第97回アカデミー賞 国際長編映画部門のタイ代表として、タイ映画として初めてショートリストにも選ばれています。

それほどまでにタイ国内外の多くの人々に受け入れられたのは、祖母と孫を中心にした三世代が織りなす家族の物語。
主人公は、大学を中退してゲームの実況配信でお金持ちになることを夢見ている青年エム。
そんな中、父方の祖父の介護をしていた従妹のムイが祖父の遺言で豪邸を相続したと聞き、自分も楽して暮らすにはどうしたらいいか画策します。
エムの祖母メンジュは、一人暮らしで、お粥を売って生計を立てていますが、ある日、彼女がステージ4のガンに侵されていることが判明。そこでエムは、遺産目当てにメンジュを介護しようと一緒に暮らすことに。
しかし、生活様式も考え方も価値観も何もかも違うメンジュと暮らすうちに、エムの気持ちが次第に変化していくのです…。

エムを演じたのは、タイを代表する大人気歌手で俳優のビルキンことプッティポン・アッサラッタナクン。
世界中で注目されたBLドラマ「I Told Sunset About You〜僕の愛を君の心で訳して~」でW主演を務め、大ブレイク。これが映画初主演です。
一方、祖母メンジュ役のウサー・セームカムは、78歳にして長編デビューとなりました。

この二人の会話や立ち振る舞いが、本当の祖母と孫のように自然で
クスっと笑ってしまう温かなユーモアに溢れています。
死を目前にしたおばあちゃんの遺産を狙うという不謹慎な動機から始まっているのに、まったく嫌な感じがしません。根底に大きな愛が感じられるからなんですよね。
おばあちゃんと一緒に暮らすことで、どんどん価値観が変わり成長していくエムの姿に泣けます。

家族の愛と摩擦、世代間の価値観や文化の違い、老後の孤独など、どんな家族にもある問題が描かれていて、祖父母世代、父母世代、孫世代…どの立場の方も共感できます。
美しい街並みや、葬儀の方法・お墓などタイの文化も興味深いですよ。
自分にとって家族って…この作品を観たら、自分の家族を思わずにはいられなります。

『おばあちゃんと僕の約束』
6月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国順次公開

公式サイト:映画『おばあちゃんと僕の約束』公式HP
監督・脚本:パット・ブーンニティパット(TV版「バッド・ジーニアス」) 
脚本:トッサポン・ティップティンナコーン
出演:プッティポン・アッサラッタナクン(ビルキン) ウサー・セームカム サンヤー・クナーコン サリンラット・トーマス(『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』) ポンサトーン・ジョンウィラート トンタワン・タンティウェーチャクン
2024年/126分/タイ/原題:Lahn Mah/カラー/5.1ch/1.85:1
日本語字幕:小河恵理 後援:タイ国政府観光庁 
配給:アンプラグド
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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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