ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2023.10.01

サンデー早起キネマ『ルー、パリで生まれた猫』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
10/1は、モキュメンタリーとドキュメンタリーの作品を3本ご紹介。

1本目は、猫好きにはたまらない…でも可愛いだけじゃない猫と少女の成長物語
『ルー、パリで生まれた猫』

日本でも、ペットとしては今や犬を抜いて1番飼われている猫。
フランスでは、犬の5人に1人に対し、3人に1人が猫を飼っているという調査結果もあり、
いちばん人気のペットです。
そんな猫と少女が主人公のこの物語。一人と一匹はどんな成長を遂げるのでしょうか?

パリのアパルトマンで両親と暮らす10歳の少女クレムが、ある日、屋根裏で見つけたのは、生まれたばかりのキジトラの子猫。
母猫とはぐれた子猫をルーと名づけ一緒に暮らし始めます。両親の不仲に心を痛めていたクレムにとって、ルーとの生活は心安らぐ時間となっていきます。
夏になり、クレムは両親と共にルーを連れて森のはずれの別荘に行くことに。好奇心でいっぱいのルーは、野生の血が騒ぎプチ家出も体験。そして森である出逢いがありました。
夏が終わりパリに戻ってきた一家でしたが、両親の離婚がきまります。受け止めきれない現実に心を揺らすクレムを無邪気に癒してくれるルー。
そんなルーとの絆によって、クレムは、現実を乗り越え大人への階段を上ることができるようになります。そして、それはルーにとっても、新しい大きな一歩を踏み出すきっかけとなったのです。

ルーの目線、クレムの目線の映像は、どうやって撮影したんだろうと不思議な感覚になります。まるでドキュメンタリーのようです。
どんな表情も的確に捉え、お陰でどんなシーンもルーの半端ない可愛さに悶絶しました。
ルーを演じた猫は4匹。そのうち一番安定していた1匹で、80%の撮影が行われました。
その猫は、生後2ヶ月半の時に撮影現場にやってきて、監督達と一緒に過ごして現場で成長したそう。スポンジのように多くのことを吸収したというのですから、すっかり俳優さんですね。
クレムを演じたのは、これが初主演のキャプシーヌ・サンソン=ファブレス。
気負わない自然な演技が素晴らしいですし、本当に猫が、ルーが好きなんだろうなと思わずにはいられません。

でも、この作品は、主人公のクレムとルーが可愛いだけではないんです。
動物も人間も、出逢いによって成長できること、生き物が自然の中で生きていく厳しさなど学びが沢山。
クレムの最後の選択には大泣きしました。私だったらできるだろうか…相手を大切に思う気持ちを教えてくれました。
猫を飼っている方、飼ったことがある方はもちろん、ペットを飼ったことがない方も、全ての人に温かな感動を与えてくれます。

『ルー、パリで生まれた猫』
9⽉29⽇(⾦) 新宿ピカデリー他全国順次公開

公式サイト:gaga.ne.jp/parisnekorrou
監督:ギヨーム・メダチェフスキ (『アイロ 〜北欧ラップランドの⼩さなトナカイ〜』)
出演:キャプシーヌ・サンソン=ファブレス、コリンヌ・マシエロ等
動物トレーナー:ミュリエル・ベック等
動物たち:ルー(キジトラ猫)、カリーヌ (⽩猫)、フリョ(ナポリタン・マスティフ⽝)等
原題: MON CHAT ET MOI, LA GRANDE AVENTURE DE RROÛ/
2023/83分/フランス・スイス/シネスコ/5.1chデジタル/字幕翻訳:横井和⼦/映倫:G
配給:ギャガ
© 2023 MC4‒ORANGE STUDIO‒JMH & FILO Films

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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