おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
1/26は、映画ならではの楽しみが見つかる3本をご紹介。
3本目は、フランス映画界を代表するアルノー・デプレシャン監督の自伝的映画。映画への愛に溢れた物語
『映画を愛する君へ』
デプレシャン監督は、『キングス&クイーン』や『クリスマス・ストーリー』などで、数々の映画賞にノミネートされ、日本の映画ファンからも人気が高い名匠。
この作品は、19世紀末に誕生してから現在に至るまでの映画の魅力と魔法を語り尽くす、映画への深い愛と映画館への賛美に満ちたシネマ・エッセイです。
主人公ポール・デュダリスに、監督自身を投影した自伝的映画。ポールが初めて映画館を訪れた幼少期、映画部で上映会を企画した学生時代、評論家から映画監督への転身を決意した成人期が、映画史と共に描かれます。
本編にはなんと、映画史に功績を残した50本以上の名作が登場します。
リュミエール兄弟による映画の発明から、アベル・ガンスの『ナポレオン』(27)、フランク・キャプラ『或る夜の出来事』(34)、アルフレッド・ヒッチコック『北北西に進路を取れ』(59)、黒澤明『乱』(85)、クロード・ランズマン『SHOAHショア』(85)、ジェームズ・キャメロン『ターミネーター2』(91)、『ノッティングヒルの恋人』(99)など、世界中の様々なジャンルの映画が洪水のようにスクリーンから溢れ出てきます。
名作が次から次へと流れてきて、ワクワク!見ていてとっても楽しかったです。
作品の最初に「映画は時間と運動の記録だ」といっていますが、現実がフィルムに記録され、スクリーンに映ると輝き出す!まさしくそれを実感しました。
映画史なんていうとちょっと小難しいのかなぁと思いがちですが、そんなことはありません。
監督が「本作の主題は“私たち”映画の観客」と語るように、観客の視点で映画愛が描かれているので、登場する映画を知らなくても単純に楽しめます。
途中、ドキュメンタリーでインタビューが挟まれるのですが、これがまた楽しい!
自分の中の映画に対する思いが整理されたような気がしました。
リュミエール兄弟が映画を発明して今年で130年、映画愛を再確認するにはぴったりな作品です。
映画は私たちの人生にどれほどの影響をもたらすのか——。これは、デプレシャン監督にとっての『ニュー・シネマ・パラダイス』!監督が贈る映画と映画館へのラブレターを、ぜひ映画館で受け取ってください!
『映画を愛する君へ』
1月31日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次公開
公式サイト:映画『映画を愛する君へ』公式サイト
監督・脚本:アルノー・デプレシャン
脚本:ファニー・ブルディーノ
出演:ルイ・バーマン クレマン・エルヴュー=レジェ フランソワーズ・ルブラン ミロ・マシャド・グラネール(『落下の解剖学』) サム・シェムール ミシャ・レスコー ショシャナ・フェルマン ケント・ジョーンズ サリフ・シセ マチュー・アマルリック(『フレンチ・ディスパッチ』)
2024年/88分/フランス/原題:Spectateurs! 英題:Filmlovers!/カラー/5.1ch/2.35:1/日本語字幕:福原龍一
配給:アンプラグド
© 2024 CG Cinéma / Scala Films / Arte France Cinéma / Hill Valle
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