おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
7/14は、ベストセラー小説の映画化。壮大な物語が今を生きる私たちに語りかける2本をご紹介。
1本目は、激動の20世紀、アルプスに生きた名もなき男の愛と幸福に満ちた80年を描く
『ある一生』

原作は、世界40言語で翻訳、160万部以上発行され、“世紀の小説”“小さな文学の奇跡”などと評されたローベルト・ゼーターラーの同名小説。
激動の20世紀、80年にわたって暴力、戦争、貧困に耐えなければならなかったアンドレアス・エッガーの孤独な苦難の人生を描いています。

1900年頃のオーストリア・アルプス。青空の下、雪山や若い緑に彩られた美しい自然の中、荷馬車に揺られ孤児の少年アンドレアス・エッガーが、渓谷にある遠い親戚の農場にやってきます。
しかし、農場主にとって孤児は安い働き手に過ぎず、心身ともに虐げられた彼にとって心の支えは老婆のアーンルだけでした。
我慢の日々、やがて成長したエッガーは、彼女が亡くなると農場を出て、日雇い労働者として懸命に働きます。
その後、渓谷に電気と観光客をもたらすロープウェーの建設の仕事を得、最愛の人マリーとも出会い、山奥の木造の小屋で充実した結婚生活を送り始めます。しかし、幸せな時間は長くは続きませんでした・・・。
やがて、第二次世界大戦が勃発。エッガーも召集されましたが、ソ連軍の捕虜となり、何年も経ってから、ようやく谷に戻ることができました。
そして、時代は変わり、観光客で溢れた渓谷で、人生の終焉を迎えたエッガーは自分の人生を振り返るのです。

エッガーの80年の激動の人生を3人の俳優が演じました。青年期を新人のシュテファン・ゴルスキー、老齢期を性格俳優のアウグスト・ツィルナー、幼少期は新人のイヴァン・グスタフィク。
3人が1人の人間として、時代を繋げていくリアルな演技に驚きました。
監督は、スイス映画界の革新者といわれるハンス・シュタインビッヒラー。
この作品について、「私たちの人生に欠かせない“愛”と“充実感”についての寓話であり、成果重視の現代社会を映す鏡である」と述べています。

観終わった後、あまりにも壮大で壮絶なエッガーの人生にだたただ驚き放心状態でした。
身を切られるほどに辛いことがあっても、彼は自分の人生を受け入れ納得しているように見えました。
でもそれは、彼が、幸福な瞬間と大きな愛を持っているからなのだと思えました。
「もっともっと」と欲望に支配されている私たちに、“足るを知る”…必要なものは全て自分の中にあると、静かに教えてくれるようでした。
とても哲学的なセリフの数々に刺激を受け、幸せな人生とは何なのか、考えさせられました。
波乱万丈な彼の人生を見届けた時、涙が流れるのはなぜなのでしょう。

『ある 一生』
7 月 12 日( 金 )、新宿武蔵野館 ほか 全国 順次 ロードショー
公式サイト:映画『ある一生』公式サイト (awholelife-movie.com)
監督:ハンス・シュタインビッヒラー
脚本:ウルリッヒ・リマー
出演:シュテファン・ゴルスキー、アウグスト・ツィルナー、アンドレアス・ルスト、ユリア・フランツ・リヒター
2023年/ドイツ=オーストリア映画/ドイツ語/ 115分/カラー/シネスコサイズ/ G
原題:Ein Ganzes Leben 英題: A Whole Life
原作:「ある一生」ローベルト・ゼーターラー 著 、浅井晶子訳 (新潮クレスト・ブックス)
配給:アット エンタテインメント
©2023 EPO Film Wien/ TOBIS Filmproduktion München

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