ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2023.10.15

サンデー早起キネマ『SISU/シス 不死身の男』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
10/15は、監督が脚本も担当した各国の衝撃作3本をご紹介。

3本目は、世界中のアクション映画ファンの胸をたぎらせる“世界一幸せな国フィンランド”が贈る爆風マッド・エンターテインメント
『SISU/シス 不死身の男』

【SISU=シス】とは、正確に翻訳できないフィンランドの魂で、何があっても絶対に折れないという誇り高い精神を表す言葉なんだそうです。この作品は、SISU/シスの精神を体現した屈強な男の物語です。

舞台は第二次世界大戦末期、ソ連に侵攻され、ナチスドイツに国土を焼き尽くされたフィンランド。
愛犬ウッコを連れ、凍てつく荒野を旅する老兵アアタミは、掘り当てた金塊を運ぶ途中、ブルーノ中尉が率いるナチスの戦車隊に出くわします。
その場はやり過ごしたものの、すぐに別の親衛隊と遭遇するアアタミ。隊員の一人が金塊を奪おうとしますが、あっという間に、部隊ごと始末してしまいます。そして、戻ってきたブルーノ中尉から金塊も命も狙われる羽目に!
アアタミが持っているのは<ツルハシ1本>と<折れない心SISU>だけ。
それでも戦場に落ちている武器と知恵をフル活用し、ナチス戦車隊相手に、銃弾の雨を浴びながら地雷原を駆け抜けても、縛り首にされても、挙句の果てに戦闘機にツルハシ1本で宙吊りになっても、絶対に死にません!
多勢の敵を相手に、アアタミはいかにして戦い、生き抜くのか――。そしてアアタミの目的地とは?

監督は「物語の背景にあるアイディアは『ランボー』に似ている」と語るフィンランドの鬼才ヤルマリ・ヘランダー。
脚本も担当し、子供の頃から憧れてきた80年代のアクション映画のテイストを詰め込みました。
大自然の中で孤独に戦う姿は、まさにランボーその人!
地雷や銃撃戦で飛び散る肉片、鋭いナイフに噴き出す血しぶき…正直グロテスクなシーンばかりですが、あそこまで極めると漫画のような感覚で観られるのです。

何より言葉少ない、というよりほとんど話さないアアタミの心が痛いほどわかり、切なささえ伝わってきます。アアタミは、フィンランドが経験したいくつもの戦争の当事者であり、シスを体現する無敵のヒーロー。愛する家族を殺され、たったひとりで300人ものソビエト兵を葬りました。単なる殺戮マシーンではない、フィンランドの争いの歴史とその悲しみを背追った男なのです。だからこそ、気づけば拳を握りしめ、アアタミを心から応援してしまうのです。
フィンランドの女性たちのSISU/シスにも、心から拍手を送りたいです!
モフモフの愛犬ウッコに癒され、ツルハシ一本でナチスを討つ“突き抜けたSISU/シスの精神”に痛快さをもらえますよ。

『SISU/シス 不死身の男』
10 月27 日(金) TOHO シネマズ 日比谷ほか 全国公開

公式サイト:https://happinet-phantom.com/sisu/
監督/脚本:ヤルマリ・ヘランダー 出演:ヨルマ・トンミラ、アクセル・ヘニー、ジャック・ドゥーラン、ミモサ・ヴィッラモ、オンニ・トンミラ
2022 年/フィンランド/カラー/シネスコ/5.1ch/フィンランド語、英語/字幕翻訳:佐藤恵子/原題:SISU/91 分/R15+
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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