ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

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2024.06.30

サンデー早起キネマ『郷愁鉄路~台湾、こころの旅~』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
6/30は、監督が熱望して生まれた渾身の3本をご紹介。

3本目は、鉄道と鉄道員の姿を記録した台湾で初めての鉄道文化ドキュメンタリー映画
『郷愁鉄路~台湾、こころの旅~』

台湾、または鉄道がお好きな方はご存知でしょうね。
台湾南部の鉄道路線「南廻線」。パイナップル畑や線路の近くまで迫る海など大自然の中をSLやディーゼル列車がのんびりと走り抜ける旅情豊かな路線です。
しかし、2020年に全線で電化されて、だいぶ変わってしまいました。
そんな失われていく沿線の原風景と鉄路をカメラにおさたのが、台湾でドキュメンタリー監督として活躍するシャオ・ジュイジェン監督。
4年の歳月をかけ、鉄道員やその家族、「南廻線」を愛する人々の想いを記録として残したのです。

深い山の緑と真っ青な海の間を縫うように走る南廻線は本当に美しい景色なのですが、開通させた当時の苦労を語る人々のインタビューを聞くと涙が流れます。
山の中の測量から始まり、地図を起こし、計画を練る。そして、トンネルを掘って線路を敷く…どれほど多くの方が血の滲むような苦労をし、どれほどの方が命を賭けたのか。
そして、同時に南廻線を愛する人々の思いがひしひしと伝わってきます。電車を走らせる運転手さんの苦労、それを支える家族の方の献身など、引き込まれてしまいました。
根底にあるのは、南廻線への愛と自分たちが守っているという誇りなんですよね。
南廻線を巡る人々の物語は、台湾の歴史でもあります。人と人を、時代をつなぐ鉄道。
駅舎も人々の風情も大自然も、日本人にとっては、懐かしい気分になるから不思議です。

私は電車の旅は好きでも、撮り鉄でも乗り鉄でもありませんが、この作品、とっても好きです!
台湾の方々が愛情深く守ってきた南廻線に乗って旅をしている気分にもなれます。
人や物を運ぶだけではない、人と人のこころをつなぐ鉄道の旅に出かけませんか?

『郷愁鉄路~台湾、こころの旅~』
7 月5 日(金)より新宿武蔵野館他全国順次公開
監督:シャオ・ジュイジェン(蕭菊貞)
2023 年/台湾/106 分/DCP/原題:南方、寂寞鐵道/英題:On The Train/日本語字幕:樋口裕子/翻訳協力:小田急電鉄株式会社/G
配給:武蔵野エンタテインメント
©Pineal Culture Studio

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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