おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
3/16は、作品の世界観にドップリ浸れる名作を3本ご紹介。
2本目は、北村匠海さん主演。公務員、闇堕ち−地獄の果てに希望はあるのか?破滅への転落と“今そこにある”恐怖を描くサスペンス・エンターテインメント
『悪い夏』
原作は、日本アカデミー賞で3部門を受賞した「正体」でもおなじみ染井為人氏のデビュー作にして15万部を売り上げた傑作小説。
「クズとワルしか出てこない」と話題を呼び中毒者続出の極悪小説を映画化したのは、『ビリーバーズ』の城定秀夫監督、脚本は『ある男』の向井康介氏。面白くないはずがありません。
主人公は、市役所の生活福祉課でケースワーカーとして働く佐々木。
ある日、同僚の宮田から「先輩の高野が、生活保護受給者のシングルマザーに肉体関係を迫っているようだ」と真相究明の手伝いを頼まれます。真面目で気弱な佐々木は、正義感に燃える宮田の頼みを面倒くさいと思いながらも断ることができず、その女性、育児放棄寸前のシングルマザー・愛美のもとを訪ねます。
愛美は高野との関係を否定しますが、実は裏社会の住人と通じていて、ある犯罪計画の片棒を担ごうとしていたのです。そうとは知らず、徐々に愛美に惹かれてゆく佐々木。悪夢のようなひと夏が始まろうとしていました……。
果たして、佐々木が突き落とされた地獄の果てに希望はあるのでしょうか?
主人公の佐々木役は、制作陣が最初からイメージしていたという北村匠海さん。
あんなにイケメンなのに、ちょっと情けない役が本当にハマるんですよね。今回は史上最強の似合いっぷり。闇堕ちしていく変化の過程なども素晴らしく、引き込まれます。
そして、色仕掛けで佐々木を犯罪へと巻き込んでいく育児放棄寸前のシングルマザー・愛美には、日本アカデミー賞で優秀主演女優賞を受賞したばかりの河合優実さん。
裏社会の住人で裏で糸を引く極悪人・金本には、いい人も悪い人もオールマイティの窪田正孝さん、異常なほど正義に固執する佐々木の同僚・宮田に伊藤万理華さん、愛美を脅迫し肉体関係を迫る佐々木の先輩・高野に毎熊克哉さん、他に、竹原ピストルさん、木南晴夏さんなど、豪華俳優陣のクズの競演はお見事です!
え?そこまで?な「クズとワルしか出てこない」のは確かなのですが、みんな人間らしいんです。
人間の欲や業を憚ることなく前面に出す人とそれに振り回される人、おかしな社会の仕組みを利用する人と利用されてしまう人…人間って弱くて可哀そうで愛らしい生き物なんですよね。人間の愚かさと同時に、このようなことは実際に起きているのかもしれないとリアルに思える恐怖も味わえます。
『悪い夏』
3月20日(木・祝)全国公開
公式サイト:waruinatsumovie.com
北村匠海、河合優実、窪田正孝、竹原ピストル、木南晴夏、伊藤万理華、毎熊克哉、箭内夢菜
監督:城定秀夫
原作:染井為人『悪い夏』(角川文庫/KADOKAWA刊)
脚本:向井康介
音楽:遠藤浩二
配給:クロックワークス
Ⓒ2025 映画「悪い夏」製作委員会
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