おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
11/5は、多様性・ダイバーシティの意味を今一度ちゃんと考察したくなる3本をご紹介。
1本目は、朝井リョウ氏のベストセラー小説待望の映画化!
今、この時代にこそ必要とされる、心を激しく揺り動かす、痛烈な衝撃作
『正欲』
11/1まで開催された東京国際映画祭では、最優秀監督賞と観客賞の2冠に輝いた群像劇、やがて結びついていく5人の物語です。
横浜で暮らす検事の寺井啓喜は、息子が不登校になり、教育方針を巡って度々妻と衝突しています。
広島のショッピングモールで販売員として働く桐生夏月は、実家暮らしで代わり映えのしない日々を繰り返していますが、ある日、中学の時に転校してしまった佐々木佳道が地元に戻ってきたことを知ります。
大学のダンスサークルに所属し、準ミスターに選ばれるほどの容姿を持つ諸橋大也。
学園祭のダイバーシティをテーマにしたイベントで、大也が所属するダンスサークルの出演を計画した神戸八重子はそんな大也を気にしていました。
違う場所、違う人生、違う境遇で生きる5人は、誰も予想できなかった感情で、少しずつ少しずつ、近づいていくのです。その先に待っているものとは?
主人公の啓喜を演じるのは『半世界』『窓辺にて』などで高い評価を得てきた稲垣吾郎さん。一般市民を代表するような視点を持つ啓喜を、圧倒的な存在感で演じました。
夏月役は、映画・ドラマを問わず、数々のヒット作でその瑞々しさが評価されている新垣結衣さん。今回は、複雑な心のひだを繊細に演じ、今までに見たことのない新垣さんがそこに居ました。
夏月と感情を共有していく佳道役は、今年も数々の出演作が公開、その演技力が絶賛されている磯村勇斗さん。見るたびに違う役柄を自分のものにしている素晴らしい役者さんですよね。
また、大也を演じた佐藤寛太さんは、台詞だけでなく、ダンスシーンでも感情を見事に表現しています。
そして、八重子役には、映画初出演の東野絢香さん。誰もが持つ心の弱さと強さを切なく体現しました。
メガホンを取ったのは、『あゝ、荒野』『前科者』の岸善幸監督。
原作を読んで「“普通”ではないと片付けられてしまう人間と、“普通”という価値観に拘る人間の、それぞれの苦しみに胸を抉られ共鳴した」といいます。
「自分たちの感覚がぐらついていくような共感を観客に持ってもらいたい」という監督の思惑通り、普通ってなんだろう?と定義も価値観もわからなくなってきます。
“なんでもあり”とは違うけれど、個性は認めて欲しい…「みんな違ってみんないい」ってちゃんと言える時代になってほしいと心から思いました。“正しい欲”の意味も深いです。
『正欲』
11月10日(金)、全国ロードショー!
https://www.bitters.co.jp/seiyoku/
出演:稲垣吾郎 新垣結衣 磯村勇斗 佐藤寛太 東野絢香 山田真歩 宇野祥平 渡辺大知 徳永えり 岩瀬亮 坂東希 山本浩司
監督:岸善幸
脚本:港岳彦
原作:朝井リョウ『正欲』(新潮文庫刊)
制作:murmur
製作プロダクション:テレビマンユニオン
配給:ビターズ・エンド
©2021 朝井リョウ/新潮社 ©2023「正欲」製作委員会
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