ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2023.12.10

サンデー早起キネマ『市子』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
12/10は、映画が作り上げる世界の可能性に浸れる3本をご紹介。

1本目は、杉咲花さん主演、過酷な宿命を背負ったひとりの女性の切なくも壮絶な人生を描く衝撃作
『市子』

川辺市子は、3年間仲良く暮らしてきた恋人・長谷川義則からのプロポーズを受けた翌日、突然、失踪してしまいます。 あんなに幸せそうだったのに…。
途方に暮れる長谷川の元に、市子を探しているという刑事・後藤が訪ねてきて、市子の写真を見せ、「この女性は誰なのでしょうか?」と尋ねるのです。
居ても立っても居られない長谷川は、市子の行方を追って、昔の友達や幼馴染、高校の同級生…と、これまで市子と関わりがあった人々を訪ね歩き、かつて市子が違う名前を名乗っていたことをつきとめます。そして長谷川は、市子を探す中で、彼女が生きてきた壮絶な過去と真実を知ることになるのです。
出生時から背負った悲しき宿命。名前を変え、年齢を偽り、社会から逃れるように生きてきた…なぜ、市子はそんな人生を歩まなければならなかったのか?
そして、市子が、幸せな暮らしを自ら手放しても、手に入れたかったものとは?

痛ましいほどの過酷な家庭環境で育ちながらも、「生きること」を諦めなかった川辺市子役は、杉咲花さん。「撮影を共にした皆さまと、精根尽き果てるまで心血を注いだことを忘れられません。
その日々は猛烈な痛みを伴いながら、胸が燃えるほどあついあついものでした」と語っています。
全身で叫んでいるような凄まじい演技に、観ているこちらの胸が抉られるようでした。

市子の恋人・長谷川に、若葉竜也さん。だんだん明らかになっていく市子の真の姿に驚き戸惑う…揺れ動く感情を表す繊細な演技に目が離せませんでした。素晴らしかったです。
さらに、森永悠希さん、渡辺大知さん、宇野祥平さん、中村ゆりさんなど演技派が脇を固めます。

原作は、この作品を監督した戸田彬弘氏が主宰する劇団チーズtheaterの人気の舞台「川辺市子のために」。原作が舞台のせいか、とても面白いつくりなんです。
市子の知られざる人物像や過去が、第三者の目線から描き出されていく、例えて言うならまるで黒澤明監督の『羅生門』のような不思議な感覚です。
全てが明らかになった時あなたは何を思うのでしょうか?

『市子』
12月8日(金)
テアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開

公式サイト:12/8(金)公開『市子』公式サイト (happinet-phantom.com)
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2023 映画「市子」製作委員会

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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