サンデー早起キネマ『火の鳥エデンの花』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
10/29は、より良く生きるための気づきをもらえる3本ご紹介。

3本目は、1300年を生き、宇宙を駆け抜けた女性の“愛の奇跡”の物語
『火の鳥エデンの花』

“漫画の神様”手塚治虫の代表作にしてライフワークにもなった不朽の名作『火の鳥』全12編。その中で、「私たちが生きる地球と宇宙の未来を描いた“望郷編”」が、製作期間に7年をかけ、今回初めてアニメーション映画化されました。

何もない荒れ果てた惑星エデンに1台のロケットが降り立ちました。
わけあって地球から逃亡してきたロミと恋人のジョージは、ここを2人の新天地にすると決めますが、未開の惑星での生活は厳しく、ジョージは井戸掘り中の事故で亡くなってしまいます。
ロミは、一人息子のカイン、AIロボットと共に、孤独なサバイバル生活を送ります。
やがて、カインのために自分の命を少しでも引き延ばすことを決意しコールドスリープに入りますが、13年のはずが、機械の故障で1300年間も眠り続けることに！

ようやく目覚めたロミは、自分の子孫たち、新人類が築いた巨大な町エデン1 7の女王となります。しかし、地球に帰りたいという想いが日に日に募り、ふさぎ込むロミ。
ある日、心優しい少年コムがロミを見かけ、「ぼくが地球に連れていってあげるよ」そういって、無謀な挑戦と知りながらも広大な宇宙にロミを連れ出すのです。
旅の途上で、地球人の宇宙飛行士・牧村や宇宙のよろず屋・ズダーバン、そして、人智を超えた未知の生命体との出会いを重ねながら、ロミの故郷・地球を目指す2人。
果たして、彼らは、地球にたどり着くことができるのでしょうか？

主人公ロミの声は宮沢りえさん、コムに吉田帆乃華ちゃん。この2人の声の演技が秀逸です！他に、窪塚洋介さん、イッセー尾形さんという、はまり役の豪華な声優陣も聴き逃せません。

人間のエゴが招いた環境問題、自分たちだけが助かるために既得権益を守ろうとする偉い人々、そんな人間の業を突き付けられ、いろんなことを考えさせられます。
かけがえのない地球という故郷の尊さを、私たちは忘れかけてはいないだろうか…。
手塚治虫さんが全人類に打ち鳴らした警鐘と溢れ出す愛のメッセージが、スクリーンに蘇えります !