ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2024.12.01

サンデー早起キネマ『雨の中の慾情』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
12/1は、映像の素晴らしさと役者さんたちの見事な演技に脱帽する3本。

1本目は、成田凌さん主演。2人の男と1人の女の切なくも激しい性愛と情愛が入り交じる数奇な衝撃のラブストーリー
『雨の中の慾情』

原作は、今年デビュー70周年の伝説の漫画家・つげ義春さんの短編「雨の中の慾情」。
メガホンを取ったのは、『岬の兄妹』『さがす』の片山慎三監督です。
アジア映画で史上初のアカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督の助監督として研鑽を積みました。

主人公は、貧しい北町に住む売れない漫画家・義男。
アパート経営の他に怪しい商売をしているらしい大家の尾弥次から、自称・小説家の伊守と一緒に引っ越しの手伝いを頼まれ、離婚したばかりの福子と出逢います。
義男は、妖艶で魅力的な福子に心奪われますが、どうやら福子には恋人がいるようです。
一方、伊守は、自分の小説を掲載しようと、怪しげな出版社員を雇い、裕福な南町で流行っているPR誌を真似して北町のPR誌を企画。その広告営業を手伝わされることになる義男。
程なく、福子と伊守が義男の家に転がり込んできて、義男は福子への熱い想いを抱えたまま、三人の奇妙な共同生活が始まるのですが…。

義男を演じたのは、“佇まいだけで物語れる役者”として片山監督から役を任された成田凌さん。
妖艶で儚げな雰囲気の未亡人・福子役は、中村映里子さん。
胡散臭いのに憎めない人たらし・伊守には、森田剛さん。
キーマンの尾弥次には、竹中直人さん。
役者さんたちが、本当に素晴らしく、目が離せません。

目が離せないといえば、「え?初っ端から?一体何?」と度肝を抜かれるシーンから始まり、次から次へと畳みかけるような展開!この先どうなるの?とスクリーンにくぎ付けになります。
そして、物語が進むにつれて、ああ、そういうことだったのかと、合点がいく仕組み。

どこか異国情緒がある色鮮やかな映像がとても綺麗。それもそのはず、ほとんどが台湾で撮影されました。昔の日本らしい景色もたくさん残っています。
実はこの作品、戦争を描いてもいるのですが、夢のようなシーンが多く、その対比が素晴らしいのです。
圧倒的な映像美で描くままならない運命に翻弄された男女のラブストーリーを是非映画館の大スクリーンでご堪能下さい。

『雨の中の慾情』
11月29日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

公式サイト:映画『雨の中の慾情』公式サイト
成田凌
中村映里子 森田剛
足立智充 中西柚貴 松浦祐也 梁秩誠 李沐薰 伊島空
李杏 / 竹中直人
監督・脚本:片山慎三 
原作:つげ義春 「雨の中の慾情」
製作:映画『雨の中の慾情』製作委員会 
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
©2024 「雨の中の慾情」製作委員会
  

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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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